オンタリオ州の首都オタワを流れる「リドー運河」がこのたび、州内では初めてとなる世界文化遺産に登録されました。リドー運河は、オタワとキングストン間の２０２ｋｍをつなぐ、北アメリカで最も古い運河です。

リドー運河は、英米戦争後、アメリカの侵略からの防衛のためにジョン・バイ海軍大佐の指揮のもと１万人以上もの労働者、６年の歳月を費やして建造され、当時は運河では初となる蒸気船の航行を視野に入れ建設されました。
オタワの前身となるバイタウンは、バイ大佐の功績をたたえ命名され、その歴史は、運河のスタート地点ともなるオタワ川とリドー運河の合流地点「バイタウン博物館」にてご覧いただけます。今回の世界遺産登録にはこのような歴史的な重要性が大きな役割を果たしました。

全長２０２ｋｍの運河には、４７もの水門があり、夏はクルーズやカヌーを楽しんだり、運河沿いをサイクリングや散歩する人々で賑わいます。冬場は天然のスケートリンクとしてギネスブックにも登録されており、オタワ市内中心からの７.８ｋｍにわたるスケートリンクが観光客を楽しませるだけでなく、地元の住民の通勤や通学路として利用されています。
又、キングストンまでの運河沿い「ヘリテージ・ルート」には、特徴をもつユニークな村が点在し、それらの村々をたずね歩くのも観光の楽しみの一つです。

今年はリドー運河開通１７５年記念、オタワ首都選定１５０周年の年で様々な関連イベントが予定されており、世界遺産に登録されたことによりさらに盛り上がる事が期待されます。


※詳細はこちら
　リドー運河　http://www.pc.gc.ca/lhn-nhs/on/rideau/ne/ne1_e.asp (英語)
　リドー運河１７５周年記念　http://www.rideau175.org/ (英語)
　オタワ首都１５０周年記念　http://www.canadascapital.gc.ca/ (英語、フランス語)