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海外旅行情報はOTOA[ 一般社団法人 日本海外ツアーオペレーター協会 ]


【海外旅行現地情報】ツアーオペレーターが配信する海外の新着情報を掲載。

アイスランド / レイキャネス半島、火山情報 (11/25 14:00現在)

掲載日時:2023年11月27日

情報提供:株式会社ヴァイキング

今週ここ数日で噴火のリスクはトーンダウンしてきておりますが、レイキャネス半島の一部であるグリンダヴィークのエリアの Hagafellから Sylingarfellのエリア(現在通行止めの43号線の東側でブルーラグーンやスバルツエンギ地熱発電所から約2km〜5km)でマグマが地表に至り、流出が始まる可能性が現在もあるとして警戒が続いております。

スバルツエンギ地熱発電所やブルーラグーンを溶岩から守る防護壁が急ピッチで造成されておりますが、完成まで2〜3週間要する見込みです。防護壁が完成した場合でも、仮にこの辺りで溶岩の流出が始まった場合、風向きによりSO2硫化水素などの火山性の有害なガスの影響が出ることも想定されています。
よってブルーラグーンは現時点でも11月30日 朝07:00の時点の状況・見通しを踏まえ、12月以降の営業について発表を行う予定です。

現在も地震や地下のマグマの影響はレイキャネス半島のグリンダヴィークの町のエリアに限定されており、ブルーラグーンやその周辺の観光は中止となっておりますが、それ以外の航空便やバスは通常通り運行、また各旅行会社のツアーも催行されるなど、影響はなく、平時と何ら変わりありません。

2023年11月10日にアイスランド国民保護・危機管理局により警戒レベルが「緊急フェーズ」に引き上げられ、この情報が明確にレイキャネス半島のグリンダヴィークエリアに限定して発信されなかったことから、世界のメディアと国民が「アイスランド全土が地震やマグマの影響で危機的な状況にある」という誤解を生み、アイスランド航空の搭乗者数の減少や、日本からのツアーでも間際のキャンセルが発生しております。
これを踏まえ当社としてもVisit Icelandを経由して、誤解を解く明確なメッセージの出し直しを文書で申し入れた結果、先週以下の文章が書き加えられました。

「The National Police Commissioner of Iceland raised the preparedness level for Civil Protection from Alert to Emergency on November 10 in response to the increasing intensity of seismic activity. This is the highest level of Civil Protection Service Levels, meaning the Department will take immediate measures to ensure security due to an event that could lead to harm to people, communities, properties, or the environment. This is what prompted the evacuation of Grindavik. The emergency caused by the event does not extend beyond the vicinity of Grindavik.
(Visit Icelandの担当とメール文書で確認)
→ 詳細:
 https://www.islandsstofa.is/en/reykjanes2023

あわせて、ここのところ地震やマグマの活動が落ち着き始めたことを踏まえ、国民保護・危機管理局より現地時間11月23日 11:00にレイキャネス半島での地震活動に対して「緊急フェーズ」から「警戒フェーズ」に下げるという声明が出されました。
→ 詳細:
 https://www.government.is/topics/public-safety-and-security/seismic-activity-in-reykjanes/

また溶岩の噴出の可能性が下がり始めたことから、11月23日〜24日のタイミングでAviation Color Codeがyelllowに引き下げられました。
これは引き続き再び噴火の可能性が高まるかどうかのモニターが必要な警戒レベルとなります。
仮に今回噴火が始まったとしても、今年夏まで断続的に続いていた同じレイキャネス半島の Fagradalsfjallでの溶岩噴出・流出の時と同じように航空機の運航に影響が出る大規模な火山灰の噴出は想定されておらず、ケフラビク空港離発着の航空機の運航には甚大な影響は出ないものと予測・想定されております。
→ 詳細:
 https://en.vedur.is/weather/aviation/volcanic-hazards/

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アイスランド航空のCEO・Bogi氏からも
* ケフラビク空港での航空機の運航は現在も通常通りであること
* 今後も大きな影響を受ける想定はないこと
* アイスランドは安全な国であり、世界の多くの国々の方に観光で訪れていただきたい
という主旨の異例のメッセージも出されており、アイスランド航空本社のホームページの特設ページでも適宜情報がアップデートされておりますので、是非ご活用ください。
→ 詳細:
 https://www.icelandair.com/blog/icelands-hottest-natural-wonder/

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現地11月23日に在アイスランド日本大使館発出の情報が更新されておりますので、あわせてご確認ください。
現在アイスランドにご滞在中の方、また近日中にご旅行をご予定の方は、最新情報に十分ご注意ください。



【注意喚起】 火山噴火の可能性について (2023年11月23日更新)

1.現在発令されている警戒情報・宣言等
アイスランド国民保護・危機管理局は11月23日 11時を以て、警戒レベルを緊急フェーズから警戒フェーズに引き下げました。
この警戒レベルの引き下げは、あくまでグリンダビーク市街地での噴火の可能性が徐々に低くなっていることに伴うものであって、レイキャネス半島内におけるその他地点からの噴火可能性までもが低下している訳ではありません。現時点の情報ではグリンダビークから直線距離にして約3kmほど離れたハガフェットゥル付近から噴火する可能性が指摘されています。

※アイスランドにおいては、自然災害等における警戒レベルが以下の3段階に分けられています。
(1) Uncertainty Phase (不確定フェーズ)
生命、財産、地域社会や環境に対する脅威が認知された段階。アイスランド当局は関係各所との協議等、様々な調整を開始する。状況の監視、評価、調査が強化され、事象に対する脅威度評価が定期的に実施される。

(2) Alert Phase (警戒フェーズ)
脅威度評価によって脅威の増加が示され、対象地域住民の安全確保のために早急な対策が求められる段階。対象地域の救急・警察・消防等の体制を強化し、規制、閉鎖、避難などの予防的措置を講じる。このレベルは国民に対する警告として位置付けられる。

(3) Emergency / Distress Phase (緊急フェーズ)
生命、財産、地域社会や環境に対して脅威を及ぼす可能性が差し迫っている段階あるいは既に何らかの影響が発生している段階。死傷者やあらゆる損害、損失を防ぐために直ちに対策が講じられる。対象地域内に滞在している者に対して、必要に応じて携帯電話を通して政府から緊急アラートが送信される。国民は何らかの緊急事態を察知した場合、ためらわずに112に通報することが求められる。緊急事態宣言に相当。

2.現在発せられている指示及びアイスランド政府等による支援
(1) 現在発せられている指示等
グリンダビークからの避難命令は継続中であるも、11月23日以降はグリンダビークの住民及び支援者に限り、申請を行うことでグリンダビークに立ち入ることができます。
街への立入可能時間は毎日検証されるため日によって変わり得ますが、当面は11時から16時となる見込みです。なお当局は9時から16時の開放を目標としている由です。
立ち入り申請は https://island.is/v/fyrir-grindavik から行ってください。

(2) アイスランド政府等による支援
3ヵ所に開設されていた避難所は、現在以下の1ヵ所のみの運営となっています。
避難所の他、アイスランド赤十字社が住宅提供者と入居希望者のマッチング事業を行っています。避難所利用にあたって登録等は不要ですが、赤十字社が行うマッチング利用については申し込みが必要です。希望者は以下のサイトから申し込みを行ってください。なお、原則としてグリンダビーク市からの避難を余儀なくされた方が対象となります。
ア. 避難所
 ・Korinn避難所:Vallakor 12-14, 203 Kopavogur
イ. 住宅マッチング申し込み
 アイスランド赤十字社HP https://www.raudikrossinn.is/english

★ 避難所などへ避難した方は、当大使館まで必ずご連絡ください。
【在アイスランド日本国大使館 領事班】
 電話番号: 510−8600 (代表) / 510−8612 (領事班直通) / 864−3255 (時間外)
 メール: iceland-consul@rk.mofa.go.jp   注: メール送信時は、@を半角に変換してください

3. アイスランド観光について
(1) ケプラビーク国際空港への影響
噴火の規模や風向きなどによっては、火山灰や火山ガスなどが空港まで届く可能性が考えられます。
この場合、状況によっては空港閉鎖や航空便の欠航などがあり得ますので、空港HPなどか ら最新の運航状況をご確認ください。
※ケプラビーク国際空港HP https://www.isavia.is/en/keflavik-airport

(2) ブルーラグーン
ブルーラグーンの一時閉鎖は、当初は11月9日〜11月16日までとされていましたが、11月30日 午前7時までに延長されました。状況によっては閉鎖期間が再度延長されることが十分に考えられますので、訪問予定の方はブルーラグーンのHPなどから最新の営業状況をご確認ください。
※ブルーラグーン https://www.bluelagoon.com/

(3) 首都レイキャビクへの影響
レイキャビクは噴火予想地点から約50kmの距離があり、噴火による直接の被害は無い見込みですが、噴火予想地点には地域周辺への電力や温水供給を担うスヴァルツエンギ地熱発電所が存在し、同発電所が被害を受けると首都へのインフラ供給に何らかの影響を及ぼす可能性があります。

(4) その他地域への影響
現状ブルーラグーンへの観光は不可ですが、その他日本人が多く訪れる有名な以下のスポットなどは噴火の影響を受けない見込みです。しかしながら訪問にあたってはご自身の責任において 必ず最新情報をご確認ください。また併せて航空便の運航状況もご確認ください。
なおブルーラグーンの一時閉鎖を受けて、観光客がスカイラグーンに殺到していますので、早めの予約をおすすめいたします。

【観光に問題はないと思われるスポット】
 * 首都レイキャビク近郊
 * グリームルの滝
 * ゴールデンサークル近辺
  (シンクヴェトリル国立公園、ゲイシール(ストロックル)間欠泉、グトルフォスの滝)
 * ヴァトナヨークトル国立公園
 * レイニスフィヤラ (ブラックサンドビーチ)
 * ダイヤモンドビーチ
 * スコーガフォスの滝
 * キルキュフェットル山  など

4. アイスランド政府による火山噴火に関するQ&A
アイスランド政府は、火山噴火の可能性が高まっている現状を踏まえ、火山噴火に関するQ&Aを公開しましたので政府ホームページからご確認ください。以下ご参考までに日本語訳を掲載します。
※アイスランド政府によるQ&A
 https://www.government.is/topics/public-safety-and-security/seismic-activity-in-reykjanes

(1) 火山噴火の可能性は?
アイスランド気象庁によれば、今後数日以内に噴火する可能性が高い。しかし、いつ、どこで噴火が起こるかを現時点で予測することは困難であり、アイスランド気象庁、アイスランド国民保護・危機管理局、アイスランド大学の科学者によるチームが状況を注意深く監視し、動向を分析している。

(2) 火山噴火が航空便に与える影響は?
航空便の乱れを完全に否定することはできないが、科学者たちによればその可能性は低いとみられている。航空便の乱れは噴火の規模と場所に左右される。通常は火山噴火が与える影響は特定の地域に限定される。同じ地域で起きた過去の噴火では航空便には影響がなかった。現在のところ、アイスランド発着便に影響はなく通常通り運航している。

(3) アイスランド旅行はキャンセルすべきですか?
通常、火山噴火の影響は特定の地域に限定されます。レイキャネス半島のグリンダビークには予防的措置として避難命令が出されていますので、対象地域にいる方は避難をしてください。
現在アイスランドを発着する航空便に影響はなく、警戒区域外のホテルや観光地は通常通り営業しています。

(4) 海底噴火の可能性と予想される影響は?
アイスランド気象庁の評価によれば、火山噴火の可能性は依然として高いが、海底噴火の可能性は排除はできないものの、低いとみられている。

(5) 警戒区域内にドローンを飛ばすことはできますか?
当局によるヘリコプター等での活動の際に安全を保つため、火山噴火の可能性があるエリア内にドローンを飛ばすことは禁止されています。なお国家警察、国民保護・危機管理局や煙害警備隊は警戒区域内でドローンを飛行させる場合があります。一般人によるドローンの飛行禁止措置は11月29日(水)まで有効となっています。
飛行禁止区域の座標は「635621N0222218W」、「635440N0221323W」、「634641N0222232W」、「634902N0223533W」です。

【関係機関ホームページ】
* アイスランド政府 https://www.government.is/
* 国民保護・危機管理局 https://reykjanes.almannavarnir.is/en
* アイスランド気象庁 https://en.vedur.is/
* アイスランド捜索・救助隊 https://safetravel.is/
* Visit Iceland https://www.visiticeland.com/
* Visit Reykjanes https://www.visitreykjanes.is/en/moya/news

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※参考:
 噴火の可能性がある現地に24時間カメラが設置されましたので、以下そのリンクを掲載します。
 (637) Grindavik - Sylingafell - Sudur - YouTube
  https://www.youtube.com/watch?v=Qvw5qh5K4wI

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