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パラグアイ [ Republic of Paraguay ]

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国別現地だより

パラグアイ / 「ピラポ移住地」とひまわり畑、ご紹介

掲載日時:2009年12月04日

情報提供:社団法人 日本海外ツアーオペレーター協会

南米 パラグアイには、入植順に「ラ・コメルナ」、「ピラポ」、「ラパス」、「イグアス」という主な日系移住地が4ヵ所あります。
今回はこの中から「ピラポ移住地」をご紹介いたします。

パラグアイの南東部 イタプア県ピラポ市にある「ピラポ移住地」は、総面積約84,000ヘクタール(以下、haと記載)、日系移住者所有面積 約53,000ha(239家族、1,249人在住、1家族あたり約18ha所有)。
 ※参考: 日本の農家の平均は約1.2ha。

日系移住者の職業として、約8割の人が農業従事者で、主にここでは大豆・小麦の二毛作が行われ、副作としてひまわり、菜種、トウモロコシが栽培されています。
日本と季節が反対の同地では、10月下旬〜11月中旬にひまわりが満開となり、この壮大な大地にアクセントを添えています。

岩手県と高知県出身の移住者が多くいるここピラポ移住地では、現在も和太鼓保存会、鬼剣舞保存会(岩手県)、相撲大会(中央相撲場として土俵あり)が盛んに行われるなど、日本に住む人以上に日本の伝統を守ろうとする気概が強くあるように見られます。

「ピラポ」に限らず日系移住地には、移住者の生活をサポートするための組織として「日本人会」が設置され、行政機関(全て市制)の一翼を担っています。
今回、ここ「ピラポ日本人会」の実際の業務内容を以下にご紹介をいたします。

■ 業務内容
〔行政関連〕
(1) 領事館代行
(2) JICA(国際協力機構)援助事務
(3) 日本人連合会関連事務
(4) 地域連絡事務

〔教育・文化関連〕
(1) 学校支援 (日本人会立日本語学校・幼稚園)
(2) 検定試験 (日本語能力)
(3) 文化継承 (太鼓保存会・鬼剣舞保存会・相撲大会)
(4) 本邦研修 (JICA・日系人協会)

〔福利厚生関連〕
(1) 医療共済 (医療共済金の積立、医療資金の貸付)
(2) 診療所 (運営・定期健康診断)
(3) 福祉 (デイサービス等への援助、老人会への支援)
(4) 霊園 (共同霊園・家族霊園の維持管理)
(5) 年間恒例行事 (成人式・入植際・敬老会)
(6) 運動施設 (各種運動施設の運営・管理)

〔治安関連〕
(1) 警察支援 (県警・管轄内4警察署への支援・協力)
(2) 警察協力会支援 (管轄内4警察協力会への指導・助成)
(3) 緊急事態対応 (警察署・治安委員会への無線機貸与)
(4) 判事支援 (判事事務所への協力・支援)

〔造林関連〕
(1) 日本人会林 (植林用地 200ha中、70haを植林)
(2) 維持管理
(3) 環境保全 (原始林の保全)

■ ピラポ移住地データ
* 入植時期: 1960年8月02日(2010年8月に50周年祭を予定)
* 所在地: パラグアイの南東部 イタプア県ピラポ市中央
 (イタプア県の県庁所在地「エンカルナシオン」の北東 65km)
* アクセス: パラグアイの首都 アスンシオンから路線バスで約6時間


(同情報は、在パラグアイのJICA シニアボランティア 山内岱三様よりご提供いただきました)

大豆畑大豆畑

岩手県に伝わる民俗芸能「鬼剣舞」岩手県に伝わる民俗芸能「鬼剣舞」

相撲大会が行われる土俵相撲大会が行われる土俵

ヒマワリ畑ヒマワリ畑