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アメリカ ニューヨーク / ハリケーン「サンディ」通過後の状況について−続報

掲載日時:2012年11月02日

情報提供:株式会社トランスオービット

既にテレビや新聞などでも報道されておりますように、ハリケーン「サンディ」により、アメリカ東海岸では空港の閉鎖、フライトのキャンセル、交通機関の運行停止や停電等の被害が生じております。
以下に現在のニューヨークの現状をお知らせいたします。

■ ニューヨークの現状 (現地時間 2012年10月31日現在)
1. 市内の状況
本日(現地 10/31)から大きく正常に近付いた印象があります。
昨日まではタイムズスクエアー界隈でも、70%程度以上の店舗やチェーン系を中心としたレストラン等が閉店している状況でしたが、店舗に関しては本日からミッドタウンの大部分で営業を再開いたしました。レストランは本日の夕方から営業を再開しているところが多いようです。
但し、現在も多くの交通機関が寸断されている状況にあるため、スタッフのやり繰りや仕入れ等の面で平常時の体制にはなっていないものと思われます。従って一部限定的なサービスになっている可能性もあります。

2. 交通機関の状況
(1) 地下鉄
10月31日現在、全面運休です。市民の多くが通勤や移動手段として地下鉄を利用していることから、かなりの支障が生じております。
運休の大きな理由としては、マンハッタンとクイーンズ・ブルックリンを結ぶイースト川の下を通るトンネル、およびダウンタウン区域の駅、いくつかの車庫が冠水したこと、またチェルシー地区の多くで停電が続いていることが挙げられます。
但しイースト川の下を通るトンネルの排水作業は予想より早く、本日の正午前には終了したとの報道が入りました。

それに伴い明日11月01日(木)の午前06:00から限定的な範囲で地下鉄が復旧いたします。しかしながら全路線の復旧ではなく、ごく一部の路線のみ。復旧する路線も、主にクイーンズ/ブロンクスからミッドタウン(34丁目界隈まで)とブルックリン区内のみと分断しての運行となります。また一部の急行路線は全列車各駅停車として運行いたします。(例:F等)
なお地下鉄の運休区間、特にマンハッタンとブルックリン間では、ごく一部の路線で代行バスを運行する予定です。
また地下鉄は、11月02日(金)まで無料で乗車が可能です。
一方、ニューヨークとニュージャージー州を結ぶパストレイン(PATH)は、当面の間、全面運休の見込みです。

(2) バス
バスは、ほとんどの路線で運行を開始しております。本日は日曜日の時刻表で、明日以降は平日に近い時刻表での運行となります。
地下鉄が部分復旧する明日以降の状況は未定ですが、少なくとも本日はそれなりに多くの本数が運行されているものの混雑がひどく、利用できるような状況ではありませんでした。

マンハッタンでは2両連結のバスも多くありますが、2両バスを含めた大部分のバスがノンステップ化されているため乗車可能人数が多くないこと、また通常の大部分のノンステップバスはそこまで大きくないことが、今回の状況に拍車をかけている様に見受けられました。
郊外からマンハッタンへ行くバスに乗車するのに、2時間以上待っても乗車できない利用者は多かったようです。
なお市バスも地下鉄同様に11月02日(金)まで無料で乗車が可能です。

(3) 道路
明日11月01日(木)、11月02日(金)の午前06:00から深夜24:00までの間、マンハッタンへ入る橋・トンネルは運転手を含めて3名以上の乗客がないと渡れないという規制がかかります。11月03日以降に関しては未定です。
お客様が2名様以上いる場合に関しては問題無いのですが、空車でお客様をお迎えに行くのに支障が出ることから、弊社でも色々と工夫を凝らしています。
但し現時点で例外があり、ニューアーク空港からマンハッタンへ入る際、ジョージワシントン橋のみは規制の適用外となります。
現時点では、クイーンズ・ミッドタウン・トンネル(ラガーディア空港、ケネディ空港へ行く際に利用)、及びとホーランド・トンネル(ニューアーク空港へ行く際に利用)は通行止めのままです。

なお明日以降も交通渋滞等はかなり厳しい状況が続くものと思われます。道路状況によっては、ツアーなどで指定待ち合わせ場所に時間通りに到着出来ない可能性もありますので、予めご了承のほどお願いいたします。

過去の交通障害(地下鉄スト、市内全面停電等)発生時には、マンハッタン内へ入るのに運転手を含めて3名以上の乗客がないと渡れないというという規制がかかりましたが、なぜか本日10月31日は、そのような規制はありませんでした。
その結果、非常に激しい大渋滞が発生いたしました。
例えば、クイーンズからマンハッタンまで通常30分で移動可能なところが、本日は平均で3時間以上かかる状況でした。
また、クイーンズ・ミッドタウン・トンネルとホーランド・トンネルが通行止めになったことも、渋滞に拍車をかけた大きな理由のようです。

(4) 空港
ラ・ガーディア空港は、11月01日に再開する予定です。
J・Fケネディ国際空港、及びニューアーク国際空港は、既に再開しております。
両空港再開当初は、スケジュールに乱れが生じておりましたが、現在は、落ち着いてきた模様です。

(5) アムトラック(AMTRAK)
地下駅であるニューヨーク・ペンステーションへ入るトンネルが浸水しているため、現時点でニューヨークへ入るアムトラックは、全面運休となっております。
限定スケジュールでの運転再開予定は、11月02日と公式発表が入っております。

(6) 近郊フェリー
ニューヨークとニュージャージー州を結ぶクルーズ船「ニューヨーク・ウォーターウェイ」(New York Waterway)は、11月01日以降、限定スケジュールで運航いたします。運航間隔は、20分毎〜40分毎の予定です。
イースト川を結ぶニューヨーク・ウォーターウェイは、特別ルート及び限定スケジュールで運航いたします。

(7) 郊外バス
ポート・オーソリティ・バス・ターミナル (Port Authority Bus Terminal: PABT) が完全復旧していないため、多くの路線で運休が続いている模様です。
なおニュージャージーとマンハッタンを結ぶニュージャージー・トランジット・バスは、11月01日に大部分で復旧する見込みとのことです。

3. 停電の状況
昨晩の時点でチェルシー(23丁目)以南、およびミッドタウンの東側のほとんどで停電が発生しておりましたが、状況は改善されているようです。但し、現在でも多くの箇所で停電が続いている模様です。またそれ以外の地域でも、依然停電箇所は残っております。
尚、ニューヨークの配線状況は複雑で、例えば一箇所が通電していても隣は停電であったり、同じ建物でも通電している場所と停電している場所が分かれている、また同じアパートの一室でも通電している部屋と停電している部屋があるといったこともあります。

4. 通信状況
通信状況は、かなり乱れております。
例えば、大型ホテル等でも、未だ電話がつながらないところもあります。また携帯電話もつながりにくい状況です。
日本からのお客様の場合、日本の携帯番号をそのまま利用されるお客様と、アメリカの番号を持つ携帯電話をレンタルされる方に分かれますが、日本の携帯電話番号にかける方がまだつながりやすいようです。
インターネット接続は、携帯電話を含めて全般的に問題は少ないようです。

5. 観光名所、オプショナルツアー等
(1) 自由の女神
 現時点でもフェリーが全面的に運航を中止しており、再開の見込みは立っておりません。よって明日までの1日観光と半日観光は全て催行を中止しております。
 既に市内観光をお申し込みのお客様でも催行を中止させていただいたり、コースを替えて催行するなどといった場合もありますので、市内観光ツアーにお申し込みのお客様は、前日にお申し込みの旅行会社等に再確認をお願いいたします。

(2) 911メモリアル
 冠水被害が激しかった影響で、閉鎖しております。現時点で再開の見込みは立っておりません。

(3) エンパイヤーステイトビル
 10月31日より通常通り、営業を再開いたしました。

(4) トップ・オブ・ザ・ロック
 11月01日より、通常営業を再開する予定です。

(5) 美術館・博物館
 既に再開、また11月01日に再開する場所がほとんどです。

(6) 三大夜景ツアー
 人気の三大夜景ツアーですが、冠水被害の場所が多く、また道路状況が良くないため、11月01日まで催行を全て中止しております。
 11月02日以降の催行は、現時点では未定です。

(7) グレイライン・ニューヨーク・サイトシーング社のクルーズツアー
 グレイラン・ニューヨーク・サイトシーイング社の90分クルーズは、11月05日(月)より再開されます。(開始時刻 10:00、12:00、14:00、16:00)
 一方、ローアー・マンハッタンから出発する60分のダウンタウン・クルーズは、現時点では再開のメドが立っておりません。

6. ホテルの状況
(1) スターウッド系列ホテルの現在の状況は、以下の通りです。
* Wニューヨーク ダウンタウン
 1階は冠水。来週まで閉鎖。
* Wニューヨーク ユニオン スクエア
 電気と水道は供給停止中。今週末より営業再開予定。
* Wホーボーケン
 停電中(自家発電で1部のみ稼働)。水道は水のみ。営業再開日は未定。
* ウェスティン ジャージーシティー ニューポート
 停電中(自家発電で1部のみ稼働)。営業再開日は未定。
* シェラトン アトランティックシティー コンベンションセンターホテル
 11月02日に再開予定。
* シェラトン パーシパニー ホテル
 電気、電話は停止中。営業再開は11月03日以降の予定。
* ウェスティン ガバナー モリス
 節電のため、電圧を下げて営業中。インターネット、電話は停止中。
* シェラトン リンカーンハーバーホテル
 停電中(自家発電で1部のみ稼働)。
* シェラトン イートンタウン ホテル
 停電中(自家発電で1部のみ稼働)。
* シェラトン エジソン ホテル ラリタン センター
 停電中(自家発電で1部のみ稼働)。
* シェラトン メドウランズ ホテル&コンファレンスセンター
 停電中。
* シェラトン ウィルミントン サウス ホテル
 入口は冠水。別の出入口を利用。
* ル パーカー メリディアン ニューヨーク
 11月04日までクローズ。それ以降は未定。
 なお同ホテルに滞在されていて、荷物をホテルに残したまま避難場所へ移動されていたお客様は、11月01日の18:00まで、及び11月02日の10:00〜18:00まで、荷物を取りに行くことが可能となりました。

上記からわかるように、多くのところで冠水被害が発生しておりますが、ハリケーン到達時に満潮が重なってしまったのことが、被害をさらに大きくした要因の一つのようです。

現在、ニューヨークにご滞在中の方、またこれからニューヨークへ行かれる方は、最新情報に十分ご注意ください。
なお、上記の状況は流動的であるため、今後大きく変動する可能性があることを予めご了承ください。