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メキシコ / メキシコの鉄人が行く! 旅日記 〜 メキシコ市内観光とテオティワカン遺跡 〜

掲載日時:2008年03月21日

情報提供:株式会社メキシコ観光

メキシコ生活20余年の私でも知らない所は多々あります。
市内観光といえば「ソカロ広場」に「国立宮殿」、「カテドラル見学」が定番ではありますが、それだけで終わらないのがメキシコのスゴイところ。何しろ正真正銘、唯一無二の「聖母グアダルーペの画像」を拝観出来たのでした。

世界に聖母像は多々ありし、なれど「聖母グアダルーペ画像」は世界三大奇跡のマリアの一つと知らされ、クリスチャンでない私でも馳せ参じたくなったのですが、メキシコはもとより世界中からの巡礼者で教会に近づく事さえままならず、やっと今回宿願達成、運命の出会いが出来たのです。
しかしながら今回、願い事も用意して拝観に臨んだのでありますが、その間、何と!2秒間! 画像の前には拝観専用「動く歩道」が通り、それに乗ってアレッ!という間に通過する超現代的システムが我々を迎えたのでありました。願い事もそっちのけで、慌ててシャッターを切ったのですが、ブレた写真しか撮れませんでした。
されどエメラルド色のマントに包まれた奇跡のマリア様のお姿は清楚で、悲しそうでさえありました。

さて、ツアーの最後は世界文化遺産「テオティワカン」。壮大な太陽のピラミッドは何度見ても感動しますが、さらなる感動はメキシコの濁酒である「プルケ」の製造現場でした。
プルケは竜舌蘭(アガベ)科のマゲイから採るとわかったのですが、その採り方がスゴイのです。まず巨大なマゲイの真ん中の葉を取り除き、くぼみを作る。次にそこに溜まった甘い汁を口で吸い上げる。といっても直接窪みに顔を入れるわけではなく、乾燥させたヘチマの先端と底に穴をあけ、ホースで水を吸い出す要領で一気に液体をヘチマに吸い入れ、今度はそれを土器に一気に放出するのでした。(この作業は肺活量抜群でないと出来ませんね、、、)
この甘い汁は「蜂蜜の水」と呼ばれるだけあって、なめてビックリ、シビレル甘さでありました。この段階ではまだ健全な甘汁だった液体が、数時間放置しておくだけでアルコール飲料の「プルケ」に変身するそうです。
プルケは栄養分が高いため、何と!この地方の妊婦は必ず飲むのだそうです。プルケがミルク代わりなら、さしずめマゲイは乳牛でありましょう。牛がいなかった昔、日本では大豆の豆乳が飲まれていたのと同様、メキシコはマゲイ乳を牛乳の代わりにしていたのでしょうか。

余談ですが、大豆大国である日本は、豆乳、納豆、豆腐、ミソ、醤油、おから、油揚げ等々、その食生活は大豆無くしては過ごせない国ですが、メキシコもマゲイ無しでは生活不可能なのです。プルケ製造のために切り取ったマゲイの葉は、大豆も顔負けの変身をするのであります。
まず葉の表面の薄皮をそっと剥がすと「紙」になります。次に薄皮無しの葉の表面を擦ればネバネバとしてきて「マゲイ石鹸」が誕生します。顔につければマゲイクリーム(これぞアロエの元祖なり!?)、葉肉を削ぎ取れば葉の繊維は「糸」になる。針は葉の先に刺が付いているので、糸を針目に通す苦労が無いのです。しかし、このマゲイ針を裁縫道具と侮ってはいけません。戦時中には「矢ジリ(鏃)」となって敵軍から家族を守る武器にもなったのです。最後に残った葉肉は「マゲイサラダ」に、田畑に埋めれば肥料になるそうです。

「メスカル」というオアハカ産地酒もこのマゲイから製造されますが、造り方はプルケと逆で下葉を切り落とし、パイナップル型になった芯の部分を取り出して、蒸して甘味を出し、それを砕いて醗酵させるのだそうです。
出来たお酒をマゲイに寄生する小さな幼虫と一緒にビンに詰めるのが本物のオアハカ産。これは塩味を加えるためだとの事。購入時には、幼虫の有無に「要注意」。
ちなみにテキーラも竜舌蘭(アガベ)科の青アガベ(アガベ・アスール)というマゲイより小さく細い竜舌蘭から造られます。製酒法はメスカルと同じながら幼虫は無し、元産地はグアダラハラ市の北、その名もテキーラ村です。
何故、テキーラ・カクテルに女性名マルガリータを付けたのか、と思い悩む間に
ツアーも終了。超最高、超満足の一日でありました。


(この記事は、UMAN大学 教授 田中都紀代様がご寄稿くださいました)


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