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メキシコ / メキシコの鉄人が行く! 旅日記 〜 Super Fiesta 400 = 日墨交流400周年 〜 その9 (最終回)

掲載日時:2009年12月28日

情報提供:株式会社メキシコ観光

★その9 --- フィリピン総督メキシコ人 ビベロ伯爵の「日本女性観」

※その1〜7は、下記サイトにてご覧下さい。
 その1 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=15394
 その2 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=15541
 その3 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=16047
 その4 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=16246
 その5 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=16382
 その6 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=16677
 その7 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=16838
 その8 http://www.otoa.com/news_detail.php?id=16989

前号では、ビベロ伯爵の辛口な「日本男性観」を紹介いたしましたが、日本女性観はどう見ていたのでしょう。これが男性観とは一転し、好感度抜群なのです。
それもそのはず、日本女性はビベロ伯爵一行の命の恩人であるからなのです。

1609年、千葉県御宿に漂着したビベロ伯爵一行は、日本女性の献身的行為で一命をとりとめました。彼の「日本見聞記」から、その様子を抜粋してみましょう。

* 彼らは私たちの事をとても気の毒に思ってくれ、女たちは泣き出すほどであった。日本人は非常に同情心が強いようだ。そして女たちは夫の服を私たちに貸してくれた。
それは「キモノ」といって、綿で出来た服であった。女たちは実に気前良く、私たちにその着物をあてがってくれた。
* 彼らの食料である米、大根や茄子などの野菜のほか、我々が漂着した村の浜では漁が出来ないにもかかわらず、魚までしばしばふるまってくれた。

とあります。この行為から後日「この村の女たちは、自分の体温で漂流者を直接暖めて救出した」という一段と飛躍した美談(??)が誕生した点からみても、ビベロ伯爵の日本女性観が悪い筈がありません。
また日本人の既婚女性について「日本見聞記」では、次のように記しています。

* 日本人の婦人はスペインの女性と異なり、持参金なしで嫁ぐ。スペインも持参金制度を廃止出来れば良いと考える。
 なぜなら、持参金の額によらず妻となる女性の選択が出来る事こそ、スペインに奨励すべき習慣である。多額の持参金を持って嫁いだ婦人は夫に対して傲慢になり、一方の夫は妻に対し一種の尊敬を表する義務を負う。裕福な婦人ほど耐えがたきものはない。
* 日本では貴族や富者は身分に相応して50人から60人を超える妾を持つが、第一婦人とその子女は尊敬される。
 一方身分の高くない者は、ただ一人の女(妻)を養っている。
 他(中流?)の人々は、資力に応じ2人から4人の妾を囲っている者もいるが、婦人がその事で訴訟を起こす事はない。なぜなら公娼が制度化されているためであろう。

前号で記したように、この見解もビベロ伯爵ではなくルイス・ソテロ神父の説明に基づくものであるとした可能性もありますが、ここでスペインにおける持参金制度を批判し、持参金制度廃止論を展開しているのには驚かされます。
また「裕福な婦人ほど耐えがたきものはない。」等という言葉は、伯爵の苦労体験では?と勘ぐりたくもなります。
また「資力に応じ2人から4人の妾を・・・婦人がその事で訴訟を起こす事はない・・・公娼が制度化されている・・・」と記した点は、ただ単に日本男性を羨ましげに感じているだけではないかと思われる面もあります。
きっとスペインでは、400年も前から、妻以外の女性と関係した夫は妻に訴えられるとした制度・環境が整っていたのでしょう。



著者の都合により、第9回目をもって一旦終了となります。
またいつの日か、続きをお伝え出来る日が来る事を願って。。。
いままでお付き合い下さい、有難うございました。



(この記事は、メキシコ国立自治大学(UNAM大学) 教授 田中都紀代様がご寄稿くださいました)

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