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フランス / パリにおける治安情報

掲載日時:0000年00月00日

情報提供:外務省 海外安全相談センター

観光旅行者が多く集まるパリでは、スリ、置き引き、ひったくり等の犯罪が多発しています。犯罪者は声をかける、物を落とす、立ちふさがる、押す等の行為で相手の気をそらし、その隙に犯行に及びます。


■ パリにおける犯罪の特徴は次のとおりです。 (犯罪手口、防犯対策)
(1) クレジットカードを狙った窃盗(通称「マルセイユの罠」)
南フランスのマルセイユ方面で始まった手口で、犯人はマルセイユから週末(特に金曜日)、TGV(新幹線)や飛行機でパリに来る例が多いと言われ、これからついた呼び名。

※犯行手口
犯人は、ATM(現金引き出し機)のカード挿入口に、「仕掛け」(極細針金で細工)を施し、利用者のカードが「仕掛け」に引っかかり、排出不能になるのを狙う。親切を装った人物(犯人)が、「もう一度、暗証番号を入れてみた方がいい」等とアドバイスをして近付き、利用者が再度入力する暗証番号を覚え、又は盗み見し、再入力後もカードが排出されず、利用者が諦めてその場を立ち去るのを待つ。その後、犯人はカード挿入口の「仕掛け」を引き上げてカードを入手し、覚えた暗証番号で現金を引き出す。

※防犯対策
* カードで現金を引き出す場合は、設置場所・時間・周囲の状況等に留意し、可能な限り、銀行の開店時間内に利用する(土、日は利用を控える)。
* 手で隠すなどして暗証番号を他人に見られないよう気を付ける。
* ATMを利用する場合は可能であれば複数人で行うようにする。万一、機械にカードが吸い込まれた場合、1人が銀行の係員を呼びに行き、もう1人は機械の前でカードが取られないように見張るなどする。
* やむを得ず、夜間や週末にATMを利用する場合は、施錠付ドアが設けられた「キャッシュ・コーナー」を利用する。
* 他人から暗証番号を聞かれても教えない。

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(2) 睡眠薬を使用した犯罪
最近、パリ市内で日本人旅行者が睡眠薬強盗の被害に遭遇する事件や、睡眠薬を用いた性的暴行被害が発生しています。

※犯行手口
欧米系と思しき男が「市内案内する」、「自分も観光目的でパリに来たので、一緒に観光をしよう」などと英語で話しかけ、パリ市内の観光名所を巡った後、公園等で休憩中にアイスクリーム、チョコレート等を差し出し、それを食べさせ、相手の意識が朦朧としている間に荷物を奪うもの。
また、カフェで飲食中、欧州系の男性に流暢な日本語で話しかけられ、人気のない別のカフェに誘われた後、睡眠薬の入ったビールを飲まされ、性的被害に遭う。

※防犯対策
* 路上、カフェ等で見知らぬ人物から声をかけられたときには、相手が流暢な日本語で話しかけたとしても、安易に信用することのないよう、常時警戒心を崩さない。
* 見知らぬ人物から差し出された飲食物は、絶対に口にしない。また、仮にカフェ、レストラン等であっても、一瞬の隙に睡眠薬を混入される危険もあるので、容易に口にしない。

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(3) 偽警察官による詐欺事件
警察官を名乗る複数人(以下、偽警察官)が、旅行者に近付き、麻薬捜査等を理由に所持品検査を行うとし、パスポート及び財布等の提示を求めた上で所持金の一部を盗むというものです。被害はシャンゼリゼ通り(第8区)やその他の観光名所、地下鉄の駅、市内ホテル等で多発しています。最近はベルサイユ等パリ市郊外においても発生しています。

※犯行手口
偽警察官は通常2人で行動していますが、旅行者を偽警察官のもとに誘導する共犯者を含めて3人で犯行に及ぶケースや、旅行者のすぐ側に車を停車させて声をかけてくるケースもあります。これら犯行において、偽警察官は、警察官であることを証明するために、身分証明書らしきものを提示することもある。

※防犯対策
私服警察官には注意する。
(麻薬捜査等を理由に私服警察官が路上でパスポート等の身分証明書類の提示を求めたり、身体に触ったりすることは法的に認められ、犯罪の現行性があれば、「現行犯逮捕」をすることもありますが)警察官が本物かどうか疑わしい場合には、身分証明書の提示を求め、可能ならそれが真正なものか否かを周囲の人や別の警察官、もしくは最寄りの警察署で確認を求める。



■ パリにおける日本人の被害状況
犯罪発生頻度としては、スリ、置き引き、ひったくりの順に発生件数が多く、中には、オートバイによるひったくりに遭遇し、引きずられて怪我を負う事態も発生しています。
また、クレジットカードを狙った詐欺、睡眠薬を使用した犯罪、偽警察官が麻薬捜査等を理由にパスポート、財布の検査や身体検査を行い、現金等を抜き取る被害も発生しています。

(1) 偽警察官
* 旅行者が市内ホテル付近で、男1人から話しかけられ、それに応じていると、突然、私服警察官を名乗る数人の男が近付いて来る。そこで「麻薬取引の容疑がある」として、身元確認及び所持品検査と称し、パスポート及び財布の提示を強要され、財布から現金を抜き盗られた。
* 凱旋門付近を2人で歩いていると、私服警察官を名乗る男が現れ、財布の提示を強要され、不審に感じたので「日本大使館で話そう」と言うと、犯人は仲間のものと思しき車に乗って逃走した。

(2) 強盗
* 空港〜市内間又は市内を車で移動中(タクシー乗車中を含む)に、停止信号等で停車した際、オートバイに乗った2人組に、助手席又は後部座席のガラスを割られ、車内からハンドバッグ等を強奪された。
* 格安ホテルやユースホステルがある比較的治安の悪いとされている地域(12区のバスチーユ、10・11区のリパブリック界隈、19・20区の通行人の比較的少ない路地等)で、若年旅行者が複数の犯人から暴行を受けて手荷物を強奪された。

(3) スリ
旅行者がスリに遭遇し、犯人を追跡したところ、犯人に殴られた(犯人を追跡した被害者と一緒にいた他の旅行者との間で、暫く連絡が取れなくなった。単独犯と思われても、その仲間が背後に存在するケースもあるので犯人追跡は危険)。

(4) ひったくり
* 歩道を歩行中、オートバイに乗った2人組に追い越しざまにバッグ等を強奪された。(中には転倒し引きずられて怪我を負った日本人もいる)
* 少年(少女)2〜3人のグループが、物売りのふりや、時間や道を尋ねるふりなどして取り囲み、それを払い除けている隙に、四方からバッグやポケットに手を入れられ、金品を抜き盗られた。



■ パリにおける日本人の犯罪被害の主な発生地域は次の通りです。
主な犯罪被害は、市内路上、公共交通機関、美術館等の観光地、空港の順で多く発生しています。
なお、偽警察官による犯罪は、最近ではベルサイユ等パリ市郊外においても発生しています。

(1) 市内路上
パリ市内では、オペラ座周辺、モンマルトル界隈、シャンゼリゼ通り、ノボテルホテル(旧ホテル日航)周辺で被害が発生しています。

(2) 公共交通機関
パリでは、TGV(新幹線)、RER(首都圏高速鉄道)、国鉄在来線、地下鉄、バスなどの公共交通機関が発達していますが、車内及び駅構内においては、複数人(子供集団を含む)によるスリが多く、特に地下鉄の1号線、北駅、東駅、リヨン駅における被害が多発しています。手口としては、突然、旅行者を取り囲んで荷物を強奪したり、駅に停車した列車のドアが開くところを見計らって話しかけ、荷物から気をそらした隙に、別の人物が荷物を奪って逃走するものです。
また、シャルルドゴール空港及び同空港とパリ市内を結ぶRERのB線では、旅行者を狙った置き引きや強盗事件が発生しています。

(3) 観光地・歓楽街
ルーヴル美術館、ノートルダム寺院、クリニャンクールの「のみの市」などの観光地において、旅行者のスリ被害が多発しています。いずれの観光地においても、犯行は、人込みに紛れて行われ、リュックサックやハンドバッグなどが知らぬ間に開けられ、貴重品を抜き盗られていたり、または、不意を衝かれてバッグ等をひったくられるというものです。
また、モンマルトルのサクレクール寺院周辺では、近くにピガール等の歓楽街があり、ひったくりの他、催涙ガスを用いた強盗等、凶悪な犯罪事件も発生しています。
さらに、ピガールやサンドニ通り等の歓楽街は、地元の住民も特に注意する犯罪多発地区であり、旅行者を狙う悪質な客引きや、暴力バーまがいの店が多いので注意が必要です。
なお、在フランス日本国大使館に寄せられた被害報告によれば、いわゆる「ぼったくりバー」での被害は、ピガール等の歓楽街だけではなく、凱旋門近くの店においても発生しており、30分程度で1,500ユーロを請求された事例もあります(この「ぼったくりバー」における被害では、通常、支払った金額が戻ることはありません)。

(4) 空港
被害の多くが、空港構内のエレベータ、インフォメーション前、時刻表前、両替所等でカートに乗せた荷物を置き引きされるものです。
また、チェックインや出国審査直前にパスポートや航空券の入ったバッグを盗まれ、帰国便に搭乗できなくなった旅行者もいます。

(5) ホテル
有名ホテルでも、チェックインやチェックアウトの際、カウンターや足下に置いた荷物を盗まれる置き引き被害が多く見られます。また、両替時や係員との応対中にも同様の被害が発生しています。
客室に荷物を置いて外出中に侵入され、スーツケースの鍵を破壊され、中の現金を盗まれたり、備え付けの金庫が持ち去られる事件も発生していますので、客室には貴重品を置かないことを心掛けてください。なお、現金、貴金属、パスポート、航空券などの貴重品は、フロントのセーフティボックス(宿泊客とホテル側の双方が鍵を持つ形式の小金庫)で保管する方が安心と言えます。



■ 緊急時の連絡先
* 警 察: TEL 17
* 救急医療: TEL 15
* 消防署: TEL 18
* 在フランス日本国大使館: TEL 01-4888-6200


※このページ内の情報は、外務省「海外安全ホームページ」より引用しております。

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