イタリア政府観光局ENITは、２０２３年１０月２６日からインテックス大阪で開催されるツーリズムＥＸＰＯジャパン２０２３へ出展します。
「イタリアパビリオン」に参加する５つの州の中から、第３弾となる今回ご紹介するのはシチリア州(Sicilia 、英語名Sicily)。　
州内の見どころや多くの世界遺産、グルメ、アートスポットの紹介、そして今年１０月からの年間の主要イベント情報もお届けします。

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シチリアへようこそ！
「地中海の十字路」「古代文明の発祥地」とも呼ばれ、数多くのユニークな考古学的遺物が発見されてきたこの島は、貴重な芸術作品や建築物を海、太陽、火山といった豊かな自然が取り囲む、真の野外博物館です。

■ シチリアの見どころ
シチリア州の州都パレルモ(Palermo)、カターニア(Catania)、シラクーサ(Siracusa)をはじめとする歴史ある都市が、芸術と文化の旅に出る皆様をお待ちしています。
この島では、アランチーニ、カンノーリ、カッサータ、グラニータを代表とするグルメや料理レシピから作り出される美食はもちろんのこと、古く長く高貴な歴史、素晴らしい芸術作品や遺跡、息を呑むような風景が楽しめます。

シチリア島東部に位置する風光明媚な「イオニア海の真珠」、タオルミーナ(Taormina)は、世界的に人気のある観光地で、「ドルチェ・ヴィータ(甘い生活)」の象徴です。
おしゃれなショップやオープンテラスのバーが立ち並ぶウンベルト通り(Corso Umberto)の散策や、古代ギリシャ劇場の見学、イゾラ・ベッラ(Isola Bella)まで下るロープウェイ、隣町カステルモーラの頂上までのハイキングなど、心に残る体験をお楽しみいただけます。

アグリジェント(Agrigento)では、ペコリーノのジェラートを味わいながら、マスカロン(怪人面)が装飾された壮麗な館の間を通ってアテネア通り(Via Atenea)を散策し、そして有名な世界遺産の神殿の谷(Valle dei Templi)へと足を運べば、これまでにないほど感動的な夕日を眺めることができます。

メッシーナ(Messina)では、ヨーロッパ最大級のパイプオルガンが保存されているドゥオーモ、中世の宝物、そして世界で最も複雑な機械式天文時計を目にすることができます。
そしてギリシャ神話のシッラとカリッディを題材にした芸術的な噴水も楽しめます。
また、メッシーナ海峡(Stretto di Messina)に面する地中海最大の港に心奪われ、メカジキの美味しさに舌鼓を打つという旅の醍醐味をお楽しみいただけます。
さらに、「七姉妹」としても知られる世界自然遺産のエオリエ諸島(isole Eolie)を巡るクルーズは、ティレニア海沿岸から出発できます。

ラグーザ(Ragusa)は、新市街と旧市街の２つの顔を持つ都市です。
魅惑的な旧市街イブラ(Ibla)のバロック様式の街並みに迎えられ、魔法にかけられたような路地を進むと、サン・ジョルジョ大聖堂(Duomo di San Giorgio)にたどり着きます。名物のスカッチャ(scaccia)や子牛のヒレ肉と地元のチョコレートが魔法のようにマッチするビスコッティ「ムパナティッ(mpanatigghi)」に舌鼓を打つこと間違いなしです。

トラーパニ(Trapani)では、人々を魅了する「ミステーリの行進(Processione dei Misteri)」を見物することができます。この行事は、毎年復活祭に先立つ「聖週間(Settimana Santa)」に行われています。
また博物館のあるモツィア島(isola di Mozia)まで足を延ばしたり、マルサーラ塩田(saline di Marsala)では自然との繋がりを目一杯感じることもできます。
また、丘上の街エリチェ(Erice)の中世の雰囲気に浸りながら、赤海老料理や、ヴァステッダ・チーズ、クスクスを堪能することもおすすめです。
港から短時間で非常に美しいエガディ諸島(isole Egadi)に行くこともできます。

外せないのは、“黒い真珠”パンテッレリーア(Pantelleria)島、圧倒的な風景を楽しめるウスティカ(Ustica)島、そしてクリスタル色の海を誇るペラージェ(Pelagie)島！
内陸に位置するエンナ(Enna)では、チェレレ要塞(Rocca di Cerere)、ロンバルディア城(Castello di Lombardia)、フェデリコ王の塔(Torre di Federico)の壮大な眺めから、ヨーロッパで最も標高の高い県都の興奮を味わうことができます。復活祭前の「聖週間」も見逃せない行事です。

カルタニッセッタ(Caltanissetta)では、司教座博物館の１５世紀の芸術作品、サン・スピリト教会、街を見下ろすように立つ・ドンネ要塞(Rocca delle Donne)も訪れてください。

■ シチリア料理・ワイン
食卓の醍醐味の象徴として世界中で知られているシチリア料理とワインを味わう、エノガストロノミー・ツーリズム。
シチリアには、各地域でそれぞれの伝統的な市場や名物料理があります。
パレルモのヴッチリア(Vucciria)とカターニアのペスケリーア(Pescheria)の活気あふれる市場や、街角で楽しむストリートフードは、この地域の優れた食文化の象徴と言えます。

ワイン愛好家にとってのパラダイスもご紹介します。
海から丘陵地帯、そしてエトナ火山周辺まで、島を横断するワインセラーを巡るルートでは、無数の屋外アクティビティと組み合わせて「瓶の中の宝物」を発見する旅を楽しむことができます。
加えて、ゴルフ、トレッキング、乗馬、ロバ乗り体験、サイクリング、バイクツーリング、オフロード・ツアー、ウィンタースポーツやウォータースポーツを満喫することもできます。
今も現役の、古くから続く塩田や昔のトンナーラ(マグロ漁場)を訪れたり、歴史あるフランチジェナ街道(vie francigene)の名残をたどったりする、オリジナリティを盛り込んだ旅もおすすめです。

■ シチリアのユネスコ世界遺産
シチリアには現在７件のユネスコ世界遺産登録があります。
シチリアにある古代ギリシャ建築の遺跡群の中で最も荘厳なアグリジェントの神殿の谷の遺跡、
シラクーサ(キケロによると古代ギリシャの中で最も美しい都市)とパンタリカ岩壁墓地遺跡(Necropoli Rupestri di Pantalica)、
計り知れないほどの価値を持つ古代ローマ時代のモザイク画があるピアッツァ・アルメリーナのカサーレ荘(Villa Romana del Casale di Piazza Armerina)、
地球上で最も重要な活火山のひとつであるエトナ山(Monte Etna)、
南東部の８都市の館や教会が新たに蘇生したヴァル・ディ・ノートのバロック様式の街々(Barocco del Val di Noto)、
イスラム・西洋・ビザンチン文明が交差し独特な様式をみせる９つの場所から成る、アラブ・ノルマン様式のパレルモとモンレアーレ、チェファルー(Arabo-Normanno di Palermo, Monreale e Cefalu)の各所を結ぶルート、
そしていくつもの群島一帯が、火山学と世界地理学にとって唯一無二の存在であるエオリエ諸島です。

■ アート
古代地中海文明の発祥地であり、莫大な芸術的・文化的遺産を擁するシチリア島。
屋内美術館、野外美術館、ストリートアート・スポット、公園、国際的な重要性をもつランドアート作品の存在は、目の肥えた近代美術・現代美術の愛好家をも驚かせています。

■ ショッピング
ショッピングの誘惑にも心奪われるでしょう。
伝統的な職人の工房では、トリナクリア、ウチワサボテン、シチリアの荷車の車輪など、島を彷彿とさせるシンボルが描かれたさまざまなオブジェを簡単に見つけることができます。洋服や靴、アクセサリーにも、マジョリカ焼、神殿や柱、レモンやジャスミンの鮮やかな色彩が再現されています。
ユニークさと上品さを求める方には、パワーストーンとしても有名な溶岩ガラスの黒曜石や、高価なシャッカ(Sciacca)のサンゴを使ったジュエリーがおすすめです。カルタジローネ(Caltagirone)やサント・ステファノ・ディ・カマストラ(Santo Stefano di Camastra)の芸術的な陶器は世界的に有名で、松ぼっくりやムーア人の頭の形をしたオブジェや花瓶などが代表的です。
ユネスコの人類の口承および無形遺産に登録されている「オペラ・デイ・プーピ(Opera dei Pupi)」の登場人物である英雄たちがデザインされた操り人形のプーピ・シチリアーニ言うまでもないかもしれません。

アンティークに興味がある方はもちろん、ヴィンテージやモダン・アンティークが好きな方にも、日曜の朝にあちこちで開かれる活気あるマーケットはおすすめです。掘り出し物が見つかるかもしれません。
パレルモやカターニアといった大都市だけでなく、シラクーサやラグーザ、タオルミーナといった都市も、ファッション関連のショッピングのインスピレーションを与えてくれます。ブティック、ブランドショップ、香水店、若手デザイナーのアトリエなどが、街中心部のエレガントな通りに点在しています。

■ シチリア州年間イベントカレンダー
シチリアの名門劇場の幻想的な雰囲気の中で行われる演劇やオペラ、数千年経った今でも古代ギリシャ文化を再現している「テアトリ・ディ・ピエートラ(Teatri di pietra)」古典劇、ワインや食を祝うフェスティバルやイベントなど、年間を通して開催されるイベントの数々は、楽しみとエンターテインメントを旅行者にも提供してくれます。そして、真のシチリアの魂を映し出す、パトスに満ちた宗教的・伝統的なお祭りもあります。

２０２３年１０月から１２月にかけての州の主要行事は次の通りです。
* モンレアーレの宗教音楽週間 (Settimana di Musica Sacra di Monreale)
　(10月14日から22日まで)
* タルガ・フローリオ・クラシカ (Targa Florio Classica)
　世界的に有名な伝統のクラシック・カー・レースの一つ
　(10月12日から15日まで、パレルモ)
* パレルモシティマラソン (Maratona Citta di Palermo)
　スポーツイベント(11月19日)
* 聖ルチア祭 (Festa di Santa Lucia)
　(12月13日にシラクーサにて)
* チョコモディカ(Chocomodica)」
　IGPチョコレートの祭典 (12月7日から10日までモディカにて)

クリスマスから公現祭にかけてシチリア島の各地で、キリスト降誕劇が上演されます。

２０２４年イベントカレンダー
* 聖アガタ祭 (Festa di Sant’Agata)
　世界で３番目に重要な宗教的祭り (2月3日から5日まで、カターニア)
* カーニバル (Carnevale)」
　四旬節の断食前の豊かさと大食いの祝祭
　(2月11日、カターニアのアチレアーレ(Acireale)とアグリジェントのシャッカなど)
* 聖週間の儀式」
　復活祭(2024年3月31日)の前週、カルタニッセッタ(Caltanissetta)、エンナ、トラーパニなど

５月には、世界遺産に登録されているノートのバロック様式の中心部が、有名な花祭りインフィオラータで美しく飾られます。
* インフィオラータ (Infiorata)
　(5月、バロック様式の街ノート/Noto)

毎年５月から７月にかけて、シラクーサの古代ギリシャ劇場では、「古典劇上演」が開催されます。
* 古典劇上演 (Ciclo delle Rappresentazioni Classiche)
　(5月から7月、シラクーサのギリシャ劇場)

６月、夏には、タオルミーナの古代劇場(Teatro Antico)で、コンサート、映画祭、文学賞など、タオアルテ(TaoArte)の数々のプログラムが開催されます。エトナ山やイオニア海を臨む絶好のロケーションでのアート祭です。
また６月から７月にかけて他にもカターニアやパレルモでも下記のようなイベントが開催されます。
* エトナ・コミックス (Etna Comics)
　漫画イベント(6月、カターニア)
* シチリア・ジャズ・フェスティバル (Sicilia Jazz Festival)
　(6月から7月、パレルモ)
* パレルモの守護聖人である聖ロザリア(Santa Rosalia)を祝う宗教的なお祭り
　(7月14日から15日、パレルモ)

８月には、熱狂の「ノルマン人のパリオ」が、サン・ヴィート・ロ・カーポでは地元名物料理のクスクス祭りが開催されます。
* ノルマン人のパリオ (Palio dei Normanni)
　(8月、エンナ県のピアッツァ・アルメリーナ/Piazza Armerina)
* クスクス祭り (Cous cous Fest)
　(8月、パレルモ県のサン・ヴィート・ロ・カーポ/San Vito Lo Capo)

９月には、カターニア出身のオペラ作曲家の名を冠した「ベッリーニ国際祭」が開催されます。
* ベッリーニ国際祭 (Bellini International Context)
　(9月、カターニア)

※シチリアでは他にも様々なイベントが開催されます。イベントの開催期間は変更される可能性があります。


★ シチリア州紹介サイト (イタリア公式観光サイト内)
　https://www.italia.it/en/sicily?utm_source=Kyodo&utm_medium=Newsletter&utm_campaign=Arte%20e%20Cultura&utm_content=ja23&utm_term=si
★ シチリア州観光局サイト
　https://www.visitsicily.info/