2019年7月14日(日)、エジプトにおいて日本人マーケットに携わる旅行関連業者からなる「エジプト日本旅行業連盟」(JTUE: Japanese Travel Union of Egypt)では、ファイユームにある「ラフーンピラミッド」の視察を実施いたしました。
以下に、その様子をご報告いたします。
エジプト考古省は先月6月28日、ファイユームにある「ラフーンピラミッド」の一般公開を開始いたしました。今回初めてピラミッド内部の見学が可能となったことから、早速、この中王国時代を代表するピラミッドを視察してまいりました。
■ ファイユームへ
ピラミッド通りの終点・リメイヤ広場を出発し、一路ファイユームへと向かいます。
所要時間はおよそ1時間40分、距離約110km。真っ直ぐに伸びた砂漠の中の道路をひたすら走ります。
ファイユーム県に入りしばらくすると、緑豊かな農地帯が左右に現れます。
ファイユームはエジプトで初めて農耕生活が始まったところだと考えられており、その起源は紀元前5千年以上に遡ります。中王国時代には歴代ファラオがこの地で開拓や運河の整備を行い、現在でも穀倉地帯としての役割を担っています。
■ ラフーンピラミッド
ラフーンピラミッドの南側にバスを止め、見学を開始。
半分砂に埋もれたピラミッドですが、離れた場所からもかなりくっきりと泥れんがの凹凸が見られます。
今回の見学ルートは、まずピラミッドの内部見学、その後ピラミッドのすぐ裏手にあるマスタバ墳と王妃のピラミッド、そのままぐるりとピラミッドの周りを一周。
見学時間の目安は45分〜1時間程度です。
ラフーンのピラミッドは、センウセルト2世(中王国時代 紀元前1880〜1874年頃)が造ったピラミッドで、泥レンガで造られた巨大ピラミッドとしては最初のものです。(底辺106m、高さ48.6m)
入口は他のピラミッドのように北側ではなく、南側のそれもピラミッドとは離れたところに作られました。理由はわかっておりませんが、盗掘を心配しての配慮だったのかもしれません。
入口から階段を下りて水平通路へ。通路の天井は十分な高さがあり、腰をかがめる必要もなく楽に見学が出来ます。但し階段は傾斜が急で、また木製のため滑りやすく注意が必要です。
今回の修復により、通路に散らばっていた石はきれいに取り除かれ、また照明も取り付けられました。
水平通路の奥には石棺の置かれた玄室があります。
センウセレト2世のミイラは未だ見つかっておりませんが、1920年にはピラミッド内部から金製のウラエウスと呼ばれるコブラの装飾品が発見されており、エジプト考古学博物館に今も展示されています。
ピラミッドの北側には8基のマスタバ墳と王妃のピラミッドがあります。
マスタバ墳のひとつ、サト・ハトホル・イウネト王女の墓からは1914年に多数の宝飾品が発見されました。そのほとんどは現在メトロポリタン博物館に展示されており、王冠はエジプト考古学博物館に展示されています。
ラフーンピラミッドは泥れんがと石灰岩を組み合わせた独特の工法で造られており、ピラミッドの北側と南西側からは泥レンガの剥がれ落ちた部分から内部の石灰岩が垣間見えます。
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エジプト考古省は先月6月28日、ファイユームにある「ラフーンピラミッド」の一般公開を開始いたしました。今回初めてピラミッド内部の見学が可能となったことから、早速、この中王国時代を代表するピラミッドを視察してまいりました。
■ ファイユームへ
ピラミッド通りの終点・リメイヤ広場を出発し、一路ファイユームへと向かいます。
所要時間はおよそ1時間40分、距離約110km。真っ直ぐに伸びた砂漠の中の道路をひたすら走ります。
ファイユーム県に入りしばらくすると、緑豊かな農地帯が左右に現れます。
ファイユームはエジプトで初めて農耕生活が始まったところだと考えられており、その起源は紀元前5千年以上に遡ります。中王国時代には歴代ファラオがこの地で開拓や運河の整備を行い、現在でも穀倉地帯としての役割を担っています。
■ ラフーンピラミッド
ラフーンピラミッドの南側にバスを止め、見学を開始。
半分砂に埋もれたピラミッドですが、離れた場所からもかなりくっきりと泥れんがの凹凸が見られます。
今回の見学ルートは、まずピラミッドの内部見学、その後ピラミッドのすぐ裏手にあるマスタバ墳と王妃のピラミッド、そのままぐるりとピラミッドの周りを一周。
見学時間の目安は45分〜1時間程度です。
ラフーンのピラミッドは、センウセルト2世(中王国時代 紀元前1880〜1874年頃)が造ったピラミッドで、泥レンガで造られた巨大ピラミッドとしては最初のものです。(底辺106m、高さ48.6m)
入口は他のピラミッドのように北側ではなく、南側のそれもピラミッドとは離れたところに作られました。理由はわかっておりませんが、盗掘を心配しての配慮だったのかもしれません。
入口から階段を下りて水平通路へ。通路の天井は十分な高さがあり、腰をかがめる必要もなく楽に見学が出来ます。但し階段は傾斜が急で、また木製のため滑りやすく注意が必要です。
今回の修復により、通路に散らばっていた石はきれいに取り除かれ、また照明も取り付けられました。
水平通路の奥には石棺の置かれた玄室があります。
センウセレト2世のミイラは未だ見つかっておりませんが、1920年にはピラミッド内部から金製のウラエウスと呼ばれるコブラの装飾品が発見されており、エジプト考古学博物館に今も展示されています。
ピラミッドの北側には8基のマスタバ墳と王妃のピラミッドがあります。
マスタバ墳のひとつ、サト・ハトホル・イウネト王女の墓からは1914年に多数の宝飾品が発見されました。そのほとんどは現在メトロポリタン博物館に展示されており、王冠はエジプト考古学博物館に展示されています。
ラフーンピラミッドは泥れんがと石灰岩を組み合わせた独特の工法で造られており、ピラミッドの北側と南西側からは泥レンガの剥がれ落ちた部分から内部の石灰岩が垣間見えます。
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ファイユーム県の入り口に料金所があります
かリビアまでつながる西方砂漠
ファイユームはナイルデルタと並ぶエジプトの重要な農業地帯
ラフーンのピラミッド
今回の修復で設置された見学者用の階段
玄室へ繋がる水平通廊
花崗岩でできた玄室(5×3m、高さ3m)。向かって右手の壁がくり貫かれて通路へと繋がっています。
写真左: ピラミッド内部からは金製のウラエウスが見つかりました。(6.7cm)
写真中央・右: サト・ハトホル・イウネト王女のマスタバ墳で見つかった宝飾品の一部。
ピラミッド北側には王妃のピラミッドと8基のマスタバ
南側からは泥レンガの内側に組まれた石灰岩が見られます
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