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ロンドン [ London ]

イギリス [ United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland (UK) ]イギリスの国旗

都市別治安情報

イギリス / ロンドンにおける治安情報

掲載日時:0000年00月00日

情報提供:外務省 海外安全相談センター

英国の治安状況は、比較的良好といわれていますが、盗難等の財産犯罪は先進国の中でも特に多いとされています。また、自動車泥棒や、車内に放置した荷物の窃盗、さらに暴行や性犯罪も多発しています。
特にスリは、幼い子供や、外国人少女による犯行が目立ち、特に女性旅行者が被害に遭遇しています。

なお、ロンドンにおいては、次の場所において犯罪被害が多発しています。
a) ピカデリー・サーカス、オックスフォード・ストリート、リージェント・ストリート、カムデンロック、ヴィクトリア駅周辺のショッピング・マーケット街やバッキンガム宮殿正門前広場では、スリや置き引きによる被害が多発しています。
b) 歓楽街ソーホー(SOHO)地区等では、料金表を見づらい位置に掲示してある飲食店や法外な料金を請求するバー等が多く、特にホステスがいる飲食店では、注意が必要です(犯行手口が巧妙であるために、警察は十分な取締りができない状況です)。


■ ロンドンにおける主な日本人被害事例とその防犯対策は、次の通りです。
【 スリ 】
ロンドン市内では、日本人を狙ったスリが多発し、特にバスや地下鉄の利用時、エスカレーターの乗り降りの際に被害に遭遇するケースが目立ちます。特に、幼い小綺麗な外国人少女3〜4人のグループによる犯行が多発しています。
主な犯行手口は次のとおりです。
* 犯人グループの1人が標的とした人物(主に日本人旅行者)の、デイバッグ等のファスナー(又は口金)を開け、次の仲間1人が中から財布を抜き盗り、それをグループ内の年少者へとリレーし、現金を奪うケース。
* 地下鉄の中で、犯人グループが、標的とした人物(主に日本人旅行者)に対し、故意に身体を接触させたり、数人で取り囲み、隙を見て、デイバッグ、ハンドバッグ等のファスナー(又は口金)を開け、中から財布を抜き盗るケース(その後の手順は前記に同じ)。
* 犯人グループの1人が、標的とした人物(主に日本人旅行者)の前で、故意に地下鉄路線図などを広げ、最寄り駅や下車したい駅を尋ねつつ、地図で視界を奪いながら、注意をそらしている隙に、別の仲間1人が財布を抜き盗るケース。

※防犯対策
a) ハンドバッグ等の所持品は、空港及びホテルにおける手続、両替及び買い物時にでも、常に身体から離さず、また、スーツケースなどは、身近に置くようにする。
b) 現金やパスポートなどの貴重品は、ボタンの付いた内ポケット等に分散して携行する(例えば、ズボンの後ろポケットなどの盗難されやすい場所に財布を入れないようにする)。
c) バッグ類は、取り出し口を必ず閉じるようにし、身体の正面に持つようにする。
d) 見知らぬ人物に話しかけられても、基本的に相手にしないようにする。また、話掛けられている最中でも、常に荷物から注意を逸らさないようにする(例えば、道を尋ねられたり、外国語で話しかけられ理解できない場合は、毅然とした態度で、速やかにその場を離れる(ペラペラと話しかけられ、まごついている隙に、共犯者がバッグの中身を抜き盗るので注意する)。
e) 支払い時などにおいて、財布内を他人に見られないようにする。また人前で現金を曝さないようにする。
f) 混雑する乗り物やデパートの人込みを避ける。
g) 多額の現金を持ち歩かないようにする。
(英国での支払は、もっぱらクレジット・カードや小切手が一般的で、また、大抵の英国居住者は、現金は数十ポンド程度までしか携行しません。特に日本人旅行者に関しては、多額の現金を携行していることから容易に標的にされやすい傾向にあります。)


【 置き引き 】
ショッピング中においては商品に気を取られている隙、レストランにおいては、椅子やテーブルにバッグを放置した状態で席を離れた隙、ホテルにおいては、宿泊の手続き中、さらには電車や地下鉄駅構内などで、置き引き被害に遭遇しているケースが目立ちます。

※防犯対策
a) レストランなどでの食事の際には、テーブルや椅子に所持品を放置した状態で席を離れないようにする。
b) 写真撮影の際など、荷物を放置することのないよう注意を払う。
c) ハンドバッグ等の所持品は、空港及びホテルにおける手続、両替及び買い物時にでも、常に身体から離さず、また、スーツケースなどは、身近に置くようにする。


【 ホテルにおける盗難 】
ホテルの部屋に貴重品を放置し、外出中の盗難被害も発生しています。

※防犯対策
a) 外出する際は、貴重品をホテルのセーフティボックス等の安全と思われる場所で保管する。
b) 貴重品以外も、所持品はできるだけスーツケース等の鍵にかかるところに収納し、客室の窓やドアの施錠を確認する。


【 ATM(自動現金引き出し機)での窃盗 】
ATMで現金を引き出し中に、背後の見知らぬ人物から声を掛けられ、振り向いた隙に、その仲間にATMに挿入されているカードを抜き盗られる被害が発生しています(この時、被害者は、カードを盗まれたことに気付かず、ATMの故障と思い込み、その間に、犯人は盗んだカードで別の場所のATMから、現金を引き出している)。

※防犯対策
ATMを利用する場合には、夜間や人気の少ない場所を避け、暗証番号などを他人に知られないよう周囲を確認する。


【 路上強盗、ひったくり 】
路上強盗及びひったくりの被害も目立ちます。

※防犯対策
a) ブランド品のバッグが狙われる可能性が高いことから、極力持ち歩くことを控えるようにする。
b) 歩きながらの携帯電話の使用を控える。
c) その他、上記「<スリ>○防犯対策a.〜e.」を参照ください。


【 その他 】
犯罪に巻き込まれないためにも、上記の防犯対策に加え、以下も参考にしてください。

※防犯対策
a) 歩行中などに近づいてきて、タクシーだと称し客引きをする車両には乗車しないようにする。
b) 車外から容易に荷物が見えるような場所に放置し車両を離れない。車両を離れる時は貴重品を携行するようにする(車上荒らし)。
c) 見知らぬ人物が親しく接触してきても、相談に乗ったり、お金を貸したりしない(寸借詐欺)。
d) 夜間外出する際は細心の注意を払い、人気のないところは歩かず、可能な限りタクシーを利用する。
e) 見知らぬ人物から、すすめられた飲食物を口にして、意識が朦朧としている間に盗難被害に遭うこともありますので、すすめられても口にせず、直ちに現場を離れることを心掛ける。
f) 一軒家に長期滞在する場合、英国でも侵入盗が多数発生していることを忘れず、次の防犯対策を心掛けてください。
・通りに面したゲートを閉める。
・侵入が容易な窓を閉める。
・はしごは安易に庭などに置かない。
・郵便受や玄関マット下に玄関扉の鍵を置かない。鍵には名前、住所等を書かない。
・外部から見える場所に貴重品を置かない。
・旅行に出かける際は、留守を察知されないよう、新聞、牛乳等の配達を停止したり、近所の人に駐車場を使用させる。

〔女性に対する性犯罪の回避〕
a) 夜間は、外出を極力控えるようにし、やむを得ず外出する場合には、地下鉄利用やミニキャブの利用はなるべく避け、タクシーを利用するよう心掛ける。
b) 見知らぬ人物が、(用事もないのに)馴々しい態度で接触してくる場合には、直ちにその場を離れることを心掛け、軽々しく相手の誘いに乗らないようにする。



■ 緊急時の連絡先
* 警察・救急車・消防署共通: TEL 999
「999」に電話する(どの公衆電話からでも通話可能で、コインは不要)と、オペレーターが出て「Which service do you require?」と尋ねられるので、
 警察なら「Police, please.」(ポリス プリーズ)、
 救急車なら「Ambulance, please.」(アンビュランス プリーズ)、
 火事なら「Fire Service, please.」(ファイヤーサービス プリーズ)
と言えば、それぞれの部署に繋いでくれます。
電話番号、住所、氏名(救急車の場合は年齢も)、状態等を尋ねられるので落ち着いて話しましょう。

* 在英国日本国大使館: TEL (44-20)7465-6500
* 在ロンドン日本国総領事館: TEL (44-20)7465-6565


※このページ内の情報は、外務省「海外安全ホームページ」より引用しております。