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カナダ / SARS関連情報 (バンクーバー、及びトロントの状況)

掲載日時:2003年06月04日

情報提供:JTOA(Japanese Tour Operators Association of Canada)

現地の旅行関連団体「JTOA」より、カナダにおけるSARSの情報が届きましたので、ご案内いたします。




日本では、カナダにおいてトロントで発生したSARSが飛び火し、カナダ全土に感染が広まる勢いであるとの報道がなされている様ですが、実際のバンクーバーにおける状況を下記にお知らせいたします。

先週木曜日、カナダ ブリティッシュ・コロンビア州 衛生局から2名の「可能性例」が発見されたとの発表がありました。
正確な都市名、人種、年齢等は明らかにされておりませんが、2名共トロントからの感染が広まったものではなく、アジアからの帰国者であると発表されています。

1名は、香港へ旅行して戻って来た女性で、現在病院にて検査を受けているとの事です。
もう1名はインドへ旅行し、帰国途中シンガポールを経由して帰国した男性です。
この男性は、特に入院する事も無く、現在は自宅にて検疫のための待機という事になっております。
ちなみにこの男性は、帰国して2日後に風邪気味から医者へ行った際、その症状がSARSに似ていた事から、一応、念のため検査をする事になったとの事です。
尚、このバンクーバーの「可能性例」2名に関しては、その後、病気確定の報道もなく、周囲の人達を隔離、あるいは自宅待機にしたとの情報も入っておりませんので、このまま収束する可能性が強くなっております。

実際、この「可能性例」の2名共が、カナダ バンクーバー空港到着時には全くSARSの症状も熱も無く、空港の体温感知機にもかかる事無く入国したとの事です。

現在、バンクーバー空港では、飛行機が到着時にシップサイドで、ヘルスカナダの質問書を受け取ると同時に、係官がスピードガンの様な体温測定器を構え、降りてくる旅客一人一人にセンサーを当てて検温を行っています。
その段階で、モニターに熱が感知された場合、ヘルスカナダの係官による検診を受ける事となります。


又、トロントの状況ですが、本日夕方のニュースでは、現在6,200名程いる「自宅待機者」も、検査が進むにつれて、明日には確実にその数字が下がるだろうとの記者会見を流していました。
トロントにて「7,000名もの人々が隔離」と言う報道が出ておりましたが、実際には自宅待機であり隔離された訳ではありません。


今回の騒動では、カナダは恐らく世界で一番真面目に対処した国なのではないかと思います。
おそらく世界で最も早く指定病院を設定し、心配な人はその病院へ行かせる様に対応、又、「可能性例」、「疑い例」等の情報も全て開示いたしました。
それにより、その数字が実際の感染者数より大きく報道に取り上げられ、カナダに対し悪い印象を与える報道がなされてはおりますが、実際に現状を最も把握している国だと言えるのではないかと思います。
是非、この事実をご理解いただけます様、お願い申し上げます。


とにかくカナダは病気の恐怖に慄いてもおらず、人々は皆平静です。マスクをしている人も、街で見る事は全くありません。
皆様、安心してベストシーズンのカナダヘお越しください。