オアハカの北北東に位置するパパロアパン地方はベラクルス州と接する地域で、中心となるのはトゥクステペック(Tuxtepec)の町です。川の多い地域で、気候は高温多湿、パイナップルの産地としても有名です。
民族はマサテコ族、チナンテコ族、ミヘ族、サポテコ族など多岐にわたり、村によって異なるカラフルな民族衣装も特徴のひとつです。
ベラクルス州に近いこともあり、ソン・ハローチョという軽快なリズムの音楽が盛んです。近年、産業開発が進んでおり、人口も増えている地域です。

チナンテコ族の人たちがもともと川辺で客人をもてなすために考えられた料理「CALDO DE PIEDRA」(石のスープ)は、この地方独特の料理。これはヒカラという大きな木の実をくりぬいて器にした中に、生の魚やエビとトマト、玉ねぎ、コリアンダーなどの薬味とスープ(常温)を入れ、焚火の中で真っ赤に焼いた川石を投入し、一瞬で沸騰させて調理する伝統的な調理法です。
魚介の旨みがギュっと詰まり、しかも器の中には焼いた石が入ったままなので、いつまでも熱々で冷めないスープは、日本人の口にもとてもよく合います。本場は暑い地域なので、汗をダラダラかきながらこのスープを飲むと、きっと健康にもよいのでしょう。

毎年７月中〜下旬にオアハカで行われる「ゲラゲッツァのお祭り」では色々な踊りを見ることが出来ますが、中でも一番人気なのがトゥクステペックの美女たちによる「パイナップルの花のダンス」(FLOR DE PINA)です。
美しいウィピル(貫頭衣)をまとい、カラフルなリボンで髪を結いあげたお嬢さん達がパイナップルを掲げて踊るラインダンスはとっても見ごたえがあります。
ぜひ本物をご覧になりにオアハカへいらしてください。

※下記にて「パイナップルの花のダンス」がご覧いただけます。
　URL　https://youtu.be/3YarljwPb2A