「アントワープ王立美術館」が大規模な改修のため、２０１１年初旬より一時閉館となります。２０１４年初旬にリニューアルオープンする予定です。閉館を前に、アントワープ出身のアーティスト、ヤン・ファンリット氏監修のもと、王立美術館の古典から現代までのコレクションを一望する特別展が開催されます。自身の作品のなかから選んだ１６０点と、王立美術館のコレクションの中から選ばれた同じ主題／作風の作品が組み合わされ、１８の展示室にわたって展示されます。

画家であり、今回の特別展のキュレーターであるヤン・ファンリット氏が選んだ作品は、テーマも宗教、暴力、権力など多岐にわたり、作風も、比喩的、抽象表現主義、ミニマリズムなど様々な表現方法の中から選ばれています。王立美術館の作品とファンリット氏の作品の共存が実現した今回の特別展では、現代に生きる人類の弱さが浮き彫りにされています。

〔ヤン・ファンリット: Jan Vanriet〕
１９４８年。アントワープ出身。
アントワープ王立芸術アカデミーで学び、１０年間にわたりギャラリー「Lens Fine Art」とのコラボレーションにより多くの水彩画を手がけた。作家としても活躍し、詩集の出版、オランダ語の新聞「De Morgen」の挿絵、雑誌「Weekend Knack」のコラム等担当している。
１９８４年のベネチア・ビエンナーレ参加以降、世界中から製作を依頼されるようになり、サンディエゴ美術館、ラホヤ現代美術館(サンディエゴ)にも作品が所蔵されている。
ベルギー国内では、アントワープのブーラ劇場の天井画の修復や、ブリュッセルのメトロ、デ・ブルケール(De Brouckere )駅の壁画を手がけている。

■クロージング・タイム (Closing Time)
　会期: ２０１０年４月２４日(土)〜１０月０３日(日)
　時間: １０:００〜１７:００ (日曜日は18:00まで)
　休館日: 月曜、５月０１日、５月１３日

※アントワープ王立美術館(Koninklijk Museum voor Schone Kunsten Antwerpen)
　住所: Leopold De Waelplaats, 2000 Antwerpen
　詳細: URL　http://www.kmska.be/ (オランダ語、フランス語、英語)


★一時閉館を受けて、アントワープ王立美術館のコレクションから展覧会「ベルギー近代美術の殿堂 アントワープ王立美術館コレクション展〜アンソールからマグリットへ」が日本を巡回します。
　展覧会のスケジュールはこちら　http://www.visitflanders.jp/what_to_do/event/event_in_japanl.html