９月といえば、メキシコにとって大変重要な祝日があります。
それは９月１６日に祝われるメキシコの「独立記念日」(Dia de la Independencia)です。
この日は、メキシコ全土で盛大にお祝いされます。そして独立記念日前後には、各地で様々なイベントが開催されます。今回は、その中でも有名なものをいくつかご紹介いたします。

◎ エル・グリート・デ・ドローレス (El Grito de Dolores)
９月１５日の夜、メキシコ各地で「エル・グリート」と呼ばれる伝統的な叫びが行われます。
これは１８１０年に司祭ミゲル・イダルゴが独立を呼びかけた瞬間を再現したものです。
最も有名なのは、メキシコシティのソカロ広場で行われる大統領による「エル・グリート」で、多くの人々が集まります。

◎ パレードと軍事行進
９月１６日には、メキシコシティをはじめとする都市で大規模な軍事パレードが行われます。
馬や兵士、伝統的な衣装を着た人々が行進し、独立戦争の英雄たちを称えます。

◎ 花火とパーティー
夜には各地で花火が打ち上げられ、家族や友人と一緒にパーティーを楽しむことが一般的です。
メキシコ料理、特にタマレスやポソレなどの伝統料理が振る舞われます。

また、メキシコ独立記念日で特別な料理があります。それが「チレス・エン・ノガダ」(Chiles en Nogada)です。チレス・エン・ノガダは、メキシコの伝統的な料理で、特に独立記念日(9月16日)に食べられることで有名です。
この料理は、１８２１年にメキシコがスペインからの独立を果たした後に生まれたとされています。
伝統的に、メキシコの国旗の色を表す緑(ポブラノチリ)、白(ノガダソース、くるみのソース)、赤(ザクロ)を取り入れていることから、愛国心を象徴する料理ともされています。

チレス・エン・ノガダの中の具材は、ひき肉(通常は豚肉か牛肉)、トマト、玉ねぎ、アーモンド、レーズン、シナモンなどの具材が使用され、甘くてスパイシーな味付けがされています。また、果物(特にリンゴや梨など)も詰め物に加えることが多く、フルーティーな風味が特徴です。この時期になると、多くのレストランでチレス・エン・ノガダが提供されています。
この期間だけなので、ぜひ一度味わっていただきたいです！

◎ 伝統音楽とダンス
マリアッチ音楽が街中で演奏され、人々は一緒に歌ったり踊ったりします。
伝統的な衣装を身にまとった人々が多く見られます。

◎ 愛国的なシンボルの展示
家や公共の建物にメキシコ国旗が掲げられ、赤、白、緑の三色で彩られます。
また、人々はこの日、愛国心を示すためにこれらの色の服やアクセサリーを身につけることが多いです。
９月に入ると、色々な場所がメキシコの国旗カラーになりますよ。

このように、メキシコ独立記念日はメキシコ全土で祝福される大事な日となっています。
皆さんもぜひ、この期間だけしか味わうことのできない経験をお楽しみください。