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台湾 / 「日本ブーム」 台湾の大学に広がる

掲載日時:2002年05月02日

情報提供:アイティオージャパン株式会社

台湾の「国立政治大学」といえば、その校名からしていかめしく、国立台湾大学の次に難関の大学で、将来 政治家や外交官を目指す闘志に燃える若者が、ひしめき合っている所だ。

そんな国立政治大学にも日本語科がある。
それ自体は何も珍しい事ではないが、その日本語科では毎年「日本語歌謡大会」を開催しており、今年は去る4月26日夜に行われた。

その出場申し込みに多くの学生が殺到し、全部で20組の予定がたちまち満杯になるという大騒ぎ。
しかも日本語科の学生だけでなく、他科の学生が多い。
ちなみに20組のうち14組は他科の学生に占められ、さらに驚きなのは、それら出場申し込み者の全部が日本の有名歌手「浜崎あゆみ」、「KinKi Kids」、「宇多田ヒカル」、「安室奈美恵」らの歌をマネするというのだ。

だから同夜の会場は大騒ぎで大興奮。それこそ日本の紅白歌合戦に負けじ劣らじという熱狂ぶり。
日本語科の学生でさえ日本語の歌を覚え、発音を間違えずに歌うのは難しい。しかも日本語科でない他科の学生がどいう風に練習してきたのだろうか? 審査官は全部日本語科の先生ばかり。

台湾で何年前からか、いつの間にか「哈日族」(ハーズツウー)と言って、日本語を習いたい、日本の流行について行きたい、日本で流行の歌を歌いたい、日本のことは何でも好きという風潮が高まってきて、それらの層を総称して「哈日族」と呼んでいる。
日本のアイドルが訪台すると大変だ。空港や宿泊ホテルの内外、そして公演の場所へはそれぞれ何千人ものファンが熱狂的に押し寄せる。

上述は最近の政治大学の出来事を紹介したに過ぎないが、この風潮は同校に限らず、他の大学や高校にまで及んでいる。

確か一昨年(2000)、公私立大学の統計調査で日本語を第二外語として選択している学生が74%にも達した。台湾大学では日本語科を選択科目とする学生を募集したところ、定員50名に対して2百数十名が押しかけたという熱狂ぶりだった。
台湾大学では、既に「日本文化研究社」があり、最近さらに主としてマンガを研究しょうと「マンガ社」が成立し、政治大学でも最近「和風社」が成立されている。


いづれにしても台湾の「哈日」の高まりは台日観光交流にとっては有難いことだ。