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エジプト [ Arab Republic of Egypt ]

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エジプト / エジプトの現在の状況について−その2 〜 カイロ、ギザ編

掲載日時:2013年10月25日

情報提供:ゲート オブ アフリカ 合同会社

2013年10月上旬、エジプトのランドオペレーター有志がエジプトの現在の状況を現地にて確認してまいりました。
今回はカイロ、ギザの状況を、以下にお知らせいたします。

★ 視察ルート
 カイロ考古学博物館とタハリール、カイロ大学、ギザ庁舎前を通り、ピラミッドへ。
 ラムシス中央駅、ギザ駅、ギザピラミッド、サッカラ、モハメッドアリモスク、空港付近、ショッピングモール、ハンハリーリ市場を視察
 ** 日本人観光バスが通行する移動経路を視察。



■ カイロ市内
慢性的な交通渋滞で、カイロ市内の移動は全般的に時間を要する。
タハリール(革命広場)を占拠していたデモ隊のテントはすべて撤去されて、交通規制も解かれ、通常通り車両の通行が可能。但し、金曜日やデモ発生時には軍と治安部隊により交通規制が敷かれるので、博物館見学は金曜日を除く、午前中限定の観光が望ましい。
金曜は広場周辺の通りが封鎖される。(カスル・エル・アイニ橋、10月6日橋の方面から広場に通じる通りが封鎖)

■ エジプト考古学博物館
カイロ考古学博物館は、タハリール(革命広場)から近く、厳重な警備体制で守られている。地方の博物館で混乱に乗じた盗難が発生したため、考古学博物館前はまるで軍事博物館のように、戦車の駐車場となっている。観光バスを含むすべての車両が博物館前を通行出来ない。観光客は大通りでバスを降りて、入場口へ進む。
この日は30名程の中国人グループが見学に来ていた。入口までの厳重な軍による警備に驚くが、緊迫感はなく兵士は笑顔で手を振って迎えてくれる。
博物館ゲート入場口と博物館入口のダブルチェック、観光警察が多く警備にあたる。
重要なロケーションのため、ここが一番重厚に警備されている。
博物館エリア内、裏手お土産屋は現在クローズ。カフェテリアは営業中。
世界の宝箱と言われる、カイロ考古学博物館の守りは鉄壁である。
観光バスは見学終了時間に合わせて、ピックアップに来る。ほぼ貸切状態でゆっくりと見学出来る、贅沢の極みの観光時間となる。

■ ラムシス中央駅とギザ駅
全国で駅は依然閉鎖されていて、安全確認中である。特にカイロからアスワンまでは単線のため、全ての線路の安全確認を行うには時間が要する。
** 10/25現在、カイロ〜アレキサンドリア間の普通列車が通常よりも本数を減らして運行を開始。
  これに伴い「ラムシス中央駅」はオープンしている模様。

地下鉄は一部の駅を除いて通常運行。
国民の貴重な移動手段が止まっているために、交通渋滞がより激しくなっているようだ。
近く、運行が再開されても、日本人観光客の列車移動は当面自粛をお願いしたい。運航スケジュールが不安定であることと、デモなどの影響を一番受けやすいのが線路のため、時間調整が困難である。

■ ギザの3大ピラミッド
ギザエリア入口には、ギザ警察、ギザ観光警察と横並びになっており、観光局の事務所もある。常に警察が駐在しており、ギザ砂漠エリア内はラクダに乗った警官も配置されている。
ピラミッドはエジプトの象徴、ここでの警備も万全である。但し、物売りや客引きの被害が報告されている。当面ギザ、カイロ観光はフリー観光などを設けず、ガイドと専用車を付けた観光が必要。
ピラミッド地区では、チケット売り場、要所に警察が配置されているため、安心できる。欧米人のカップル1組、中国人の個人客が3組ほどが見られた。
ギザピラミッドエリア内の各入場は通常通り、エリア入口で、セキュリティと手荷物チェックがある。物売りの数は少ないが、ラクダ引きは多数見受けられた。

ギザエリアにはリングロード(環状線)を使用して空港から市街地に降りる事無く移動が可能。移動にも観光にも問題なし。

■ サッカラエリア
サッカラは数名の物売りがいたが、観光客の姿がなかった。
移動はピラミッドエリア同様、リングロード(環状線)使用で問題なく観光出来る。
ただ、サッカラ道路の舗装状態が良くなく、ゴミなどで景観もあまりよくない。カイロ、ギザのゴミ問題は、各省庁の悩みの種である。全て撤去の上、景観を守るのには時間がかかりそうだ。
ギザのピラミッド近くに、日本人学校がある。渡航危険情報のレベルが引き下げられ、一時閉鎖されていた学校が再開された。スクールバスもリングロード(環状線)を通学路としている。
移動経路は問題なし、通常よりも渋滞のため、移動に時間を要する。余裕を持ったスケジュールの組み立てが必要。

■ モハメッドアリモスク
リングロードを通り、モハメッドアリモスクへ。モハメッドアリモスクは特に変わった様子はなし。
バスは止まっていたが、エジプト人の姿のみ。
モハメッドアリモスクの敷地内に、考古省のオフィスがあり、考古大臣が執務されている。また、同じ敷地内に観光警察の添乗警察の事務所もあり、警備体制が万全で、セキュリティチェックも非常に厳しい。
ハンハリーリに行かなければ、市街地を通行せず、リングロードで、ギザ地区にも空港にも移動が出来る。

■ ハーンハリーリ市場
ハーンハリーリはエジプト人客のみだが、活気あり。警察が要所に配置されている。
スリなどの被害が報告されるような観光客がいない。
ここの問題は、渋滞の一言に尽きる。バスの駐車場がないため、時間が計れない。
道路も狭く、渋滞に巻き込まれた場合逃げ道がない。

■ 空港周辺
サラッサーレム通りからシティースターズへ。
その間、デモで占拠されていたモスク、ラバァ・アダウェイ前も通過。現在、通常通り、通りの封鎖なし。 依然、外出禁止令が発令しているが、ラバァ・アダウェイアモスクの混乱がもう遠い日の事に思える。
デモが集まりやすい場所には、軍が配置され、暴動等は直ぐに鎮圧される。金曜日以外大掛かりな交通規制もなく、空港周辺は比較的落ち着いてきているが、南エジプトと比べ、まだ注視が必要、状況の応じた移動経路と、余裕を持ったスケジュール組、金曜日の観光は控える事をお勧めする。

空港周辺のみならず、全てのホテルでセキュリティが厳重で、宿泊には何の問題もない。
シティースターズ周辺は特に変わった様子は見られない。
館内のスピーニーズ大型スーパーマーケットが撤退、後、カルフールが出店予定。残念ながら日本食店は閉店した。
シティスターズの入館には、セキュリティチェックと手荷物検査があり、入館数の多い休日などは、入館に制限が設けられる。
館内にはハンハリーリと名のついた、お土産物店の通りがあり、ハンハリーリ市場の代替えとして多くの日本人グループが利用してきた。休日はエジプト人で混み合う。

■ カイロ国際空港
ターミナル1は、エジプト航空、スターエアーランス加盟以外の航空会社が発着ターミナルで、ターミナル3とは連絡バスで(無料)で移動できる。国内線などの乗継の場合はターミナル3に移動しなければならない。
空港入口に装甲車2台。通常通り機能。ターミナル内カフェテリアや売店も24時間営業中

【 総論 】
カイロは特段変わった様子はなく、依然、渋滞が激しい事が懸念。観光地では、通常通り厳重に警備がされており、観光には支障はないと思われる。但し、流動的に状況が変わることがあり、安定したとは言えない部分もある。


以上、日本人の観点で現在の本当のエジプトの最新情報をお伝えいたしました。


★ 南エジプト編(ルクソール、アスワン等)の状況は、下記サイトにてご覧いただけます。
 URL http://www.otoa.com/news_detail.php?code=25484

広場は通常通り、車が走行している。広場は通常通り、車が走行している。

エジプト考古学博物館前エジプト考古学博物館前

「ラムシス中央駅」(上)と「ギザ駅」(下)「ラムシス中央駅」(上)と「ギザ駅」(下)

ギザのピラミッド地区ギザのピラミッド地区

サッカラサッカラ

モハメッドアリモスクモハメッドアリモスク

ハーンハリーリ市場ハーンハリーリ市場

上: ラバァ・アダウェイアモスク / 下: シティースターズ周辺上: ラバァ・アダウェイアモスク / 下: シティースターズ周辺

カイロ国際空港カイロ国際空港