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都市別トラブル事例集

フランス パリ / ハコ師の手口紹介します

掲載日時:2002年11月29日

情報提供:国際観光振興会(JNTO) パリ事務所

フランスにおける駅は、スタシオン(Station)とガール(Gare)に大別される。
スタシオンは主に地下鉄の駅をいい、ガールは東京駅や上野駅のような列車の駅のこと。
スタシオンや地下鉄内でのスリについては、再三お知らせしているが、ガールも油断のできないところで、旅行者を狙ったスリの稼ぎ場所になっている。以下、その手口について紹介しておく。


■ その1
ヨーロッパにおける鉄道駅は、日本のそれとは異なり、ホームが高くなっていない。車両に乗り込むためには、2、3段のタラップを上がることになる。
したがって、大きな荷物を持っている身には結構たいへんな作業になる。

フゥフゥいいながら荷物を運び上げる際に、後ろにならんでいた人物が身振り手振りで「手伝ってやるよ」とばかりに、一緒にスーツケースなどを持ち上げてくれようとするが、実はこれがいわゆるハコ師で、手伝ってくれるドサクサに紛れて体を密着させてきてポケットから財布などを抜き取るという手口。


■ その2

列車に乗り込みやれやれひと段落、さて自分の席はと通路を進んで行くと、網棚に荷物を載せようとしている先客がいる。
しょうがないナと立ち止まって待つこと数瞬。すると、後ろからきた者が「失礼、つまっているので後ろから押しちゃったよ」とばかりに体を寄せてきて、そのドサクサに紛れてスリを働く。
実は網棚に荷物を載せようとしている男(実際は、荷物など載せてはいない)と、後ろから体を寄せてきた者はグルであり、二人で挟み込むような状況を作り、財布などを抜き取るのである。

気付いた時には、後ろの者から前の男に獲物は手渡され、男は前方のドアから素早く退散しているという連携プレイ。



この二つのケースからもお分かりのように、ガールでは列車への乗り降りが要注意である。

同行者と荷物の上げ下げの手順分担を決めておくなどして、ハコ師に付け入る隙を与えないように十分注意していただきたい。



※本記事は「国際観光振興会 海外旅行情報」より転載致しました。