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フィジー [ Republic of Fiji ]

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フィジー / フィジーの情勢について (続報7−首都スバ地区以外の危険情報が引き下げ)

掲載日時:2006年12月19日

情報提供:株式会社ユー・ティ・アイ・ジャパン

先日よりお伝えいたしておりますフィジー政府と軍部の対立等による情勢に関する最新情報を、下記にお知らせ申し上げます。

2006年12月04日(月)、フランク・バイニマラマ国軍総司令官がこの国の政府と大統領の全権を掌握したと宣言、実質的に1970年に国家として独立後、4度目のクーデターが発生してから2週間が経ちました。
日本のメディアでも「クーデター」、「非常事態宣言」といった言葉や銃を持った軍人の映像や写真が広く報道されましたが、実際の当地の状況はその様な言葉や映像から得られる物々しいイメージからはかけ離れた平穏なものでした。

その後首都スバでは、軍部が独自の判断で閣僚や官僚の主要人物を更迭し空いたポジションを公募、官用車の没収、諸官庁への立ち入り捜索等、「クリーンアップ・キャンペーン」を断行しているものの、武力行使や衝突、暴動等は一切発生しておらず、全国的に公共機関、商店、銀行、ホテルやツアー等の営業、催行も全て平常通りに行われております。

首都スバ地区を中心に幹線道路の要所要所には、軍によるチェックポイント(検問所)が設けられておりますが、現地の報道によりますと、例年この時期は比較的犯罪が増加するのにも関わらず、この軍によるチェックポイントのためか、犯罪件数が減っているとの事です。ましてやフィジーの玄関口であるナンディや、コーラルコースト、ママヌザ諸島等、多くの旅行者が訪問・滞在する地区は、政府や軍部の拠点があるスバから100km(コーラルコースト)〜200km(ナンディ)以上の距離があるため、軍人もほとんど見かける事は無く、又、あまりにも普通通りである事から、同じ国内でその様な政変が発生したという実感さえも湧かない様な状況です。

この様な状況を慎重に鑑みての事と思われますが、日本の外務省では一時「渡航の是非を検討してください」(第二段階)まで引き上げたスバ地区以外の地域に対する「危険情報」を、12月15日「十分注意してください」(第一段階)に引き下げました。
 ※詳細はこちら http://www.anzen.mofa.go.jp/info/info.asp?num=2006T278

尚、大統領の任命権を持ち、政府に対しても影響力を持つGCC(Great Council of Chiefs:大首長会議)は、これらの国軍の動きを認めておらず、同会議のオビニ・ボキニ議長はチョセファ・イロイロ大統領が今でも大統領であり、民主的に選出された政府の憲法上の正当性と、法治国家としての秩序を支持・擁護するとしています。
バイニマラマ総司令官は、全権掌握宣言の際、その翌週にGCCミーティングを開催し一度追放したイロイロ大統領を再任させる様、要請しておりましたが、諸事情によりこれは延期され、今週12月20日(水)〜21日(木)の2日間にわたって開催される予定となっています。
そこで大統領や副大統領の選出、又、暫定政権の発足等に関連し、GCCの見解が表明されるものとみられています。

又、新しい情報が入りましたらお知らせいたします。