アメリカ シカゴ / 米国空港のセキュリティ・チェックの現状
掲載日時:2002年06月05日
情報提供:国際観光振興会(JNTO) シカゴ事務所
テロ事件以来半年以上経過し、さらに1月18日からチッキ手荷物のすべてに対して綿密に爆発物などのチェックを義務付ける航空安全対策が施行されているので、空港におけるセキュリティ・チェックの厳しさは日本人旅行者の想像を越えるものがある。
以下に我々自身の経験に基づいて実態を報告する。
■ 空港カウンターにおいて
1) 従来から行われているが「見知らぬ人から預かった荷物の有無」や「荷物から目を離したことがあるか」との質問が必ずある。
なければ明確に[NO]と返事をする。いい加減な態度を取ると嫌疑をかけられる恐れがある。
2) 航空券と身分証明書(運転免許証、パスポートなど写真付きのもの)の提示が求められる。
国際線ではさらにクレジットカードなど別の身分証明になるものを求められることもある。
■ 手荷物検査
1) 鍵、コイン、ライターなどの金属類はすぐ出せるように予め用意する。ライターは係官が着火を試みることがある。
2) 機内持ち込みは原則1個であるが、ハンドバッグ、ラップトップコンピューター、プロジェクターなどは例外である。
ただし、コンピューター、プロジェクターはケースから出して本来のチェック荷物と共に検査機にかけるように求められる場合が多い。
検査機に通す物が多い場合は手際よく手元に取り戻し盗難に遭わないように十分ご注意を。
3) オーバーコートなどは着用したまま金属探知機ゲートを通過させるが、ダウンジャケットなどのように嵩張るものは脱がされるものと考えておくこと。
4) 普通チェックは5分程度で終わるが、運悪く徹底的に調べられることがある。
男性の場合はベルトを外すとかバックルの裏側を見せるように言われる。また、靴の裏側も探知機で入念に調べられることも。係官の指示はかなり早口の英語であるうえ、日常会話では馴染みのない単語も多く、日本人旅行者は言葉の壁に戸惑うことも多いと思われる。
もたもたしていると心証を悪くするので、順番を待つ間に大方の要領をよく見て頭に入れておくと良い。
徹底的に検査されると25分程度はかかる。空港には早めに出向き、焦って忘れ物や盗難に遭わないように注意したい。
■ ゲート搭乗口前
ボーディングパスは勿論のこと、再度身分証明書の提示を求められる。
■ どの空港でも徹底的検査の対象とされてしまう人の不思議
基本的に米国の空港における検査は何らかの基準に基づいて抜き打ち的に実施しているようであるが、その基準なるものは当然ながら極秘であり、かつ、空港毎にそれぞれ異なるようである。
当事務所でも同じメンバーで出張したが、筆者と現地事務員の女性は毎回すんなりと通るのに、F次長だけがいつも徹底検査の対象になる。
「やはり人相が原因だ」と我々は冷やかすのだが、我々「スンナリ派」は現地の特定住所入りの運転免許証で身分証明しているのに、F次長は日本のパスポートを身分証明書にしていたからと分析する人がいた。
別のこの道に詳しい人は、次長が過去どこかの段階でインプットされた何らかの情報が影響しているのではないかと言う。
日本人旅行者の中にも「なぜ俺だけが毎回引っ掛るのか」と航空会社に文句を言う人も多いという。
因みに、某省の副大臣の場合、お付きの人が問題なく通過したのに、ご当人は靴まで脱がされて検査されたとのことである。
一度ベルトを外すことを余儀なくされたわがF次長も、次の検査で気を利かしてベルトを外して臨んだら、「なぜお前はベルトを外しているんだ」と詰問され、呆気にとられたとのこと。
テロ事件で観光客に敬遠された観光地では、旅行客取り戻しに熱心で、気持ちが悪いほど我々旅行者に親切である。
しかし、受入れ側のこうした努力による好印象も、出発空港の検査係官の態度で木っ端微塵になってしまうようである。
因みに、セキュリティ・チェックは民間の会社が担当していたが、2月から順次TSA(Transport Security Agency)に代わり、今年11月までには全米429のすべての空港でこのTSAが担当することになっている。
※本記事は「国際観光振興会 海外旅行情報」より転載致しました。
以下に我々自身の経験に基づいて実態を報告する。
■ 空港カウンターにおいて
1) 従来から行われているが「見知らぬ人から預かった荷物の有無」や「荷物から目を離したことがあるか」との質問が必ずある。
なければ明確に[NO]と返事をする。いい加減な態度を取ると嫌疑をかけられる恐れがある。
2) 航空券と身分証明書(運転免許証、パスポートなど写真付きのもの)の提示が求められる。
国際線ではさらにクレジットカードなど別の身分証明になるものを求められることもある。
■ 手荷物検査
1) 鍵、コイン、ライターなどの金属類はすぐ出せるように予め用意する。ライターは係官が着火を試みることがある。
2) 機内持ち込みは原則1個であるが、ハンドバッグ、ラップトップコンピューター、プロジェクターなどは例外である。
ただし、コンピューター、プロジェクターはケースから出して本来のチェック荷物と共に検査機にかけるように求められる場合が多い。
検査機に通す物が多い場合は手際よく手元に取り戻し盗難に遭わないように十分ご注意を。
3) オーバーコートなどは着用したまま金属探知機ゲートを通過させるが、ダウンジャケットなどのように嵩張るものは脱がされるものと考えておくこと。
4) 普通チェックは5分程度で終わるが、運悪く徹底的に調べられることがある。
男性の場合はベルトを外すとかバックルの裏側を見せるように言われる。また、靴の裏側も探知機で入念に調べられることも。係官の指示はかなり早口の英語であるうえ、日常会話では馴染みのない単語も多く、日本人旅行者は言葉の壁に戸惑うことも多いと思われる。
もたもたしていると心証を悪くするので、順番を待つ間に大方の要領をよく見て頭に入れておくと良い。
徹底的に検査されると25分程度はかかる。空港には早めに出向き、焦って忘れ物や盗難に遭わないように注意したい。
■ ゲート搭乗口前
ボーディングパスは勿論のこと、再度身分証明書の提示を求められる。
■ どの空港でも徹底的検査の対象とされてしまう人の不思議
基本的に米国の空港における検査は何らかの基準に基づいて抜き打ち的に実施しているようであるが、その基準なるものは当然ながら極秘であり、かつ、空港毎にそれぞれ異なるようである。
当事務所でも同じメンバーで出張したが、筆者と現地事務員の女性は毎回すんなりと通るのに、F次長だけがいつも徹底検査の対象になる。
「やはり人相が原因だ」と我々は冷やかすのだが、我々「スンナリ派」は現地の特定住所入りの運転免許証で身分証明しているのに、F次長は日本のパスポートを身分証明書にしていたからと分析する人がいた。
別のこの道に詳しい人は、次長が過去どこかの段階でインプットされた何らかの情報が影響しているのではないかと言う。
日本人旅行者の中にも「なぜ俺だけが毎回引っ掛るのか」と航空会社に文句を言う人も多いという。
因みに、某省の副大臣の場合、お付きの人が問題なく通過したのに、ご当人は靴まで脱がされて検査されたとのことである。
一度ベルトを外すことを余儀なくされたわがF次長も、次の検査で気を利かしてベルトを外して臨んだら、「なぜお前はベルトを外しているんだ」と詰問され、呆気にとられたとのこと。
テロ事件で観光客に敬遠された観光地では、旅行客取り戻しに熱心で、気持ちが悪いほど我々旅行者に親切である。
しかし、受入れ側のこうした努力による好印象も、出発空港の検査係官の態度で木っ端微塵になってしまうようである。
因みに、セキュリティ・チェックは民間の会社が担当していたが、2月から順次TSA(Transport Security Agency)に代わり、今年11月までには全米429のすべての空港でこのTSAが担当することになっている。
※本記事は「国際観光振興会 海外旅行情報」より転載致しました。
- ●外務省提供
- ●観光庁提供
- ●厚生労働省 検疫所情報
- ●国土交通省航空局 提供