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トラブル事例

ヨーロッパ / 事前購入以外は不正乗車! 「法は知らざるを許さず」 ・・・ 欧州各国の交通機関の厳しさ

掲載日時:2002年03月25日

情報提供:国際観光振興会(JNTO) フランクフルト事務所

昨年末の話し。20歳のバックパッカーが来所。
12月23日(日)、ベルギーのブリュッセル市内で地下鉄に乗っていたところ、検札で切符不所持を咎められ罰金約6,000円相当を言い渡され3日以内に納付するよう指示された。

青年は翌24日にオランダヘ日帰り旅行を計画していたので26日に戻ってきてから収めれば間に合うと考え、予定通り出かけた。で、戻ってきてから銀行へ振り込みにいったところ26日もクリスマス休暇の続きであった。結局そのままドイツヘきてしまったが検札係員に旅券のコピーも取られてしまっていることなので、期限過ぎではあるが是非とも納付しておきたい。なにか良い方法はとの相談であった。

当人は銀行振り込みの用紙を所持していたがドイツでは使えないものなので、先ずは銀行で振り込み用紙を入手し送金するしかないとアドバイスした。ただし、その際次のことを確認するように注意をしておいた。

1) まず、地下鉄を運営する交通局に納付期限を過ぎてしまったが、ドイツからの銀行振り込みでよいかどうか?
2) もし受け入れられなければ他の方法は?
3) 最後の手段としては、再度ベルギーへ入国するつもりなので、その際に納付することでよいか?

相談者に悪意のないことは十分察知できたが、性悪説に立つ法制が原則の異国で独り旅をするからには、事前の情報収集が肝要である。今後ますます若者の独り旅が多くなるのであれば、前記のようなケースも増えてくるのではないかと案じられたことであった。

この例のように欧州では交通機関の規則も、性善説に立つ法制を持つ日本とはだいぶ異なるので注意が肝要である。

因みに、ドイツの公共交通機関(列車、地下鉄、路面電車等)の駅には日本のような改札口がなく、乗車前に自動券売機で切符を購入しておかなければならない。乗車後に購入しようとしても、日本のように車内では買えない。しかも、検札は折に触れ抜き打ちで行われ、乗車券を持っていないと25ユー口の罰金。言い訳は一切許されない。まさに「法は知らざるを許さず」である。検札の係員は3〜4人でチームを組み、私服のまま一般乗客に紛れて乗り込んでくる。

乗り物が動き出すと突然、身分証明書を掲げて車両の前後から一斉に検札を始めるので逃れようがない。もし、旅行者といえど不幸にして切符を持たずに乗っていたら、おとなしく検札の言う事に従うのがベストである。言い訳すればするほど事態をこじらせるだけと心得るべし。


甘えが許される「お客様は神様」の国、日本から一歩海外へ出れば、交通機関に限らず、一事が万事自己責任と性悪説にのっとった法制・社会慣習が当たり前と心得て、意識の切り替えが要求されるのが海外旅行なのである。




※本記事は「国際観光振興会 海外旅行情報」より転載致しました。

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