今日、日本でも教育の一環として取り入れる学校が増えたインターネット。
アメリカでは近年、多くの高校でこのインターネットを利用して、バーチャル・スクールを設立しようという動きが高まっています。

バーチャル・スクールとは、インターネットシステムを利用することによって、コンピューターの画面上で学び、教師とやり取りする学校の事。
学校の教室へ行かなくても自宅にいながらにして講義を受けられる仕組みです。

ワシントンD.C.のお隣り メリーランド州では、昨年、既にいくつかの学校がインターネットのウェブ・サイトを利用した授業を行っており、およそ100人の生徒が受講しました。
そして今年の秋には、350席のバーチャル・シ−トを開設しようとしています。

ウェブ・サイト上のクラスとして理想的とされているのは物理、微積分学、経済学、政治学など。
こういった授業では図表はもちろん、動画、音声、アニメーションが使用され、教室での授業以上に抽象的なイメージを生徒たちに見せる事が可能です。

このバーチャルスクールの利点としては、教師不足の解消、長距離を通学をしている子供たちにとっての利便性等が主に挙げられます。
又、このシステムが普及すれば、入院中の生徒もクラスに遅れをとらずに済む様になるでしょ
う。

この様な形の無い学校をメリーランド州で提供している会社の一つ「APEX社」は、1997年にMicrosoft社の共同創設者、ポール・アレン氏によって作られた会社です。
「APEX社」は現在23州の学校と契約しています。

アメリカ国内における大学の委員会によると、過去3年間の調査の結果、バーチャル・スクールを受講した学生の方が平均より良い成績を修めている事が判明。
このバーチャル・スクール、現在は学校で指導者のもと受講する形になっています。

近い将来、本当に校舎が要らない日がやってくるかもしれません。
こういったシステムが日本でも整えば、子供たちにとっての学校選びの幅がますます広がるでしょう。
同時に、各学校の授業や教育方針の充実が促進される事は間違いありません。