シリーズ第７回目は、チューリンゲン州の東に位置する緑に囲まれた大学町「イエナ」を次の３つのポイントに分けてご紹介いたします。

まずは、文学、思想学史から。
現在、フリードリヒ･シラー大学と呼ばれるイエナの大学は、今から約５００年前の１５８０年に創設されました。ワイマールで活躍したゲーテは、大学の学術施設の設備を促し、シラーは１０年もの間イエナに住み、教鞭を取りました。
それ以外にも、フィヒテ、ヘーゲル、ノヴァーリス、シュレーゲル兄弟といった著名な学者や芸術家が集まり、イエナはドイツ哲学と初期ロマン主義の活動の拠点となりました。　
ゲーテ記念館、シラー記念館、ロマン派の家等、旧市街には彼らの足跡を辿る名所が数多くあります。

光学史では、１８４６年にカール・ツァイスがイエナに光学製作所を創設、オットー・ショットが顕微鏡用等の精密レンズガラスを開発しました。
市内には世界最古の「ツァイス・プラネタリウム」や、１８６６年のツァイス光学製作所を再現した光学博物館等があります。

教育学史上では、キンダーガルテン(幼稚園)がイエナと深い繋がりを持っています。
１８４０年にチューリンゲン州の出身でドイツに世界初の幼稚園を作った幼児教育の祖 フレーベルは、シラーが歴史、シェリングが哲学をイエナ大学で教えていた当時に哲学生として入学しました。幼児教育の基礎は、フレーベルのイエナ大学時代に形成されたと言っても過言ではありません。　

イエナは小さな町ながら、こういった学問や光学の観点からの見どころが豊富です。
イエナ観光局は、大学、光学の町ならではのプログラムを提供しています。
例えば、ゲーテやシラーが活躍した１８世紀の衣装を着たガイドが町を案内するシティツアーや、ショットガラスミュージアムと直営店を訪れるインセンティブ等です。


※詳細は、下記サイトにてご確認ください。
〔イエナ(Jena)の概要〕
　URL　http://www.goethestrasse.info/index.php?id=104 (日本語)
〔イエナのホームページ〕
　URL　http://www.jena.de/sixcms/detail.php?id=11505&_nav_id1=12663&_lang=en (ドイツ語、英語)
〔ゲーテ街道の情報はこちら〕
　URL　http://www.goethestrasse.info/index.php?id=54 (英語、日本語)