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クロアチア [ Republic of Croatia ]

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クロアチア スプリトゥ / 「ディオクレティアヌス宮殿」ご紹介

掲載日時:2010年05月19日

情報提供:クロアチア政府観光局

ユネスコの保護の下、世界文化遺産にも登録されているクロアチア南部の中心地 スプリトゥは、既に1700年の間センターにある「ディオクレティアヌス宮殿」と共に、訪れるお客様を温かく迎えています。
この町は、地中海北部で最も暖かい場所でアドリア海の中央部、そして町に水を提供してくれるヤドゥロ川とジュルノヴィニツァ川近くに位置します。年間の日照時間が2,700時間の穏やかな気候により、風がないところでは冬でも太陽の光を満喫できるオアシスとなっています。この一帯においては工業、教育、経済のセンターで、マリヤン丘にはその緑のオアシスが隠れています。半島西部に位置するその丘には、町近くにありながら森林公園が存在し、街の雑踏から離れた静かな散歩道では、松林に囲まれながら海沿いで快適に過ごすことができます。

スプリトゥの最初の住民は、約293年頃その穏やかな入り江に3万平方メートルにも広がる豪華な皇帝の館、あるいは夏の離宮のようなものを建てさせたローマ皇帝のガイウス・アウレリウス・ヴァレリウス・ディオクレティアヌスで、退位した後はそこで生活していました。その後の激動の歴史の中でヴィラは一つの町となり、アヴァール人やスラブ人から逃れて来た近くのサロナの住民がまず入ってきたのです。
それから宮殿の城壁外にも広がっていった町の支配者の入れ替わりは激しく、10世紀のクロアチアの王達、ハンガリーやベネチアの統治、フランスの支配者たち、そしてオーストリア・ハンガリー帝国へと変わっていったのです。
運命のいたずらでディオクレティアヌス宮殿が一つの新しい集落を築き、新しい町の生活が始まったように、よく保存されている宮殿跡は現在でも町の中枢となっており、全ての重要な出来事や市民の毎日の生活の中心地となっています。

今日まで最高の状態で保存されてきた古代建造物の跡は、中世後期に増築された部分と共に、考古学上、歴史上、芸術上非常に価値の高い複合体を成しており、1979年にはユネスコの世界文化遺産に登録されました。
宮殿は、エジプトのみかげ石の柱やスフィンクス、イタリアの大理石、マルモラ海のプロコネシス島の彫刻装飾など、多くの輸入品で装飾されています。最初は住居としての目的で建てられましたが、この宮殿はローマの軍事施設にとてもよく似ています。門は4つあり、その内3つが陸に、1つが海側に作られました。
特徴的な役割を持っていたことやその土地への対応の結果、全体としての宮殿はそれまでの古代建築において例を見ないものとなりました。それは、その前の時代の古典的な正確さや明快さよりも、贅沢で絵に描いたような姿形が流行したローマ後期の建築です。追放された皇帝一家の隠れ家であったため、316年にディオクレティアヌス皇帝が亡くなった後も宮殿での生活は続けられました。鍵となった出来事は、サロナがスラブ民族の手に落ちて追放された住民が宮殿内に逃げ込んだときのことです。新しい都市生活とスプリトゥの新しい町としての誕生です。中世の12世紀から14世紀の間に建築上新しい発展を遂げ、ローマ建築の跡、そして通りとポーチのフリースペースの殆どが中世の石造りの家へと変身したのです。皇帝の霊廟はキリスト教の大聖堂へと生まれ変わり、ロマネスク様式の聖ドゥイェ鐘楼の建造も始まりました。

誇り高いスプリトゥ市民は自分たちの町について「世界中で、そしてその周辺でも最も美しい町」と話すことでしょう。それもその通り、ヨーロッパで最も多く太陽が降り注ぐ町の一つであるスプリトゥには一生忘れられないような美しい光景が並んでいて、古代宮殿の跡は、後から建てられた建物やヤシの木、竜舌蘭など地中海植物や亜熱帯植物と見事に調和しています。
明るい地中海気質の町で永遠に若々しいスプリトゥは、夏になると地元の人達やあらゆる国から訪れる訪問客、そしてアドリア海東海岸最大の空港と港に立ち寄った人々でさらに賑やかになります。立ち寄る人々をスプリトゥで待ち構えているのは、西はマリヤン森林公園から始まり緑の半島ススティパン、古代宮殿の壁や多くの喫茶店と平行して並ぶリヴァ通り、そして町の中心部の自然に形成された砂のビーチ「バチュヴィツァ」まで続く海沿いの長い散歩道です。そこでは日中「ピツィギン」というクロアチアのスポーツが行われ、夜になると多くの若者が集まってきます。
文化に興味がある方は、城壁や入口の残り、聖ドゥイェ鐘楼、ペリスティル広場、そして宮殿地下にある博物館など宮殿内の散策をお忘れなく!
宮殿、大聖堂、スプリトゥの通りや広場、博物館&美術館、ギャラリー以外にも、スプリトゥ近くの古代都市サロナの跡、北から入ってくる侵略者たちから町を守っていた中世の要塞クリスなども見学する価値は高く、フェリーに乗って中央ダルマチアにある島の一つを訪れてみるのもいいでしょう。

町には、アトリウムやル・メリディエン・ラヴの5つ星ホテルを含む22件のホテル、キャンプ場が1つ、多くのプライベートの宿泊施設(部屋、アパート、家)もあり、船の停泊には6つのマリーナと小さな港が用意されてあります。
マリヤン丘の麓に位置するこの町は、ザグレブから高速道路を通って約3時間半から4時間の距離にあります。スプリトゥまではリエカ、ドゥブロヴニク、全ての島々から長距離船が出ていて、速い船やフェリーが走っているイタリアの町々とも繋がっています。スプリトゥ空港〜ザグレブ空港間には1日何本かフライトがありますが、他のヨーロッパの都市間とのフライトも出ています。スプリトゥからクロアチア北部やさらにヨーロッパの他の国々までは、車も運んでくれる鉄道で行く事も出来ます。


※詳細はこちら
 スプリトゥ−ダルマチア州観光局
  URL http://www.dalmacija.hr/ (クロアチア語)
 スプリトゥ市観光局
  URL http://www.visitsplit.com/ (クロアチア語、英語他)
 スプリトゥ市
  URL http://www.split.hr/ (クロアチア語)