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アメリカ ロサンゼルス / アメリカ合衆国におけるツタンカーメン王の財宝展 開催 (2005年6月〜)

掲載日時:2004年12月14日

情報提供:エジプト大使館エジプト学・観光局

彫刻が施された黄金製の短剣、宝石がちりばめられた王冠、王のミイラ化にした肝臓を納めていた小さな棺など、ツタンカーメン王の財宝が、最初にアメリカ合衆国を訪問してから四半世紀を経て、再び渡米することになりました。
「ツタンカーメン王とファラオの黄金時代展」は、ツタンカーメン王の王墓で発掘された財宝や、ツタンカーメン王と同時代のもの、エジプト5000年の考古遺物、約130点余りが展示されます。
過去には1976年から1979年にかけて、同じような考古遺物55点がアメリカで展示されています。
当時の展示会では800万人以上の人々が会場に足を運び、スティーブ・マーティン氏の「ツタンカーメン王」がヒットするという、古代エジプト一大旋風を巻き起こしました。

ツタンカーメン王はわずか8歳にして王位に就き、およそ紀元前1323年、17歳という若さで謎の死を遂げています。1968年、ツタンカーメン王のミイラをレントゲン撮影した考古学者たちが、頭骨に骨破片があることから、暗殺されたと推測しました。
ツタンカーメン王の王墓が1922年に発見されるまで、盗掘されることもなく考古学者に発見されたのは、このツタンカーメン王墓が最初でした。「現在、ツタンカーメン王は、古代君主の生活と権威について解明の機会を提供しています。」と、エジプト最高考古庁長官ザヒ・ハワス博士は述べています。ハワス博士はエジプト議会からこれらの考古遺物を展示する許可を得るため、ナショナル・ジオグラフィック社と共に尽力しています。収益金は、ピラミッドやスフィンクス、国宝級の財宝の保管と共に、新しい博物館の建設に役立てられます。

世界各国で展示された後、考古遺品にいくつかのダメージが見つかった1980年代に、海外展示についての禁止令が出ていましたが、今回特別にアメリカでの再展示が認められました。
ハワス博士は、エジプトとアメリカ合衆国間との絆を改善すると共に、展示会は古代エジプトの理解を深めてもらう良い機会であることを祈ると述べています。

ドイツとスイスではすでに行われた展示会ですが、今回アメリカ合衆国 ロサンゼルスの「カウンティー博物館」において2005年6月16日から11月15日まで開催されます。
展示会は2005年12月にフォートローダーデールの芸術博物館に、2006年5月にはシカゴのフィールド博物館へ、その後、4番目の博物館に移動します。
4番目の会場は、ロンドンのミレニアム・ドームです。
ハワス博士によると、展示は日本での公開に向けての交渉も進行しているとも述べています。
考古遺物の国外持ち出しのために議会の承認を得たことは非常に素晴らしく大きな出来事ですと、ナショナル・ジオグラフィック社のテリー・ガルシア筆頭副社長が述べています。

※展示に関する詳細については、下記をご覧下さい。
 URL http://www.nationalgeographic.com/tut (英語)
 URL http://www.KingTut.org/ (英語)



〔ツタンカーメン王展の補足説明〕

ツタンカーメン王の光り輝く財宝は、アメリカ合衆国に向かう準備が進められています。
ツタンカーメン王とファラオの黄金の時代展は、謎多き少年王ツタンカーメンの貴重な財宝が20余年年ぶりにアメリカ合衆国に渡り、2005年6月より27ヵ月間におよぶ展示ツアーが開催されます。
展示数は、1970年代に世界各国で開催されたツタンカーメン王の財宝の2倍に相当します。当時の博物館の入場者数は大盛況、大反響でした。

「それは新しいビジネスのモデルです。多くの博物館では、組織化した主要展において財政的な問題が見られるように思われます。経費は法外です。」、と資金提供社のひとつであり、国際芸術展(AEI)の社長であるジョン・ノーマン氏が述べています。
AEIは、スポーツスタジアムの運営、ポップスコンサートのプロモート、演劇制作を手がけるアンスシュッツ・エンターテイメント・グループとナショナル・ジオグラフィック社と協力体制にあります。
3社は、ツタンカーメン王の展示に関する輸送費、設計、取り付け、マーケティングを行い、エジプト最高考古庁と参加博物館とで収益金を分配します。

エジプト最高考古庁ザヒ・ハワス長官は、アメリカ合衆国の4ヶ所の展示会場でそれぞれ、およそ1千万ドルの収益金を希望していると述べています。ハワス博士は、収益金は、ピラミッドやスフィンクスの様な古代エジプトのモニュメントの維持費として、またカイロの新しいグランド博物館の建設費に充当すると述べています。

ツタンカーメン王は3000年以上前に、8歳で王位に就いて10代で亡くなるまでエジプトを支配していました。ツタンカーメン王の墓は、1922年英国の考古学者ハワード・カーターによってルクソール西岸の王家の谷で黄金の財宝と共に発見されました。


*写真左: エジプト考古学博物館に所蔵されているツタンカーメンの黄金の玉座のレリーフ
*写真右: エジプト考古学博物館に所蔵されているツタンカーメンのカノポス壺