中央ヨーロッパ地域を襲った大雨による影響について、
現地時間8月16日〜18日までにおける状況の続報をお知らせします。


●チェコ

2002年8月16日付のCNNの報道に、プラハ近郊にある化学工場が水没し、保存されていた有毒な塩素ガスが漏れ出した、とのニュースがありましたが、チェコの環境大臣が現地に赴き確認したところ、有毒ガスはEUで定められた規定値の20％に留まり、環境汚染への影響は無いとの発表がされました。
事態への対応もなされており、これ以上のガス漏れがあることも、被害が拡大することもないとの発表もされています。

被害が予想された地域は、プラハから北へ30キロ程離れた町であるNERATOVICEで、ガス漏れのあった当日8月15日の風向きは東、エルベ川の源流に向かっており、プラハ市内への影響は無いとの報道がされています。

◆プラハ（現地時間2002年8月16日時点）
カレル橋は未だオープンしていませんが、プラハ城、旧市街等の観光は通常通り可能となっています。

◆チェスキー・クルムロフ（現地時間2002年8月16日時点）
チェスキー・クルムロフ市庁舎は、8月19日月曜日までは、観光客を含む一般の人が市内に立ち入ることを禁止しました。
浸水によるダメージにより、衛生面での責任が取れない事を危惧した為の措置となっています。

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●ドイツ

ドレスデン市内を流れるエルベ河の水量は8月18日朝から少しずつ減り、18日23時の時点で、最高水位より１メートルほど下がり８メートル５０センチ前後となりました。
依然として危険水位であることに変わりなく、浸水地域の住民に対する避難勧告は解かれていません。
水位が平常化するには、１週間は必要であろうとのことです。

交通：
ドレスデン市内のエルベ川にかかる橋は全て閉鎖となっています。
高速道路もドレスデンへ通じるジャンクションは閉鎖、市街地への進入も出来ません。

観光：
ZWINGER PALACE・SEMPEROPER　は浸水した部分から排水作業が行われましたが、多大な被害を蒙っており、特にSEMPEROPERは修復が長期に渡る可能性もある模様です。

ホテル：
Westin　Bellevue　Dresdeが浸水の為に、クローズしました。
16日の宿泊客はSteigenberger　Parkhotelへ移動しました。
来週の水曜日・8月21日頃には再開出来るだろうとの予想です。


現地時間8月17日付の弊社ガイドからの情報によると、マイセンの川沿いの道路は浸水している為、橋は通行止めとなっています。
町中浸水しているため、観光再開までには時間がかかりそうです。

ライプチヒは既に洪水の影響は無くなり、観光を行う事も可能となっています。

ザクセン州からプラハへは、ケムニッツ経由オーバーヴィーゼンタールの国境から入国が可能です。
ただし、所要時間は通常の2倍以上の6時間以上はかかる模様です。

ドレスデンの危険度が軽減した分、エルベ河下流、その支流ミュルデ川下流の町の危険度が高まっています。

ビッターフェルド、マグデブルグ、デッサウ、トルガウ、ルターの町ヴィッテンベルグなどの一部が浸水しており、これ以上水流が増えるとこれらの町全体が浸水する可能性が出ています。

多くの町には、17日から軍隊が出動、一般市民も参加し、砂袋で臨時の堤防を築いていますが、トルガウの近くでダムが決壊した為、トルガウ付近が一気に浸水しました。

17日から、多くの機関で寄付金が集められ始めました。
また、テレビの幾つかの局ではガラ・コンサートが開かれ、各コンサートで数億円ずつの多大な寄付金が集まりました。
政府も、国民１人あたり１５〜２０ユーロの寄付金を義務づける案を18日夜発表したとの事です。
上記の機関が集めた寄付金も、政府が集める寄付金もチェコ、オーストリアなどへの支援にも使われるそうです。

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●ハンガリー

◆ブダペスト
2002年8月17日午後時点での状況では、ブダペスト市内観光は問題なく手配可能であるとの事です。全ての橋も通行可能となっており、市内のホテルも浸水などの影響は受けていません。

水位は17日土曜にピークに達し、その後18日の日曜には減少するであろうとの予報が出されていた模様です。

◆センテンドレ・ヴィシェグラード・エステルゴム
2002年8月17日午後時点での状況では、センテンドレの旧市街、及び主要観光箇所への入場は問題なく、エステルゴムへも行けるとの事ですが、ヴィシェグラードの観光はできません。

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●スロバキア

弊社で手配させて頂いているブラティスラバのホテルで、浸水する恐れのあるホテルは現在のところありません。
市内観光は可能です。


以上、ご注意ください。