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ウズベキスタン / 紙のシルクロード 第8回 〜 紙の発達 〜

掲載日時:2011年10月21日

情報提供:ウズベキスタン政府観光局

サマルカンド、コニギル・メロス工房でのサマルカンドペーパー復興事業でご活躍中の金刺潤平氏による「紙のシルクロード」、第8回目です。



第8回 〜 紙の発達 〜
普段、私達が漉いている和紙は、原料処理の段階で、刃物で繊維を切ることは無い。
植物を構成する繊維は、もともとは皆同じセルロース分子から出来ている。それぞれの植物は、セルロース分子を独特の大きさのセルロース高分子に構成させている。それがタンニンやリグニン、ペクチンと共に植物本体を形作っている。

世界最長のセルロース高分子を持っているのは大麻で、平均23cmと言われる。故に太古から衣類に用いられ、最古の紙の原料ともなっている。身の回りにある雑草の多くは、10μmである。日本の代表的和紙原料である楮は、平均1.5cmで誠に手漉き和紙に都合の良い寸法をしている。
和紙の原料処理では、繊維自体を加工するのではなく、素材に合わせて一本一本を大事に取り出す技術が大切になる。作業がシンプルであるため、いわゆるさじ加減や見極めが必要となる。昔の和紙職人は、身の回りにある植物を片っ端から紙にする実験もしたらしい。

一方、サマルカンドに端を発する西洋紙は、限られた植物から必要な紙を作るためにいかに繊維を加工するのか、時代が進むと早く大量に紙を作るという課題に対する繊維に対する顕微鏡的な加工技術研究が進んでいく。
緑豊かな環境と乾燥した大地での紙に対するパラダイムの違い、その後の発達の仕方は、そのまま文明の話につながっている。

(文: 金刺潤平)

メロスで処理された桑の繊維メロスで処理された桑の繊維

桑の繊維顕微鏡写真桑の繊維顕微鏡写真

400 年前のコーランの紙繊維400 年前のコーランの紙繊維

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