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クロアチア ストン / 修復されたストンの城壁、ヨーロッパ最長の要塞システム

掲載日時:2010年01月18日

情報提供:クロアチア政府観光局

ストンの城壁はヨーロッパで最も長い要塞システムで、世界においても万里の長城に次いで2番目の長さを誇りますが、長い歳月をかけた修復が終わり、最近公に開放されました。

これはクロアチアの文化遺産修復の中でも最も膨大な作業でした。
というのも、城壁の最初の修復作業を約50年前に始めたのはドゥブロヴニクの保護主義者で歴史家のルクシャ・バリティッチ(1889〜1969)で、長く続いた修復が徹底的に行われるようになったのは2003年のことでした。
修復作業が遅い理由はその方法にあり、城壁が造られたときと同じような手法、つまり石を削るという石工技術で修復されているのです。1953年からは「ドゥブロヴニク遺産友好協会」が城壁の管理を行っており、毎年300万から500万クーナを修復に出資しています。
ストンの城壁の修復後は、観光客にとって非常に興味深いこの城壁の維持やさらなる修復のため、あるいはストンの文化や観光業の発展のために入場料を徴収することになります。

ストンの城壁は、1334年にドゥブロヴニク共和国がペリェシャツ半島を手に入れた後、14世紀に造られました。それを保護する目的で、その当時要塞・都市計画の作業としてはヨーロッパ最大であったこの壮大な防衛システム「ヴェリキ・ズィドゥ」(大きな城壁)が建てられました。
まず最初に、防衛壁が半島の片側から反対へ敷かれました。そして計画的に2つの小さな要塞都市、南のストンと北のマリ・ストンが作られました。ペリェシャツ半島は全長5.5kmの城壁によって本島と離されました。今日では5kmとなりましたが、それは17世紀と20世紀に起こった地震の際に無くなってしまったのです。城壁は約40の塔と5つの要塞でさらに強固なものとなりました。マリ・ストンの大きなコルナ要塞で始まり、ストンの同じく大きなヴェリキ・カシュティオ要塞で終わります。

最も有名、かつ最も壮大な要塞は、ストンの上の丘に建っているバルトロメオです。
古いドゥブロヴニクの年代記によれば、ヴェリキ・ズィドゥの建設は18ヵ月かかったということです。ストンの城壁内には4つの住宅地区、館、公の建物(旧総督邸、ドゥブロヴニク共和国のオフィス、中央警備の建物、1581年のストンの水道設備の噴水)、聖ヴラホ教会、司教の館とフランシスコ会修道院などがあります。
マリ・ストンはストンの城壁の北側のマロ・モレ沿岸(小さな海)にあり、ストンと同じようにドゥブロヴニク歴史公文書に保管されてある1335年と1358年の都市計画の図面によって建てられました。これはヨーロッパに残る最古の都市計画の図面です。防波堤のある港、塩の倉庫、武器倉庫、教区教会、教区司祭館、時計塔、そしてマリ・ストンで最も重要な建築物である壮大なコルナ要塞が見られます。

文化省は、ストンの城壁、ストン、マリ・ストン、そしてストンの塩田を一つにして、最近では7つのクロアチアの文化遺産が登録されてあるユネスコ世界文化遺産リストに立候補させることを明らかにしています。


※詳細はこちら
 ドゥブロヴニク−ネレトゥヴァ州観光局
  URL http://www.visitdubrovnik.hr/ (クロアチア語、英語他)
 ストン観光局
  URL http://www.ston.hr/ (クロアチア語、英語)
 文化省
  URL http://www.min-kulture.hr/ (クロアチア語、英語)