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メキシコ / メキシコの鉄人が行く! 旅日記 〜 Super Fiesta 400 = 日墨交流400周年 〜 その7

掲載日時:2009年11月20日

情報提供:株式会社メキシコ観光

★その7 --- フィリピン総督のメキシコ人ビベロ伯爵は「大大吉」−その2

※その1〜6は、下記サイトにてご覧下さい。
 その1 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=15394
 その2 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=15541
 その3 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=16047
 その4 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=16246
 その5 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=16382
 その6 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=16677

前号では、フィリピン総督メキシコ人 ロドリゴ・デ・ビベロ伯爵は、日本に漂着した時期が良かった事等が幸いし、いわゆる「大大吉」を引き当てたと記しました。

このビベロ伯爵の「大大吉」は、千葉県御宿沖に漂着した時から始まりました。
当時、この地域の領主であった徳川家の重臣でもある本多家は、ビベロ伯爵一行 317人全員に食事を始め、身の回りの物や生活の世話一切を提供し、かつビベロ伯爵が恐縮するほどの贈物までしています。
この「出血大サービス」ぶりの背景には、江戸幕府の命もあるのでしょうが、日墨交流にかける幕府側の気合が感じられると言っても過言ではありません。当然、物の提供だけではなく気配りにもかなり気合が入っています。ビベロ伯爵を必ず上座に座らせ行列の先頭を譲っているだけでなく、当時の決まりであった難破船の積荷没収措置を全てビベロ伯爵に返還しているのです。(本来であれば、積荷は全て幕府のものになるところ、異例の厚遇で対応しているのです)

この様な厚遇を受けた後、ビベロ伯爵はいよいよ二代将軍 徳川秀忠を表敬訪問するため、漂着地 千葉から江戸へと旅立ちます。後日、ビベロ伯爵の記した「日本見聞記」によると、江戸の印象が驚きをもって書かれています。
その部分を抜粋すると、
 * 江戸の町は行政が行き届き、ローマ人のそれと較べても遜色ない。
 * 道路網は立派で、スペインの道路事情より優れているだけでなく、信じられない位に清潔である。
 * 家屋は木造のため、外見はスペインの建物の方が立派に見えるが、内部の構造は日本の方が上である。
などなど、これ以上無いほどの褒めたたえようです。
尚、メキシコ人のビベロ伯爵が江戸の印象をメキシコではなくローマやスペインと比較しているのは、この「日本見聞記」が当時スペイン領であったメキシコの本国=スペインの国王へ宛てた報告レポートであったためです。メキシコと比較するよりローマやスペインとの比較の方が、スペイン国王に理解してもらいやすいと思ったからでしょう。

実際、江戸の町へ入ったビベロ伯爵一行は、規制が必要なほどの大歓迎を受けたそうです。しかし彼はその大歓迎を「大勢の人が集まったのは、外国人を見るのが初めてだったし、私たちの風貌や服装が珍しかったから」と謙虚に分析しています。
その様子を「日本見聞記」から抜粋すると
「私達が到着した事が江戸中に広まり、初めの8日間は一瞬たりとも休めなかった。
 特に要人に会っている以外の時間には、幕府の家来衆にあたる武士や町人などの一般人が次々に訪れるので、食事も休息もままならないほどであった。
 このような状況が続くため、将軍 秀忠公の側近に掛け合い、許可なく誰も入れないよう、警護団を付けてもらった」
と、日本初の外国人専用ボディーガードの事例といっても過言ではないほど、その人気ぶりが伺えます。
いつの時代も人気者には苦労が付き物なのです。



その8に続きます。 どうぞお楽しみに!!!



(この記事は、メキシコ国立自治大学(UNAM大学) 教授 田中都紀代様がご寄稿くださいました)

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