先週からの記録的な大雨は、降雨量は減り天気も回復の傾向にあるものの、湖、河川の氾濫、土砂崩れによる深刻な被害が広まっています。
特に被害の大きい地域はベルナーオーバーランド、エンゲルベルグ、ルツェルンなどです。
また、この大雨はドイツ南部、オーストリア西部に移動しており、さらに被害を広めています。
（現地時間２４日午前０時（日本時間２４日午前７時）現在の状況）


◆各都市の状況
ルツェルン：　街中心部一帯が浸水しており、中央駅も引き続き閉鎖状態です。
エンゲルベルグ：　国軍のヘリコプターによる救助が行われています。停電が続き、電話も非常につながりにくい状況です。
グリンデルワルド:　 停電が続き、携帯を含む電話もほとんどつながらない状態です。
グリンデルワルド、ウェンゲン、ラウターブルンネン:　周辺主要道路の土砂崩れ、橋の崩壊により引き続き各村への交通手段が断たれております。主要道路は２４日も復旧の見込みはございません。
インターラーケン：　オスト駅と周辺のホテル（ホテルインターラケン）が浸水し、鉄道も止まっております。午前中閉鎖されていたベルン方面への道路が、その後浸水状態ながら開通したため、移動が可能となりました。
ベルン：　住宅地区の浸水により約３００人の住民が避難しました。

◆道路通行止め
オプヴァルデン準州（エンゲルベルグ地方）、ニトヴァルデン準州、ルツェルン周辺の一部道路通行止め。これによりティトリス、エンゲルベルグへの各道が寸断されている状態です。
ブルーニグパス−ブリエンツ−インターラーケン間
インターラーケン−グリンデルワルド、ウェンゲン間
カンデルシュテック−ゴッペンシュタイン間

◆交通機関運休
ブリエンツロートホルン鉄道
ルツェルン−ブルーニグパス間鉄道
シュピーツ−ツバイジンメン間鉄道
ユングフラウ鉄道
カンデルシュテック−ゴッペンシュタイン間鉄道
サンゴッタルドトンネルを通過する鉄道

またスイス各地で、飲料水の汚染が報告されています。
スイス国軍は約１０００名の兵士を救助に送っています。


■ドイツ南部　ババリア地方

ガルミッシュパルテンキルヒェンではアルプスの麓にあるダムが決壊したため、周辺で洪水がおきており、町への交通手段が断たれた状態です。
また、近郊のフュッセン、ケンプテン、アウグスブルグなども橋の通行止め等により大渋滞が起きていて、この地方への訪問を控える様声明が出ています。

鉄道・道路通行止め
ミュンヘン-　シュツットガルト間Ａ８ハイウェイ　アウグスブルグ近郊
ミュンヘン−　ガルミッシュ間鉄道

■オーストリア　チロル地方

ダム決壊によりプフラハ（Pflach）村で約１００世帯の住民が非難しております。
インスブルックではイン川にかかる全ての橋が通行止めとなっております。