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ウズベキスタン / 紙のシルクロード 最終回 〜 21世紀のサマルカンドペーパー復興 〜

掲載日時:2011年12月22日

情報提供:ウズベキスタン政府観光局

サマルカンド、コニギルメロス工房でのサマルカンドペーパー復興事業でご活躍中の金刺潤平氏による「紙のシルクロード」、最終回です。
サマルカンドの新しい観光素材として、メロス紙漉き工房への訪問など、今後もサマルカンドペーパーの紹介や復元復興活動のご支援をよろしくお願いいたします。



最終回(第10回) 〜 21世紀のサマルカンドペーパー復興 〜
砂漠に囲まれたステップ気候のサマルカンド。アムダリア川、シルダリア川に挟まれ、万年雪の残る山脈からの豊富な伏流水に恵まれたシルクロードの中間点 サマルカンドは、有史以来戦略の対象になってきた。穀物が生産できる砂漠の中の巨大なオアシスは、どの民族にとっても垂涎の地であったに違いない。
中国で生まれ仏教文化であった紙は、ここでパピルスなどの中央アジアからヨーロッパにかけての書き物素材と技術的に混じり合い、現代製紙の基礎となった。しかし、その後も戦乱に幾度となく戦乱に巻き込まれ盛衰を繰り返してきている。その意味では、我々の今回の活動も何度目かの紙の復興ということになるのかもしれない。

ただ、これまでと違うのは、サマルカンドペーパーを取り巻く状況が、かつてとは大きく異なることだ。情報通信手段の発達、紙自体の進化で経済活動にそのままサマルカンドペーパーが入っていける隙間は見当たらない。しかし、この紙が無ければ、我々が普段使う紙は、ここまでの進歩を遂げていなかったのではないかと思う。
現代製紙のルーツ。作りたい対象物に合わせて植物素材自体を選んで仕事ができた東洋の紙作りと、栽培しない限り植物は手に入らず、そこにある植物に様々な加工法をもって様々な対象物を作ろうとした中央アジアから西欧にかけての紙作りの違いは、ものづくり、文明の哲学の違いをも生み出していると言っても過言では無い。
そして我々は今、西洋近代文明の上に生活がある。貴重で大切なルーツとも言える存在を我々はどう扱うのか、まさに今が問われているのではないか、先進国と言われる世界中の皆さんに育て護って応援して欲しい。
そんな思いを胸にサマルカンドペーパーの復元復興活動にひと段落を付ける事とした。

(文: 金刺潤平)

メロス紙すき工房横に流れるシオブ川メロス紙すき工房横に流れるシオブ川

サマルカンドペーパーの紙すきサマルカンドペーパーの紙すき

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