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メキシコ / メキシコの鉄人が行く! 旅日記 〜 Super Fiesta 400 = 日墨交流400周年 〜 その3

掲載日時:2009年06月26日

情報提供:株式会社メキシコ観光

★その3 --- メキシコ現地ルポ、聖人秘話

※その1〜2は、下記サイトにてご覧下さい。
 その1 http://www.otoa.com/home/news_ditail.php?serial=15394
 その2 http://www.otoa.com/home/news_ditail.php?serial=15541

前回「長崎26聖人」の一人、メキシコ人 聖フェリペ・デ・へススについてお伝えいたしましたが、これはあくまでもオフィシャルな情報です。
無宗教な日本人にとって「聖人」と名のつく人がどれほど大切なのかがわかりづらいところではありますが、カトリックの国 メキシコでは、生まれた子に聖人の名前を付けたり、自国から聖人を出す事は国家民衆の悲願である様です。

特にメキシコ聖人第一号である サン・フェリペ・デ・へススは国民の誇りで、その日本殉教の生涯は劇的に語り継がれています。
サン・フェリペ・デ・へスス伝によると「フィリピンで放蕩三昧の生活を送っていた彼に、突如神の声が聞こえ、今までの生活を悔い改め修道院に入り日本殉教の生涯に備える決意をした」とありますが、超無宗教の私にとっては理解不能、疑心暗鬼、不信極感なので、今回あえて現地ルポを決行する事にいたしました。

約400年前の現地住民の「激白」によりますと、豪商のおぼっちゃまであったサン・フェリペ・デ・へススは、エリート・ミッション・スクール校に入学したものの、素行が悪くて退校。次のミッション・スクール校も同様に退校。
素行の悪さに手を焼いた彼の両親は、彼の精神を叩き直す目的でフランシスコ派修道院に入れたものの実家に逃げ帰る、またまた困った親は、勉強がダメであれば手に職を付けさせようと銀職人工房に入れたものの、すぐ職を放り出す。
素行の悪さにお手上げ状態の彼の両親は「メキシコがダメならフィリピンがあるさ!」と、金を持たせて、フィリピンへ追い払い、回りの人々には「フィリピンで中国、日本製品の買い付けに行かせた」と言っていたのです。

ちなみに当時のメキシコは、スペイン領であったフィリピン マニラからメキシコ・アカプルコ間の海洋貿易が盛んな頃、中国や日本の絹・陶器、インドの象牙等がマニラに集まりアカプルコへ運ばれ、メキシコからは銀が運ばれていた時代でした。
殉教まであと7年となった1590年のこと、若干17歳のフェリペ・デ・へスス青年は、マニラの繁華街で金と自由を手にしたのです。太平洋の遠く彼方にいるうるさい両親を気にする事無く「飲む、打つ、買う」に精進していた様です。
しかしながらいつまでも金が続くはずもなく、1594年、あげくの果てに3食ベッド付きのフランシスコ派修道院に飛び込んだのです。当然ながら早寝・早起き・お祈りに厳格な規則の修道院生活に長くは耐え切れず、結局メキシコに帰る事にしたのです。

ところが、ここで彼の運命が狂い出します。
アカプルコ帰航の船が台風のため、日本へ漂着。船の修理を待っている間に十字架に掛けられ「長崎二十六聖人」にされてしまったようなのです。これは本人にとっても想定外であった事でしょう。
「長崎二十六聖人」の公式ホームページによりますと、「聖フィリッポ・デ・ヘスス。メキシコ、修道士。喜の涙を流し賛歌を歌って息を引き取る。24歳。」とあるのですが、どうして「喜の涙を流し賛歌を歌って」と確信出来るのか、涙にもイロイロあるではないか? また「賛歌を歌って」とありますが、彼はメキシコ人なのでスペイン語の「賛歌」しか歌えないはず。。。当時の日本人はスペイン語が出来たのか?

それはそれで良しとしても、一つだけ疑う余地のない箇所があるのです。それは「息を引き取る」の部分です。
このように「聖人」への道は厳しい。私は凡人無宗教のままで「後期高齢者医療制度」を心配しつつ、生き続ける事にしました。


その4につづきます。 どうぞお楽しみに!!!



(この記事は、メキシコ国立自治大学(UNAM大学) 教授 田中都紀代様がご寄稿くださいました)

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