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トラブル事例

海外旅行安全セミナーより−その2 (シニアの旅の安全は?)

掲載日時:2003年05月02日

情報提供:国際観光振興会(JNTO)

過日、当会が開催した海外旅行安全セミナーにおいての講演より以下につきご案内します。

つぎに日本旅行医学学会篠塚氏の講演「シニアの旅の安全は?」から、旅行中に発症しやすい病気やその予防等についてご案内いたします。


1. ロングフライト血栓症について

*症状

下肢静脈血栓症と肺塞栓症の合併症状で、足の静脈に血液の塊ができる病気です。
初期症状は、片方の足が痛んだり、むくみが感じられる程度ですが、血液の塊が肺まで流れると血管が詰まり、胸の痛みや息苦しさを感じます。
ひどくなると呼吸困難を起こして死に至る場合もあります。


*病因と病気に罹りやすい人

1) 長い飛行時間で席に座ったまま足を動かさないことにより、足の静脈の流れが悪くなります。

2) 血管の内側がもろくなる50歳以上の高齢者や、足を蹴られる機会の多いサッカー選手など血管の内側に傷がある人。

3) 癌や骨折の手術を受けた人、ピル服用者・透析を受けている人、産後1ヶ月以内の人。


*予防方法(飛行機内にて)

First Line(全ての人が取るべき予防方法)

1) 2〜3時間おきに遠くのトイレに行き足を動かすこと。

2) 座ったままでの踵の上げ下げや、足踏みをしたり、ベルトや下着など体を締め付けているものは緩め、腹式呼吸をする。

3) ジュース、薄いお茶などの水分を補給する。(コーヒー、アルコール類は除く)
 ※乾燥した機内では1時間に80ccの水分が失われる。


Second Line(健康上のリスクが高い人)

1) フライトソックスの着用

2) アスピリンの服用


Third Line(経験者・健康上のリスクがある人)

主治医に相談して処方薬を旅行前に準備しておく。



2. 高山病について

近年の旅行は、航空機、ヘリコプター、ケーブルカーなどの交通機関を利用して、中国の雲南省、ネパール、スイスや南米など標高が2,000メートルを越える高地にも気軽に行けるようになっています。しかし日本人旅行者は、高山病に対する予備知識もなく高所に出かけているため、発病し、さらには死に至ってるケースが多く発生しています。

*症状

初期症状として頭痛、吐き気、発熱、食欲不振などが表れ、つぎに、倦怠感が強くなったり思考力がなくなったりさらには息切れが激しくなってきます。
予防: 体の内部を高所に順応させるため、徐々に高地に上がるような無理のない計画をたてる。


*対処方法

1) 症状がでたら、標高の低い地へ下りる。

2) 血管の内側がもろくなる50歳以上の高齢者や、足を蹴られる機会の多いサッカー選手など血管の内側に傷がある人予防薬「ダイアモックス」を現地到着時と滞在中に1/2錠服用する。
 ※この薬は市販されておりませんので掛かり付けの医師に相談し、処方をお受け下さい。(保険適用にはなりません)



3. 旅行に携帯すべき薬とは

1) 自分にあった痛み止め(鎮痛解熱剤として) 4日〜5日分

2) 自分にあった風邪薬4日〜5日分

3) 整腸剤1週間分

4) 持病の薬 1週間分の予備(帰国が延びるなど不慮の事態に備えて)



4. 海外旅行傷害保険の適用されない病気、科目

海外旅行傷害保険には旅行中に発病し、通院・入院した場合でも適用対象外の病気などがありますので旅行前に十分なチェックしてでかけましょう。

1) 歯科の全て

2) 婦人科のすべて

3) 持病の悪化(糖尿病・心臓病)
 ※持病がカバーされる保険もあるようですのでご確認ください。



※本記事は「国際観光振興会 海外旅行情報」より転載致しました。


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