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都市別現地だより

エジプト カイロ / 「考古学博物館」からの展示物の移転等について

掲載日時:2017年04月14日

情報提供:エジプト日本旅行業連盟 (JTUE)

2017年4月11日(火)、エジプトにおいて日本人マーケットに携わる旅行関連業者からなる「エジプト日本旅行業連盟」(JTUE: Japanese Travel Union of Egypt)の数社代表で、考古学博物館の館長や大エジプト博物館のスタッフに面会し、ツタンカーメンのマスクなどの移動や大エジプト博物館のオープン時期などについて話を伺いました。
また、その後、考古学博物館内で移転のための作業中の担当者からの話をお聞きいたしました。
その詳細を以下にお知らせいたします。

■ 詳細
1) 大エジプト博物館は、2018年3月のソフト・オープンを目指しているが、どうなるかは現時点では未定である。

2) ソフト・オープンの際には、ツタンカーメンの遺物を全て大エジプト博物館に展示する。

3) ツタンカーメンの黄金のマスクや人型棺などのエジプトを代表する遺物に関しては、ぎりぎりまで考古学博物館で展示し、大エジプト博物館がソフト・オープンする2週間程度前に一般公開を取りやめて移動する予定である。
 ソフト・オープンの時期が確定した時点で、見学が不可能な時期が自明になると考えていただくとよい。
 世界中の観光客がマスクを見るためにエジプトを訪問しているのは理解しているので、できるだけ影響が出ないようにして行きたい。

4) 既に考古学博物館の地下倉庫の遺物や類似の展示物が複数あるものに関しては、その一部を大エジプト博物館に併設した修復センターに移動を始めている。
 ** この日は、ちょうど木箱にツタンカーメンの遺物のうち小品数点を梱包している最中だった。
  既に詰められていたため何かは見えなかったが、展示ケースの状態からみて、おそらくガラス製の枕やファイアンス製の容器などではないかと推測される。

5) ツタンカーメンの秘宝に関しては、5月中にツタンカーメンの戦車を1台、儀式用ベッドを1台、布製品を1点の合計3点を修復センターに移動する予定で、現在は保護のために和紙でのラッピングを行っている。

6) 何をいつ移動するかについては、考古学博物館館長だけではなく考古庁の担当者複数名で決定するため、はっきりした予定はわからない。
 ツタンカーメンの木製金張りの厨子は、最も困難な作業が予想され、その準備だけでも数ヵ月は必要だと考えている。

7) 大エジプト博物館の展示テーマは「エジプトの芸術」。
 考古学博物館の展示テーマは「王族と神々」である。
 したがって、クフやカフラーなどファラオたちの像は考古学博物館に残される。
 クフの王妃であるヘテプヘレスの副葬品は、大エジプト博物館に移動の予定。

8) 現在、ミイラ室に展示しているファラオなどのミイラは、文明博物館(オールド・カイロの近く)がグランド・オープンした際には、そちらに移動して展示される。
 ** 文明博物館は2月にソフト・オープンし、展示室5室のうち1室だけが一般公開されている。

JTUEとしては、今後の移動のスケジュールを適当な時機をみて再確認、また両博物館の具体的な展示品目のリストについても考古庁に開示の依頼をして行く予定です。