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緊迫するミャンマー・タイ国境地帯 … 古くて新しい国境問題の噴出

掲載日時:0000年00月00日

情報提供:JNTO バンコク事務所

" 北方四島問題はあるものの、確定的な国境線を持つ国に住む日本人には想像できないことであるが、ここタイ北部ではミャンマーとの国境線が大部分確定しておらず両国の思惑を巡って何かとトラブルが発生するのが常態といった感じである。

 過日も、北タイの主要観光地の一つであるチェンライ地区に、ミャンマー政府軍兵士200名が越境侵入しタイ国軍9631歩兵中隊基地を占領するという事件が勃発している。ミャンマー政府軍がシャン州軍事組織への攻撃の一環として行ったものであるが、その背景は複雑である。チェンライ地区は少数民族部落見学観光の基地でもあり、日本の外務省も早速同地区への観光旅行を延期するように注意を呼びかけている。

 先にも述べたように、2400キロに達するミャンマー・タイ国境線のうち、確定しているのは
なんと59キロに過ぎない。前年来、ミャンマー政府は中国との国境地帯でアへンの栽培に従事していたと噂されるRed-Wa族30万人を、普通の農業に就かせるとしてタイ国境に移動させたが、このことと合わせミャンマー側が自国に有利な国境線交渉を実現する腹づもりで、前述の軍事行動にでているのだというのが、チュラロンコン大学アジア研究所のPorpimol女史である。タイ側は歩兵中隊基地は国境内500メートルの位置と発表しているが、ミャンマー側は国境線上と主張している。

 別の問題としては、ラングーンのミャンマー政府がまだ完全には東北州を統治できていないということがある。シャン族が支配するシャン州はその代表例であり、歴史的に独立心が旺盛な土地柄である。シャン州は戦前の英国支配下では直轄領、第2次大戦にも参戦しなかったため日本軍もその自治権を認めている。シャンとはシャムのことであり、ビルマ族の発音でMがNになっただけである。シャム族はDtaiとも自称する。タイ族もかってはシャム族と呼ばれており、シャン族はビルマ族よりもタイ族に親近感をもっているといわれる。「タイ軍がシャン州軍事組織を影で支援している」とミャンマー側が非難する所以である。

 もう一つの問題は麻薬である。今回の戦闘では、ミャンマー政府軍側についたWA族州連合軍がシャン州軍事組織を攻撃しているが、この組織こそミャンマー東北地帯での麻薬製造密輸の最大カルテルと目されており、今回の軍事行動がWA族州連合軍の東北州における麻薬利権制覇とその容認が目的であるとの指摘も成されている。"

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