クリスマスは、イエズス・キリストの誕生を祝う祝日。特に敬虔なカトリック信者の多いオーストリアでは、一年でもっとも大切な祝日となっています。

毎年１２月が近づくと、有名なショッピング街だけでなく、街中の商店街が星やクリスマスツリー、サンタクロースなどをかたどったイルミネーションの輝きに浮かび上がります。

クリスマス前４週間の日曜日に始まるアドヴェント(待降節／イエスキリストの生誕を待ち望む期間)に入ると、各所で開かれる「クリストキンドルマルクト(クリスマス市)」が開かれます。
これはクリスマスにちなんだ品々が広場いっぱいに並ぶ「縁日」のようなバザールです。

クリスマスツリーの飾り物がキラキラ光り、可愛い天使や金粉をまぶした松ぼっくりが所狭しと置かれています。モミの木のイルミネーションが煌々と輝き、人々は冷えた身体をグリューワイン(香料入りの温かい赤ワイン)で温め、子供たちは綿アメをほうばりながら、我家のクリスマスツリーにどんな飾り付けをしようかと思案しながら屋台をめぐります。