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フィジー [ Republic of Fiji ]

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フィジー / フィジーの情勢について (続報8−首都スバ地区の危険情報も引き下げ)

掲載日時:2006年12月29日

情報提供:株式会社ユー・ティ・アイ・ジャパン

先日よりお伝えいたしておりますフィジー政府と軍部の対立等による情勢に関する最新情報を、下記にお知らせ申し上げます。

2006年12月05日にフランク・バイニマラマ国軍総司令官がこの国の政府と大統領の全権を掌握したと宣言、実質的に1970年に国家として独立後、4度目のクーデターが発生してから3週間が経ちました。
当初は日本のメディアでも「クーデター」、「非常事態宣言」といった言葉や銃を持った軍人の映像や写真が断片的に報道されましたが、実際の当地の状況はその様な言葉や映像から得られる物々しいイメージからはかけ離れた平穏なものでした。

その後も首都スバでは、軍による政府内の「クリーンアップ・キャンペーン」を進行しているものの、武力行使や衝突、暴動等は一切発生しておらず、全国的に公共機関、商店、銀行、ホテルやツアー等の営業、催行も全て平常通りに行われております。

首都スバ地区を中心に幹線道路の要所要所には、軍によるチェックポイント(検問所)が設けられておりますが、現地の報道によりますと、例年この時期は比較的犯罪が増加するのにも関わらず、この軍によるチェックポイントのためか、犯罪件数が減っているとの事です。ましてやフィジーの玄関口であるナンディや、コーラルコースト、ママヌザ諸島等、多くの旅行者が訪問・滞在する地区は、政府や軍部の拠点があるスバから100km(コーラルコースト)〜200km(ナンディ)以上の距離があり、空港や市街地も含めて軍人をほとんど見かける事はありません。又、あまりにも普通通りである事から、同じ国内でその様な政変が発生したという実感さえも湧かない様な状況です。

日本国外務省は政変発生後、治安上の問題が発生する事も無く、一般市民の生活も変わらず平穏な状態が続いている事から、去る12月15日付にて首都圏(スバ、ラミ及びナウソリ)以外の地域における危険情報を「十分注意して下さい」(第一段階)に引き下げたのに続き、12月25日付にて、首都圏地域についても「渡航の是非を検討して下さい」(第二段階)へと引き下げました。
一時期はキャンセルが発生していた日本人旅行者も、年末年始のピーク時を迎え再びたくさんの方が来られておりますし、又、隣国であるオーストラリアやニュージーランドからの旅行者も戻って来ており、一時は静かになったリゾートも活気を取り戻しております。

尚、大統領の任命権を持ち、政府に対しても影響力を持つGCC(Great Council of Chiefs:大首長会議)は、12月20日〜22日の3日間にわたり今後の政府の建て直しについて協議を行いました。バイニマラマ国軍総司令官は「大統領代理」として招かれなかった事を理由に出席はいたしませんでしたが、同会議では現状を十分に鑑みた上で、ライセニア・ガラセ首相およびその内閣の正式な辞任(ガラセ首相もこれを容認する意を表してます)、チョセファ・イロイロ大統領の復権および国軍の本来の任務への帰還、大統領諮問機関の発足と、これによるIGNU(Interim Government of National Unity --- 国家統一暫定政権)の設立、15ヵ月以内の実施を目標とした総選挙の準備等を含む解決案がまとめられ、これをもとに軍部との折衝にあたる事が決議されています。

又、新しい情報が入りましたらお知らせいたしますが、皆様、どうぞ安心してフィジーにお越し下さい。