シンガポールの風物詩として有名なバードシンギングコンサート。
シンガポール一の歴史を持つティオンバル会場をご紹介致します。

毎日曜朝8時頃にはいくつもの鳥籠をさげた人たちが集まってきて、閑静な住宅街の一角はたちまち華やかな雰囲気につつまれていきます。
鳥の鳴き声は他の鳥の声を聞くことによって鍛錬されるもの、このシンギングコンサートは鳥たちのトレーニング会場でもあるのです。

シンガポールでは鳥の歌声コンテストが頻繁に行われています。
丹精こめて育てた鳥たちの晴れ舞台、その賞金はなんと1万ドルに達することもあるそうです。
審査基準は姿･しぐさの美しさと何よりもその声声声。
力強く澄んだ声でのびやかに、そしてなが〜く歌い続けることが大切なのだそうです。
籠の装飾に凝るのも大きな楽しみのひとつです。

南中国で作られた籠が主流で、竹製の物から高級品はローズウッド製まで。象牙細工を随所に施し、陶製のエサ入れも色とりどりに華やかさを競います。会場の手前にはバードショップがあり、籠や小物、エサ、様々なタイプの鳥も販売されています。
その質の高さは集まるオーナー達のお墨付きです。

このティオンバル界隈にも再開発の計画があり、次々と古い区画が整理されています。
この会場も移転の危機にあるそうで、常連オーナーたちの気をもませています。
ぜひ消えないでいてほしい街角の歴史のひとつ、これからの状況を見守りたいものです。

＊住所: TIONG BAHRU BIRD CORNER
TIONG BAHRU RD. と SENG POH RD. の交差点。
　※一番盛り上がる時間帯は日曜日朝8時から10時まで。