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【都市別安全情報(トラベルサポート)】- オセアニア/ポリネシア

メルボルン [ Melbourne ]

オーストラリア [ Commonwealth of Australia ]オーストラリアの国旗

都市別治安情報

オーストラリア / メルボルンにおける治安情報

掲載日時:0000年00月00日

情報提供:外務省 海外安全相談センター

オーストラリアはこれまで比較的治安の良い国とされてきましたが、最近では必ずしもそうとは言えず、各都市で犯罪が増加しています。特に麻薬に関連した犯罪(例えば、麻薬購入に必要な金銭目的の犯罪や麻薬中毒による暴力犯罪など)が増加傾向にあるので、慎重な行動が求められます。

また、オーストラリアの人達は自然と動物をとても大切にしています。日本人旅行者の中には「オーストラリアの自然」を目的とする方が少なくありませんが、そのような旅行者の中には現地の事情を知らなかったために事故に遭う例があります。一方で、保護の対象となっている昆虫や爬虫類などを軽い気持ちでオーストラリア国外に持ち出そうとして罪に問われる例もあります。そのためには、現地事情についての十分な知識と準備が必要ですので、この点も留意が必要です。


■ メルボルン(ビクトリア州)における主な日本人被害事例等は次の通りです。

州警察によると、全体的な犯罪発生率は改善し治安は向上しているということですが、殺人や強盗、強制わいせつなどは反対に増加しているようです。日本人の被害で特に目立つのが、喫茶店やレストランなどでの置き引き被害や繁華街でのスリの被害です。また、薬物中毒者による薬物購入代金欲しさからの少額現金を狙った強盗事件も多く、都市部では、置き引きやスリなどの窃盗、車上荒らし、器物損壊、暴行・傷害、薬物事犯の発生が多く、周辺部では、侵入窃盗、強盗、車上荒らし、自動車盗などが発生する傾向にあります。

メルボルン及びその近郊では、概してメルボルンの西側及び北側エリアでは比較的事件の発生が多いようです。犯罪の発生が目立つところとしては、サウスメルボルン、フィッツクレイ、フィッツロイ、ブランズウィックコリンウッドなどが挙げられますが、チャペル・ストリート、セントキルダ、ライゴン・ストリートなどの繁華街も夜遅くなると様子が一変することから注意が必要です。また、シティのゲームセンターではアジア系の若者による薬物の売買が行われていることがあるので、事件に巻き込まれないように注意してください。

また、クラブやバーなどでは飲み物に薬物を混入させ性犯罪に及ぶ事件が多く発生しています。

〔被害例〕
* エレベータ強盗
 午後0時頃、メルボルンの中心部において、邦人女性がエレベータに乗り込んできた白人男性に顔面を殴られ財布を奪われた。

* スタンガン強盗
 午前8時頃、メルボルン郊外の住宅街でトラム(路面電車)から降りて自宅に向かっていた邦人女性が、覆面をした男にスタンガンで襲われ、持っていたハンドバッグを奪われた。

* 強姦
 午後10時頃、メルボルンにおいて、邦人女性が知り合ったばかりの男性の自宅で食事をした後、眠り込んでいる間に強姦された。

* ひったくり
 午後3時頃、メルボルンにおいて人通りの多い道路を歩いていた邦人女性が2人組の少女から因縁をつけられ、戸惑っている隙に所持していたハンドバッグを奪われた。



■ 主な犯罪傾向と防犯対策
実際に発生している犯罪や、発生する可能性が高いと思われる犯罪の事例を場所や状況に応じて取り上げ、それぞれに対する具体的な注意事項を列挙しました。

〔空港、ホテル・ロビー等における置き引き〕
* チェックイン・アウトの際や、荷物の入れ換えの際などに、携行品に対する注意や警戒を怠らない。
* 鞄などを床やカウンター上に置いたまま、手続きに没頭しない。

〔繁華街の路上や人込みでのスリ、引ったくりなど〕
* 外出に際しては、できるだけパスポート、航空券、多額の現金や貴重品を持ち歩かない。
* やむを得ずパスポート、航空券などを持ち歩く場合も、全てをバッグなどに入れずに数カ所に分散して身に着ける。
* なるべく車道から離れて歩き、携帯品などは車道側に持たない。
* ショルダーバッグの肩紐はたすき掛けにし、バッグを体の全面で必ず片手あるいは両手を添えて保持する。
* 人前で不用意に財布を出し入れしない。
* 不意に話しかけられても、持ち物から注意をそらさない。
* クレジットカードで支払をする際は、伝票の金額を必ず確認してから署名し、領収書を必ず受け取って決済が終わるまで保管する。

〔飲食店での置き引き〕
* 友人など同行者が一緒の場合は、必ず誰かが席に残る。
* やむを得ず一人で食事を摂りに行く場合でも、席を離れる際は必ず貴重品を持って移動する。
* 食事中でも、椅子の背もたれに貴重品や財布の入った上着やバッグなどを掛けたままにしない。

〔海岸での置き引きなど〕
* 所持品を浜辺や車の中に置いたままで海水浴をしない。
* 特に、車でサーフィンや海水浴に行く際に、車内の見えるところに鞄などを放置したまま車を離れない。

〔ゴルフ場での盗難〕
* ゴルフプレー中、ゴルフバッグのサイドポケットには貴重品を入れない。
 (カートにおいてあるバッグから目を離した間に盗まれるケースが多く発生している。)

〔車上荒し〕
* 車内は安全と考えるのは大きな間違いである。車を離れた間に車内に置いていた貴重品を盗まれる事例が多く報告されている。特に車外から見える場所に鞄や荷物を放置して車から離れない。
* 車のトランクの中も決して安全ではない。一度扉を破られれば、車内もトランク内も同じである。
* 路上駐車は、たとえパーキングメーターのある場所でもできる限り避ける。路上駐車は、誰かが車に近寄っても、また車から物を運び出していても不審でないことから危険である。
* 給油ステーションなどで、ほんの数十秒車を離れた間に盗難が起こった例もある。

〔車の盗難〕
* 車を駐車する際は、できる限り出入が限定された、管理人が常駐する駐車場を利用する。
* 駐車場に駐車する場合も、管理人室から見える場所を選ぶ。
* 警報装置やハンドルロックなどの追加的な防犯手段の導入も検討する。

〔女性に対する暴行〕
* 夜間の一人歩きは避ける。(短い距離でも、タクシーなどの移動手段を考える。)
* たとえ昼間でも、人通りのない場所や地域への立入りは、十分注意する。
* 知り合いに対してでも、否定する場合は、はっきり「No」と意思表示する。
 (甘言につられて住宅や室内に連れ込まれ性的被害に遭った例もあります。)

〔ヒッチハイク〕
* 見知らぬ人の車に同乗しない。見知らぬ人を同乗させない。

〔いかさま賭博〕
* 「以前、日本で生活していた。」「兄弟が日本に住んでいる。日本のことをもっと知りたい。」「カジノのディーラーをしている。必ず勝てる方法を知っている。」などと親しげに話しかけてくる人を軽々しく信用しない。
* 知り合ってすぐに住所や電話番号、宿泊先などを教えない。

〔長距離バスや列車内での犯罪〕
* 車内では、貴重品を放置しない。
* 特に夜行便を利用する場合、所持品の管理には特に注意する。(眠れないからといって睡眠薬やアルコールを摂取することは危険。友人などの同行者がいる場合は睡眠を交互にとり、常にどちらかが荷物の見張りをできるようにすることも必要。)

〔ホテルなど宿泊先での盗難〕
* 貴重品は室内にある金庫あるいはホテルのセーフティボックスに保管する。
 (但し、ホテルのセーフティボックス保管中の盗難も皆無ではなく、ホテルの管理体制に問題があると思われる場合は、自ら管理せざるを得ない場合もある。)
* 部屋に残すスーツケースなどは、必ず複数の鍵をかける。
* ロビーや人前で自分の部屋番号や行動予定をあまり話さない。
* 客室内にいるときは、必ず出入口を施錠し、ドアチェーンを掛けておき、来訪者があった場合は、まず扉を閉めたまま対応し、次にドアチェーンを掛けたまま扉を半開きにし、相手を確認する。
* 外から帰ってきた際は、不審な人が後を尾行していないか、あるいは部屋の付近に見知らぬ人がいないか注意し、不審な人物がいる場合は部屋へは入らずにフロントに連絡する。

〔バックパッカー向けの宿泊施設での盗難〕
* 比較的廉価な宿泊施設では、貴重品は常時、いかなる時も身に着ける。
* 貴重品は、たとえシャワー中でもシャワー室内の手の届く範囲で常時見える場所に置いておく。
* 部屋を空ける際はほんの数分でも必ず鍵を掛け、貴重品は肌身から離さずに持ち歩く。
* ドミトリー形式で、他人と相部屋になる場合は特に所持品や貴重品の保管に注意する。



■ 緊急時の連絡先
* 緊急(警察・救急・火災): TEL 000 (国内共通)
* ビクトリア州警察: TEL (03)9247-6666
* 在メルボルン日本国総領事館: (61-3)9639-3244



※このページ内の情報は、外務省「海外安全ホームページ」より引用しております。