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イタリア [ Republic of Italy ]

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イタリア / 2011年イタリア統一150周年 速報その1 〜イタリアで開催中の関連展情報〜

掲載日時:2010年10月15日

情報提供:イタリア政府観光局 (ENIT)

2011年3月17日、イタリアは統一150周年を迎えます。
今年5月05日、ジェノヴァで国の一連の統一150周年祝賀開幕の式典が開催されました。今年そして特に来年3月には、イタリア国内で様々な展覧会や行事・催事が予定されております。
その中から既に、イタリアで開催されている主な関連展覧会をご紹介いたします。イタリア史の中では、日本人にはあまり知られていない「リソルジメント」とよばれるイタリア統一運動の時代を知るにはよい機会となるでしょう。
日本の明治維新とも時をほぼ同じくして、時代の大きな変化がイタリアにもあったのです!

■ 信義の王 ヴィットリオ・エマヌエーレ2世展 (Vittorio Emanuele II - Il Re galantuomo)
* 開催期間: 2010年10月02日〜2011年3月13日 09:00〜18:30(最終入場)、月曜休館
* 開催場所:
 トリノの王宮(Palazzo Reale)
 ラッコニージ城(Castello di Racconigi) ※列車でトリノから約30分
* 入場料: 館内と展覧会共通券 一般 15ユーロ、展覧会のみ 一般 12ユーロ
* 詳細:
 展覧会公式サイト
  URL http://www.fondazionednart.it/prog_info.php?m=90&p=84 (イタリア語、一部英語ページ有)
 問い合わせ: Palazzo Chiablese, Piazzetta Reale - Torino (電話: 011−4369213)
 ラッコニージ城 ホームページ
  URL http://www.ilcastellodiracconigi.it/ita/index.htm
〔概要〕
統一イタリア最初の王となったサヴォイア王家のヴィットリオ・エマヌエーレ2世の人生を政治の面だけでなく、妻マリア・アデライデや息子達、食や狩猟への愛着など人間的な面も紹介する展覧会。
トリノ市内の王宮も、トリノの南43kmにあるラッコニージの城もかつてのサヴォイア王家の邸宅で、世界遺産に登録されている建物です。

■ 1861年: リソルジメント期の画家達 (1861.I pittori del Risorgimento)
* 開催期間: 2010年10月06日〜2011年1月16日 10:00〜19:00(最終入場、金・土曜は 〜21:30)、火曜休館
* 開催場所: ローマ・スクデリエ・デル・クイリナーレ(Scuderie del Quirinale)
* 入場料: 10ユーロ
* 詳細: URL http://english.scuderiequirinale.it/Mediacenter/FE/CategoriaMedia.aspx?idc=289&explicit=SI (イタリア語、英語)
  問い合わせ: 電話: 06−39967500
〔概要〕
当時を代表する画家ジュセッペ・モルテーニ、ジェロラモ・インドゥーノによる戦いの絵や、レーガによるガリバルディ将軍の肖像画など、リソルジメント期の1859−1861年を描いた作品が中心に展示されます。

■ 1860年ヴォルトゥーノ「千人隊」最後の戦い (Volturno 1860.L'ultima battaglia dei Mille)
* 開催期間: 2010年10月02日〜11月15日 09:00〜19:00(最終入場時間)、火曜休館
* 開催場所: カゼルタ王宮 Reggia di Caserta)
* 入場料: 王宮内部入場料 7ユーロ、庭園 3ユーロ、内部・庭園共通 9ユーロ
* 詳細: URL http://www.reggiadicaserta.beniculturali.it/index.php (イタリア語)
〔概要〕
展覧会のタイトルとなっている戦いは、イタリア統一運動(リソルジメント)の中でも重要な南イタリアでの戦闘で、ガリバルディ将軍率いる義勇軍「千人隊」らがブルボン軍を相手に戦いました。
その戦争を描いた絵画、文書、書簡、武器などが展示されています。

■ クアルト:千人隊記念碑除幕 (Inaugurazione del Memoriale dei Mille a Quarto)
* 開催日: 2010年9月14日除幕
* 場所: ジェノヴァ・クアルト(Genova-Quarto)
〔概要〕
1860年5月5日にジュセッペ・ガリバルディ将軍が義勇団「千人隊」(あるいは赤シャツ隊)を率いてジェノヴァのクアルト沖から南イタリアへ向けて上船。その時の千人隊義勇兵達の名を刻んだ記念碑が、その地クアルトに造られ、2010年9月14日除幕式が開催されました。


イタリア内閣各省による公式ホームページも開設され、イタリア統一の歴史や過去の50・100周年祭の軌跡等の情報も掲載しています。
 URL http://www.italiaunita150.it/ (イタリア語のみ)
また、イタリア各都市で今年〜来年にかけて開催される予定の関連展覧会の一覧表は、こちらからご覧いただけます
 URL http://www.italiaunita150.it/media/75436/4.%20le%20grandi%20mostre.pdf (イタリア語のみ)
 注: 主催団体アルファベット順。右欄に「Pronta(準備済)」とあるもの以外は、まだ詳細未定・検討中ですので、ご注意下さい。



【 参考 】 イタリアのリソルジメント(統一運動)の歴史的概要
イタリアは中世以来都市国家に分裂状態にあり、19世紀になるとイタリア人としての民族意識が高まり、統一運動が活発になっていました。(イタリアの小国は、神聖ローマ帝国時代以来ドイツの影響下に置かれ、19世紀にはハプスブルク家のオーストリアに従属している国が多く、またフランスもイタリアに干渉していました。)
1849年以後、イタリア統一の中心となってくるのが、サヴォイア王家が統治するサルデーニャ王国でした。サルデーニャ王国が中心となってイタリアを統一するのが一番現実的だと多くのイタリア人は考え、1849年、サルデーニャ王国にヴィットリオ=エマヌエーレ2世という新しい王が即位し、自由主義的改革による近代化とイタリア統一をめざします。そして政治家カヴールが首相に任命されましたが、ヴェネツィアをのぞく北部イタリアを併合しただけで、サルデーニャ王国の統一戦争は一時中断してしまいました。
しかし青年イタリアのメンバーとして以前から統一運動で活躍していたガリバルディが、個人的に義勇兵約1000人を集めて(千人隊あるいは赤シャツ隊)、1860年イタリア半島の南部からローマに向かって進軍。その後自分が占領した南イタリアを中心とする土地を王に献上し、イタリア半島の統一がほぼ完成しました。ガリバルディの活躍で、ローマ教皇領とオーストリア支配下のヴェネツィアをのぞくイタリアの大部分がサルデーニャ王国によって統一。こうしてヴィットリオ=エマヌエーレ2世は、1861年イタリア王国の成立を宣言し、初代イタリア国王に即位しました。
(首都トリノ)以後、1866年にヴェネツィアが、1870年に教皇領もイタリア王国に編入されていきました。(首都はフィレンツェを経て、1870年以降ローマ)