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オーストリア ブレゲンツ / 「ブレゲンツ音楽祭2007」、ボーデン湖における芸術体験 (7〜8月)

掲載日時:2007年04月10日

情報提供:オーストリア政府観光局

ブレゲンツ音楽祭に訪れた人にとってこの体験は、一生のうちに出会う芸術の中でも、ハイライトの一つになる事は間違いないでしょう。他では経験する事の出来ない雰囲気の中、湖上では、センセーショナルな演出の劇が繰り広げられます。
ボーデン湖の美しい自然に囲まれて、2007年夏の音楽祭の湖上舞台ではジャコモ・プッチーニの歌劇「トスカ」が上演されます。

■ ジャコモ・プッチーニ作「トスカ」
政治的に敵対する2つの政治陣営に属する画家と警視総督が、同じ女性を愛していることに気づきます。残酷さと快楽、情熱と嫉妬心、不信感と独占欲からなる古典的な三角関係のこの物語の時代は、反動政治支配下のローマ。2001/02年に大成功した「ラ・ボエーム」に続き、2007年と2008年夏には、イタリアの作曲家ジャコモ・プッチーニの歌劇「トスカ」が湖上舞台で上演されます。

■ 貪欲な情熱
ブレゲンツ音楽祭の総監督を務めるデビット・パウントニーは
「プッチーニはメロディと感情の巨匠である。このオペラに登場する3人の主役はいずれも貪欲な情熱の虜になっている。トスカは愛の、スカルピアは権力の、そしてカヴァラドッシーは自由への願望への。
プッチーニは情熱的でありながら、もろい芸術家のトスカと、シニカルで残酷な警視総督のスカルピアを対比させている。悲劇的な結末であるが、その感動的な瞬間の数々は巨費を投じて製作されるハリウッド映画が作れるほど、劇的な内容である。
こういった要素こそ、「トスカ」をブレゲンツ音楽祭の湖上舞台にふさわしい作品にしている。感情の力とプッチーニの音楽の力が、それぞれの主役の運命に叙事詩的膨らみを持たせている」と話しています。

■ 音をたてずに、素早くそして幕のないまま
〔印象的な早変わりの舞台〕
愛、権力と嫉妬心を巡るプッチーニのサスペンスオペラを感動的に展開させていくために、ブレゲンツの湖上舞台では、はっきりと場面を切り換えていく必要があります。
これによって、観客は、それぞれの幕の区切りがわかるだけではなく、巨大な絵が登場する1幕目の教会からスカルピアスの宮殿、そしてカヴァラドシスの刑務所まで、それぞれの出来事の背景を知る事が出来ます。
このため、2007年と2008年の夏、ボーデン湖では、90年代の「さまよえるオランダ人」、「ナブッコ」、あるいは「フィデリオ」のような感動的な早変わりの舞台が復活します。湖上舞台に幕はありません。  

〔閉所恐怖症のような感覚〕
幅 50メートル、高さが 25メートル弱の巨大な壁(これはサッカー場のおよそ4分の1の広さに匹敵する)は、舞台の中心にあるだけではなく演出全体の核をもなしており、油圧式モータによって、音を立てずに後ろに倒す事が出来ます。
舞台の途中でおよそ300トンあるこの壁を倒したり、起こしたりするこのメカニズムのために、湖上舞台の基礎を補強したばかりか、油圧式シリンダーも取り付けなければなりませんでした。

好奇心旺盛な方は、カメラで撮影されるこの湖上舞台の仕組みの動きを下記サイトにてライブで見る事が出来ます。
 URL http://www.bregenzerfestspiele.com/ (ドイツ語、英語)


※オペラ「トスカ」、上演日と時間:
 7月: 20〜22、24、26〜29日 --- 21:15から
 8月: 01〜05、07〜14、17〜19日 --- 21:00から

 場所: 湖上舞台、フェストシュピールハウス(雨天の場合)

 音楽監督: ウルフ・シルマー
 音楽監督: ウルフ・シルマー
 演出: フィリップ・ヒンメルマン
 舞台美術: ヨハネス・ライアッカー
 衣装: ヨルゲ・ヤラ
 照明デザイン: ディヴィ・カニングダム
 コーラス指揮: フィリップ・スンダーランド
 音響デザイン: ヴォルフガング・フリッツ

 ブレゲンツ音楽祭コーラス、ブリッテン音楽祭コーラス、ウィーン交響楽団