シカゴの人気パブリックアート「クラウドゲート」での体験をより楽しいものにし、周辺広場へのアクセスを改善するための改修工事が完了し、再び間近で楽しむことができるようになりました。
クラウド・ゲート、別名「ザ・ビーン」は、シカゴで最も人気のある観光名所のひとつで、今年で２０周年。
これを機に、ダウンタウンのミレニアム・パークに設置され、シカゴの有名なスカイラインと周囲の緑地を映し出す、記念碑的な芸術作品について、改めて詳しくご紹介します。

◎ ザ・ビーンとは？
シカゴにあるパブリックアート作品の呼称。正式名称「クラウド・ゲート」(Cloud Gate)。
常設の屋外アート作品としては世界最大級。
２００４年に公開され、瞬く間にシカゴで最も象徴的な観光スポットとなりました。

◎ ザ・ビーンはどこにあるの？
ダウンタウンにある湖畔の公園「ミレニアムパーク」にあります。
ザ・ビーンがあるマコーミック・トリビューン・プラザでは、夏にはテラス席でお食事、冬にはアイススケートを楽しむことができます。ミシガン・アベニューを歩いていれば、見逃すことはないでしょう。

◎ ザ・ビーンは何を意味するの？
作品の反射面は、液体水銀から着想を得ています。
光沢のある外装は、公園を行き交う人々、ミシガン・アベニューの光、周囲のスカイラインや緑地を映し出し、ミレニアムパークの体験を全て包み込みます。
来園者はこの磨かれた表面に触り、反射する様子を観察するという、インタラクティブな体験を楽しむことができます。
公園上の空が表面に映り込み、湾曲した裏側の下をくぐって公園に入ることができる形状になっていることから、制作者はこの作品を「Cloud Gate」(雲門)と名付けました。

◎ ザ・ビーンをデザインしたのは誰ですか？
国際的に評価の高いアーティスト、アニッシュ・カプーアがデザインしました。
インド生まれのイギリス人彫刻家である彼は、同様の反射率の高い表面を持つ作品を含む、大規模な屋外作品ですでによく知られていました。
「クラウド・ゲート」は、彼がアメリカで初めて手がけた恒久的な屋外作品であり、彼の最も有名な作品として広く知られています。

◎ ザ・ビーンは何でできているの？
外装はすべてステンレス鋼。コンピュータ技術を駆使して１６８枚の巨大な鋼板を精密に切断し、それをはめ込んで溶接して、継ぎ目が全くない状態に仕上げています。
内部は２つの大きな金属リングを結合し、リング部分は橋に使われるようなトラスの骨組みを介して接続。これにより彫刻の巨大な重量が２つの基点に分散され、構造体の下に大きな凹部ができ、象徴的な「豆」の形が生まれます。
外装は柔軟なコネクターで内部のフレームに取り付けられており、天候の変化に応じて伸縮するようになっています。

◎ 大きさは？
ビーンは、高さ約１０メートル、幅約１２.６メートル、長さ約２０メートル。
重さは約１１０トンで、大人の象１５頭分に相当します。

◎ なぜビーンと呼ばれているの？
アーティストのアニッシュ・カプーアは、作品が完成するまでタイトルを付けませんでしたが、この作品がまだ建設中だった頃にデザインのイメージ画像が公開され、豆のように湾曲した長方形を見たシカゴの人々はすぐに「ビーン(豆)」と呼び始め、そのニックネームがそのまま定着しました。

※ザ・ビーン (クラウド・ゲート)
　https://www.choosechicago.com/articles/tours-and-attractions/the-bean-chicago/