ペルー リマ / タクシーから学んだ大統領選
掲載日時:2000年05月30日
情報提供:(株)ツーリスモラティーノ
4月9日のペルー大統領選。得票数1位のフジモリが最終的に全体の過半数を割ったのを受けて、次点候補者と2人で争う再選挙が決定した。数日後、再選挙が6月10日と決まり、巷では暫くこの話題が続いた訳だが、先日、退社時に乗り合わせたタクシーでこんな言葉を耳にした。
「あんたら外国人にはわからんだろうが、多くを取り巻く状況は酷い。新しい大統領が出てこなければ、この国や俺達は良くならないんだ。」40代だろうか。思う収入にならないとこぼす先住民系の運転手が吐き捨てた言葉は、貧富の差に喘ぐ人々の声を切実に代弁しているようだった。
フジモリ政権発足から10年。2000%のインフレから3%代に落ち着いたペルー経済、改善された治安と目覚ましいインフラの整備。しかし、その反面、持てる人と持たざる人の差は、この10年で大きく開いてしまったようだ。
やはりこのままでは駄目なのか・・・
複雑な思いで運転手に別れを告げて、タクシーを降りたその時である。
手に持っていたはずの携帯電話が見当たらない。タクシーに忘れてしまったようである。慌てて家に駆け込んで、受話器を取って携帯を鳴らしてみたが、電話は一向に繋がらない。
1時間後、やっとの思いで繋がると、女性の声で・・・「事情はどうか知らないけど、30分前にタクシー運転手から100ソルで買ったわよ!」それ以来、大統領選に余り関心が無くなったのは言うまでもない。一国の将来は投票用紙では変わらないと人々を見て知った今日この頃である。(100ソル≒3,200円)
(株)ツーリスモラティーノ提携
ミッキーツアー 西河竜雄
「あんたら外国人にはわからんだろうが、多くを取り巻く状況は酷い。新しい大統領が出てこなければ、この国や俺達は良くならないんだ。」40代だろうか。思う収入にならないとこぼす先住民系の運転手が吐き捨てた言葉は、貧富の差に喘ぐ人々の声を切実に代弁しているようだった。
フジモリ政権発足から10年。2000%のインフレから3%代に落ち着いたペルー経済、改善された治安と目覚ましいインフラの整備。しかし、その反面、持てる人と持たざる人の差は、この10年で大きく開いてしまったようだ。
やはりこのままでは駄目なのか・・・
複雑な思いで運転手に別れを告げて、タクシーを降りたその時である。
手に持っていたはずの携帯電話が見当たらない。タクシーに忘れてしまったようである。慌てて家に駆け込んで、受話器を取って携帯を鳴らしてみたが、電話は一向に繋がらない。
1時間後、やっとの思いで繋がると、女性の声で・・・「事情はどうか知らないけど、30分前にタクシー運転手から100ソルで買ったわよ!」それ以来、大統領選に余り関心が無くなったのは言うまでもない。一国の将来は投票用紙では変わらないと人々を見て知った今日この頃である。(100ソル≒3,200円)
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ミッキーツアー 西河竜雄
- ●外務省提供
- ●観光庁提供
- ●厚生労働省 検疫所情報
- ●国土交通省航空局 提供