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ペルー [ Republic of Peru ]

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ペルー / 現職大統領罷免、暫定大統領辞任に伴う影響

掲載日時:2020年11月18日

情報提供:株式会社 アルファインテル

2020年11月09日、ペルーのビスカラ大統領がモケグア州知事時代の汚職疑惑により議会によって罷免されましたが、副大統領が不在であることから、国会議長のメリーノ氏が暫定大統領に就任しました。
ペルーでは大統領が罷免・辞職した場合には第一副大統領、ついで第二副大統領が暫定的に大統領に就任することになりますが、当時第一副大統領だったビスカラ氏自身がクチンスキ前大統領の辞任に伴い大統領に就任したこと、また第二副大統領は昨年の議会解散時に辞任し副大統領が不在となっておりました。

この事態を受け、ペルーでは若者を中心に大規模なデモ・抗議活動が全土で続いておりました。
11月14日にリマの旧市街エリアにて抗議活動中の二人の青年が警察隊の使用したガラス玉、ペレット弾と思われるものによる負傷により死亡しました。この後、リマ市長を始めとする多くより、メリーノ暫定大統領に辞任を求める発言が増え、13人の閣僚が辞任を発表するなど混乱が続き、現地時間11月15日の昼にメリーノ暫定大統領が国民向けた会見で、自らの辞任を発表しました。

国会は新たな国会議長(新たな国会議長が暫定大統領に就任する)の選出に向け審議を開始しましたが、最初に出された案は必要な賛成数に達せず却下され、11月16日の午後に改めて審議が行われた結果、中道である紫の党のフランシスコ・サガスティ氏を国会議長とする案が賛成多数で可決されました。

現地時間11月17日の午後、サガスティ国会議長が正式に来年2021年7月28日までの新大統領に就任し、拡大戦線党、人民行動党、ソモス・ペルー党から計3人が副大統領に就任する予定です。
大統領・国会議員選挙は、現時点では予定通り2021年4月11日に行われます。

大規模なデモ・抗議活動はメリーノ大統領が辞任したことから落ち着き、現在は政局の行方を見ている状態です。
今回の抗議活動は若者を中心に大多数は平和的に行われており、破壊行為や略奪行為などは見られておりません。
以上、ご注意ください。