ザルツブルクの南、約５０ｋｍにあるヴェルフェン。小さいながらも歴史ある城砦、ホーエンヴェルフェン城がそびえ立つ村です。
ここには世界一の氷の洞窟「アイスリーゼンヴェルト」(Eisriesenwelt＝巨大な氷の世界)があり、各国から見学者が訪れています。

アイスリーゼンヴェルトへは、まずヴェルフェンの駅から車かシャトルバスで５ｋｍ、さらに２０分ほど歩いてヒュッテへ向かいます。そこから山の中腹にある洞窟までは徒歩でも行く事が出来ますが(所要時間約１時間半)、ケーブルカーを利用するのが便利です。
約３分間で５００ｍを上り、絶景の見渡せる山道をさらに２０分ほど歩けば、到着するのは山肌にぽっかり開いた、巨大な洞窟の入口。その深さは何と全長４２ｋｍもあります。
一般公開されているのは、１ｋｍにわたる氷洞で、ここでは、非日常的な光景を目の当たりに見る事が出来ます。天井から滴る雫や流れ出した水が、長い時間を経る事によって様々な形で凍りつき、巨大なオブジェのように立ち並んだ洞窟内は、荘厳で神秘的でさえあります。

洞窟の中は、真夏でも氷点下なので、上着の用意が必要です。歩く距離も長いし下がぬれているので、しっかりとした靴を履いていくのがよいでしょう。

歳月と自然が作り上げた巨大な氷壁がまるで大きなガラス製の山に見えるこの幻想的な洞窟は、２００６年は４月２９日より１０月２６日まで公開されているので、この機会に一度見学してみてはいかがでしょうか。