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海外旅行情報はOTOA[ 一般社団法人 日本海外ツアーオペレーター協会 ]


【海外旅行現地情報】ツアーオペレーターが配信する海外の新着情報を掲載。

アイスランド / レイキャネス半島、火山情報 (11/29 07:30現在)

掲載日時:2023年11月29日

情報提供:株式会社ヴァイキング

現地メディアのIceland Reviewの情報によりますと、グリンダヴィークの町のエリアでの噴火の可能性は今も残されてはいるものの、エリア全体として噴火が起こる可能性が下がりつつあり、特にその中でもグリンダヴィークの町のエリアでの噴火の可能性は下がりつつある、と報じられております。
現在最も噴火の可能性があるのが Hagafellと Sylingarfellの間のグリンダヴィークの町の北部とスヴァルツエンギ地熱発電所、ブルーラグーンの東部のエリアとなります。

また、溶岩防護壁の工事が始まった2週間前時点の情報では、防護壁は数週間後に完成するとみられておりましたが、現地時間昨日「完成まであと30〜40日はかかると」と国民保護・危機管理局の部長がコメントしております。
→ 詳細
 https://www.icelandreview.com/society/chances-of-eruption-in-grindavik-diminishing/

アイスランド政府のホームページでQ&Aがアップデートされ、「旅行をキャンセルすべきですか?」の問いに対し、以下の回答が出されております。
〔A: 回答〕
今回の噴火のリスクと影響は特定の1エリアに限定されており、レイキャネス半島のグリンダヴィークの町に対しては既に避難指示が出されています。そのグリンダヴィークのエリアに滞在予定の方は、ホテルや旅行会社に連絡し、状況の確認をお願いいたします。

なお、アイスランドのそれ以外の場所のホテルは通常通り営業しており、観光もこれまで通りで何ら変わりありません。グリンダヴィークのエリアで発生していた地震についても減少したことから、そのエリアに対する緊急事態宣言も2023年11月23日に下げられました。
なお、国際線については現在も正常運航です。
→ 詳細
 https://www.government.is/topics/public-safety-and-security/seismic-activity-in-reykjanes

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なお、ブルーラグーンは、営業停止期間を2023年12月07日(木)まで延長しております。
12月07日 午前07:00の時点で再度状況や見通しを評価した上で、それ以降の対応を決めるとメッセージを出しております。

また、グリンダヴィークエリアにある、ホテルGMの話では、
12月04日(月)に再度状況や見通しを評価し、見通しが立てば12月11日(月)から営業を再開したいが、状況が変わらない、もしくは悪化した場合には12月27日(水)の営業再開を目指す予定と述べています。

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アイスランド大学の地球物理学教授のMagnus氏によると
スヴァルツエンギのエリアのマグマの岩脈の大半が凝固し、噴火の可能性が下がってきており、地盤隆起の速度も下がり始めている。マグマの岩脈ができてから2週間が経過し、その9割が凝固したと見ている。かと言ってマグマが今後再び上がり地上に至る道筋が無くなった訳ではないが、現在大半が凝固したことで以前に比べ噴火の可能性は下がったと言える、とコメントを出しております。
→ 詳細
 https://icelandmonitor.mbl.is/news/news/2023/11/26/90_prosent_of_the_magma_dike_solidified/

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(現地時間 11月27日 16:30現在、アイスランド気象庁発出情報)
現時点で最も噴火の可能性が高いのは Hagafellと Sylingarfellの間の溶岩岩脈の中間のエリアで、11月22日に発表したハザードマップは現在も有効である。最新の調査では、深部の溶岩岩脈は当初の評価よりも広範であることがわかり、この貫入したマグマの岩脈が凝固するには、まだ数ヵ月はかかると見られる。
→ 詳細
 https://en.vedur.is/about-imo/news/a-seismic-swarm-started-north-of-grindavik-last-night

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仮に防護壁が完成した場合でも、上記エリアで溶岩の流出が始まった場合、風向きによりSO2硫化水素などの火山性の有害なガスの影響が出ることも想定されています。

現在も地震や地下のマグマの影響はレイキャネス半島のグリンダヴィークの町のエリアに限定されており、ブルーラグーンやその周辺の観光は中止となっておりますが、それ以外の航空便やバスは通常通り運行、また各旅行会社のツアーも催行されるなど、影響はなく、平時と何ら変わりありません。

2023年11月10日にアイスランド国民保護・危機管理局により警戒レベルが「緊急フェーズ」に引き上げられ、この情報が明確にレイキャネス半島のグリンダヴィークエリアに限定して発信されなかったことから、世界のメディアと国民が「アイスランド全土が地震やマグマの影響で危機的な状況にある」という誤解を生み、アイスランド航空の搭乗者数の減少や、日本からのツアーでも間際のキャンセルが発生しております。
→ 詳細
 https://www.islandsstofa.is/en/reykjanes2023

国民保護・危機管理局より現地時間11月23日 11:00にレイキャネス半島での地震活動に対して「緊急フェーズ」から「警戒フェーズ」に下げるという声明が出されています。
→ 詳細:
 https://www.government.is/topics/public-safety-and-security/seismic-activity-in-reykjanes/

また11月23日〜24日のタイミングでAviation Color Codeがyelllowに引き下げられ、現在も同様です。
これは引き続き再び噴火の可能性が高まるかどうかのモニターが必要な警戒レベルとなります。
仮に今回噴火が始まったとしても、今年夏まで断続的に続いていた同じレイキャネス半島の Fagradalsfjallでの溶岩噴出・流出の時と同じように航空機の運航に影響が出る大規模な火山灰の噴出は想定されておらず、ケフラビク空港離発着の航空機の運航には甚大な影響は出ないものと予測・想定されております。
→ 詳細:
 https://en.vedur.is/weather/aviation/volcanic-hazards/

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アイスランド航空のCEO・Bogi氏からも
* ケフラビク空港での航空機の運航は現在も通常通りであること
* 今後も大きな影響を受ける想定はないこと
* アイスランドは安全な国であり、世界の多くの国々の方に観光で訪れていただきたい
という主旨の異例のメッセージも出されており、アイスランド航空本社のホームページの特設ページでも適宜情報がアップデートされておりますので、是非ご活用ください。
→ 詳細:
 https://www.icelandair.com/blog/icelands-hottest-natural-wonder/

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以下、現地時間11月21日現在の最新情報をお伝えいたします。
(現地時間 11月21日 09:57現在)

アイスランド気象庁が、現地時間11月21日にグリンダヴィークやスヴァルツエンギのエリアのリスクを評価した地図を発表しており、現在も有効です。
〔概要〕
 A-Zone --- 地震による危険があるエリア
 B-Zone --- 火山噴火のリスクのあるエリア
      (突然地面の裂け目、噴火、溶岩流出、有毒ガスによる影響)
 C-Zone --- Bのリスクが更に高まったエリア
      (より高い噴火のリスクや危険な有毒ガスのリスクがある)
 ※なお赤の点線は、マグマの貫入や岩脈のおおよその道筋と範囲を表しております。
  https://www.vedur.is/media/uncategorized/Haettusvaedi_VI_20nov_med_texta.png
  (C-Zoneはブルーラグーンやスバルツエンギ地熱発電所近くのエリアまで来ています。)

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現地11月28日に在アイスランド日本大使館発出の情報が更新されておりますので、あわせてご確認ください。
現在アイスランドにご滞在中の方、また近日中にご旅行をご予定の方は、最新情報に十分ご注意ください。



【注意喚起】 火山噴火の可能性について (2023年11月28日更新)

1.現在発令されている警戒情報・宣言等
アイスランド国民保護・危機管理局は11月23日 11時を以て、警戒レベルを緊急フェーズから警戒フェーズに引き下げました。
この警戒レベルの引き下げは、あくまでグリンダビーク市街地での噴火の可能性が徐々に低くなっていることに伴うものであって、レイキャネス半島内におけるその他地点からの噴火可能性までもが低下している訳ではありません。現時点の情報ではグリンダビークから直線距離にして約3kmほど離れたハガフェットゥル、シーリンガルフェットゥル付近から噴火する可能性が指摘されています。

※アイスランドにおいては、自然災害等における警戒レベルが以下の3段階に分けられています。
(1) Uncertainty Phase (不確定フェーズ)
生命、財産、地域社会や環境に対する脅威が認知された段階。アイスランド当局は関係各所との協議等、様々な調整を開始する。状況の監視、評価、調査が強化され、事象に対する脅威度評価が定期的に実施される。

(2) Alert Phase (警戒フェーズ)
脅威度評価によって脅威の増加が示され、対象地域住民の安全確保のために早急な対策が求められる段階。対象地域の救急・警察・消防等の体制を強化し、規制、閉鎖、避難などの予防的措置を講じる。このレベルは国民に対する警告として位置付けられる。

(3) Emergency / Distress Phase (緊急フェーズ)
生命、財産、地域社会や環境に対して脅威を及ぼす可能性が差し迫っている段階あるいは既に何らかの影響が発生している段階。死傷者やあらゆる損害、損失を防ぐために直ちに対策が講じられる。対象地域内に滞在している者に対して、必要に応じて携帯電話を通して政府から緊急アラートが送信される。国民は何らかの緊急事態を察知した場合、ためらわずに112に通報することが求められる。緊急事態宣言に相当。

2.現在発せられている指示及びアイスランド政府等による支援
(1) 現在発せられている指示等
グリンダビークからの避難命令は継続中であるも、11月23日以降はグリンダビークの住民及び支援者に限り、申請を行うことでグリンダビークに立ち入ることができます。
街への立入可能時間は毎日検証されるため日によって変わり得ますが、当面は11時から16時となる見込みです。なお当局は9時から16時の開放を目標としている由です。
立ち入り申請は https://island.is/v/fyrir-grindavik から行ってください。

(2) アイスランド政府等による支援
3ヵ所に開設されていた避難所は、現在以下の1ヵ所のみの運営となっています。
避難所の他、アイスランド赤十字社が住宅提供者と入居希望者のマッチング事業を行っています。避難所利用にあたって登録等は不要ですが、赤十字社が行うマッチング利用については申し込みが必要です。希望者は以下のサイトから申し込みを行ってください。なお、原則としてグリンダビーク市からの避難を余儀なくされた方が対象となります。
ア. 避難所
 ・Korinn避難所: Vallakor 12-14, 203 Kopavogur
イ. 住宅マッチング申し込み
 アイスランド赤十字社HP https://www.raudikrossinn.is/english

★ 避難所などへ避難した方は、当大使館まで必ずご連絡ください。
【在アイスランド日本国大使館 領事班】
 電話番号: 510−8600 (代表) / 510−8612 (領事班直通) / 864−3255 (時間外)
 メール: iceland-consul@rk.mofa.go.jp   注: メール送信時は、@を半角に変換してください

3. アイスランド観光について
(1) ケプラビーク国際空港への影響
噴火の規模や風向きなどによっては、火山灰や火山ガスなどが空港まで届く可能性が考えられます。
この場合、状況によっては空港閉鎖や航空便の欠航などがあり得ますので、空港HPなどか ら最新の運航状況をご確認ください。
※ケプラビーク国際空港HP https://www.isavia.is/en/keflavik-airport

(2) ブルーラグーン
ブルーラグーンの一時閉鎖は、当初11月9日〜11月16日までとされていましたが、その後も閉鎖期間の延長が繰り返されており、現在は12月7日午前7時まで閉鎖の予定となっております。
状況によっては状況によっては閉鎖期間が再度延長されることが十分に考えられますので、訪問予定の方はブルーラグーンのホームページなどから最新の営業状況をご確認ください。
※ブルーラグーン https://www.bluelagoon.com/

(3) 首都レイキャビクへの影響
レイキャビクは噴火予想地点から約50kmの距離があり、噴火による直接の被害は無い見込みですが、噴火予想地点には地域周辺への電力や温水供給を担うスヴァルツエンギ地熱発電所が存在し、同発電所が被害を受けると首都へのインフラ供給に何らかの影響を及ぼす可能性があります。

(4) その他地域への影響
現状ブルーラグーンへの観光は不可ですが、その他日本人が多く訪れる有名な以下のスポットなどは噴火の影響を受けない見込みです。しかしながら訪問にあたってはご自身の責任において 必ず最新情報をご確認ください。また併せて航空便の運航状況もご確認ください。
なおブルーラグーンの一時閉鎖を受けて、観光客がスカイラグーンに殺到していますので、早めの予約をおすすめいたします。

【観光に問題はないと思われるスポット】
 * 首都レイキャビク近郊
 * グリームルの滝
 * ゴールデンサークル近辺
  (シンクヴェトリル国立公園、ゲイシール(ストロックル)間欠泉、グトルフォスの滝)
 * ヴァトナヨークトル国立公園
 * レイニスフィヤラ (ブラックサンドビーチ)
 * ダイヤモンドビーチ
 * スコーガフォスの滝
 * キルキュフェットル山  など

4. アイスランド政府による火山噴火に関するQ&A
アイスランド政府は、火山噴火の可能性が高まっている現状を踏まえ、火山噴火に関するQ&Aを公開しましたので政府ホームページからご確認ください。以下ご参考までに日本語訳を掲載します。
※アイスランド政府によるQ&A
 https://www.government.is/topics/public-safety-and-security/seismic-activity-in-reykjanes

(1) 火山噴火の可能性は?
アイスランド気象庁によれば、今後数日以内に噴火する可能性が高い。しかし、いつ、どこで噴火が起こるかを現時点で予測することは困難であり、アイスランド気象庁、アイスランド国民保護・危機管理局、アイスランド大学の科学者によるチームが状況を注意深く監視し、動向を分析している。

(2) 火山噴火が航空便に与える影響は?
航空便の乱れを完全に否定することはできないが、科学者たちによればその可能性は低いとみられている。航空便の乱れは噴火の規模と場所に左右される。通常は火山噴火が与える影響は特定の地域に限定される。同じ地域で起きた過去の噴火では航空便には影響がなかった。現在のところ、アイスランド発着便に影響はなく通常通り運航している。

(3) アイスランド旅行はキャンセルすべきですか?
通常、火山噴火の影響は特定の地域に限定されます。レイキャネス半島のグリンダビークには予防的措置として避難命令が出されていますので、対象地域にいる方は避難をしてください。
現在アイスランドを発着する航空便に影響はなく、警戒区域外のホテルや観光地は通常通り営業しています。

(4) 海底噴火の可能性と予想される影響は?
アイスランド気象庁の評価によれば、火山噴火の可能性は依然として高いが、海底噴火の可能性は排除はできないものの、低いとみられている。

(5) 警戒区域内にドローンを飛ばすことはできますか?
当局によるヘリコプター等での活動の際に安全を保つため、火山噴火の可能性があるエリア内にドローンを飛ばすことは禁止されています。なお国家警察、国民保護・危機管理局や煙害警備隊は警戒区域内でドローンを飛行させる場合があります。一般人によるドローンの飛行禁止措置は11月29日(水)まで有効となっています。
飛行禁止区域の座標は「635621N0222218W」、「635440N0221323W」、「634641N0222232W」、「634902N0223533W」です。

【関係機関ホームページ】
* アイスランド政府 https://www.government.is/
* 国民保護・危機管理局 https://reykjanes.almannavarnir.is/en
* アイスランド気象庁 https://en.vedur.is/
* アイスランド捜索・救助隊 https://safetravel.is/
* Visit Iceland https://www.visiticeland.com/
* Visit Reykjanes https://www.visitreykjanes.is/en/moya/news

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※参考:
 噴火の可能性がある現地に24時間カメラが設置されましたので、以下そのリンクを掲載します。
 (637) Grindavik - Sylingafell - Sudur - YouTube
  https://www.youtube.com/watch?v=Qvw5qh5K4wI

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