毎年１０月末から１１月初旬にかけてメキシコ各地で祝われる「死者の日」(Dia de Muertos)は、季節の移ろいとともにメキシコの伝統に触れることができる特別な旅の機会ではないでしょうか。
街を彩るマリーゴールドや華やかな祭壇、無数のろうそくの灯りに包まれるこの時期は、街全体がカラフルに彩られ、メキシコならではの文化や人々の想いを肌で感じることができる時期になっています。
今回は、死者の日の魅力をより深く体感できる街「オアハカ」に焦点を当ててご紹介いたします。

■ オアハカ(Oaxaca)とは？
メキシコ南部・オアハカ州に位置するオアハカは、標高約１,５００メートルに広がる美しいコロニアル様式の街並みが魅力の都市です。歴史地区はユネスコ世界遺産にも登録されており、国内外から多くの旅行者が訪れます。
石畳の道に沿って並ぶカラフルな家々や趣あるカフェ、個性豊かなアートギャラリーが街全体を彩り、歩くだけでワクワクする雰囲気が広がります。通りや広場には大小さまざまな壁画やストリートアートが点在し、フォトジェニックなスポットが尽きることはありません。
街のシンボルである「サント・ドミンゴ教会」(Templo de Santo Domingo de Guzman)は、歴史的な重厚感と美しい装飾で訪れる人々に深い印象を残します。また、アーティストや職人が多く集まるこの地は、メキシコ随一の芸術都市としても知られており、感性豊かな旅を求める方にぴったりの場所です。

■ 死者の日のオアハカ
「死者の日」(Dia de Muertos) の時期には、街全体が特別な雰囲気に包まれます。
通りには、マリーゴールド(センパスチル: Cempasuchil)や、先祖を迎えるための祭壇(オフレンダ: Ofrenda)が飾られ、死者を象徴するガイコツ(カラベラ: Calavera)メイクをした人々が街を練り歩くなど、華やかで幻想的な風景が広がります。

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オアハカの死者の日を楽しむためのポイントを以下にいくつかご紹介いたします。

１. ソカロ広場と歴史地区
オアハカ中心部のソカロ(中央広場)周辺では、色とりどりの祭壇が並び、夜にはろうそくのあかりが幻想的に街を照らします。広場では、地元の人々による伝統音楽や舞踊のパフォーマンスも楽しめ、死者の日の文化を身近に感じることができます。

２. サント・ドミンゴ協会と周辺の墓地
教会周辺の墓地では、家族が亡き人を思いながら墓を飾りつける光景を見学できます。
昼間はレンジ色やピンク色といった色とりどりの花が目を引く美しい光景が広がります。夜になると、ろうそくの柔らかな光が墓地を照らし、昼間とはまた違った神秘的で幻想的な雰囲気が漂います。
花の鮮やかさとろうそくの灯りが織りなす光景は、忘れられない体験になることでしょう。

３. 地元市場とオフレンダ巡り
オアハカの「死者の日」を楽しむ際には、ぜひ市場(メルカド)も訪れてみてください。
市場では、砂糖菓子のカラベラ(頭蓋骨の形をしたお菓子)やカラフルな切り紙のパペル・ピカド、伝統的なパン「パン・デ・ムエルト」(Pan de Muerto)など、死者の日に欠かせないアイテムを購入できます。
市場や街中を歩きながら、大小さまざまなオフレンダ(祭壇)を巡るのもおすすめです。
色鮮やかな装飾や花々、ろうそくの灯りに包まれた光景は、昼も夜も異なる魅力をお楽しみいただけます。
また、旅の思い出として、お菓子や小物をお土産に購入するのもおすすめです。

４. 参加型ワークショップやパレード
オアハカでは観光客向けに、カラベラメイクやオフレンダ作りを体験できる機会が用意されることもあるのもオアハカ観光の魅力です。事前に参加の予約をして、自分だけの仮装を楽しむと、より深く文化を感じることができるのではないでしょうか。
また、街では色鮮やかな衣装を身にまとった人々によるパレードや、音楽やダンス、伝統的な演劇などの街角でのパフォーマンスが随所で行われ、歩きながらその賑やかで生き生きとした光景をお楽しみいただけます。
祭りならではの活気に包まれた街並みは、見る人の心を惹きつけ、写真映えする瞬間もたくさんあります。

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次回は、「死者の日」をより深く体感できるもう一つの都市、ミチョアカン州についてご紹介いたします。
どうぞお楽しみに。