
- 社団法人 日本海外ツアーオペレーター協会
- 会長 大畑 貴彦
昨年は、世界各地で歴史が変わるような出来事が多々起こりました。ニュージーランドやトルコ東部では巨大地震が発生し、多くの方が犠牲になりました。特に日本においては、3月11日に東日本大震災が発生し、戦後最大の被害を蒙りました。改めて、犠牲になられた方々のご冥福を心からお祈りしたいと思います。
他方、中東・北アフリカ各国では反政府デモが拡大し、各国の政情不安による観光への影響も長期化しております。また欧州では金融危機が再燃し世界市場が混乱、円が戦後初の75円台を記録するなど、世界は今、地球規模で経済・産業などあらゆる分野で大変革が起ころうとしています。これらの状況や現象を一言では言い表せないものの、常識の範疇である『想定内』という言葉が、崩れ去ったように感じております。
本年は3月のロシア大統領選挙を筆頭に、フランス、インド、中国、アメリカ、韓国、台湾の代表選挙があり、また日本でも9月に民主党の代表選が行われます。この各国代表選挙の結果は、世界経済に直接影響を与える可能性が高いと言われておりますが、これをきっかけに世界が良い方の『想定外』に向かうことを願ってやみません。
一方、旅行業界に目を転じますと、東日本大震災で観光産業も大打撃を受け、超円高はインバウンド業においては大きな痛手となり、また景気の回復にブレーキをかけるなど、アウトバウンド業においても必ずしもメリットばかりとも言えません。そのような中、好材料としては、オープンスカイの拡大に伴い羽田空港発着便の深夜早朝時間帯が利用され、将来的には東アジア・アセアン諸国への就航のみならず、他地域にも拡大されていくことが予想され、旅行業界にとっては追い風になると確信しております。
観光庁では、観光立国推進基本計画が今年春を目途に改定される見通しとなり、より一層活力ある目標が設定されることを期待しております。また日系の3社が登場するなど拡大傾向にあるLCCについては、外国系LCCとの競争にも拍車がかかることで、新たな航空時代が幕を開けようとしています。特に今年回復が見込まれているインバウンドにより、一層航空座席の確保が難しくなると予想され、今後はLCCやチャーター便の活用法が旅行業界の動向を左右するのではないでしょうか。
本年は辰年であります。この辰年の特徴は『正義感』と『信用』と言われております。世界各国の新たな代表者を筆頭に、これまで以上の『正義感』と『信用』を重んじることにより、世界の平和が実現し、世界の人々がこの大交流時代を安心して安全に往来することができるのではないでしょうか。
我々OTOA会員各社も、関係諸機関・団体とより一層の緊密な連携関係を保ち、『正義感』と『信用』という責務を全うし、業界の発展に寄与して参る所存でございます。どうぞ本年も当協会ならびに協会会員各社に対するご理解とご協力のほど、宜しくお願い申し上げます。
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