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オーストリア ウィーン / 秋色に染まりゆく「ウィーンの森」散策のすすめ

掲載日時:2005年09月22日

情報提供:オーストリア政府観光局

ウィーンの北西から南にかけて広がる広大な丘陵地帯「ウィーンの森」(Wienerwald)。ブドウ畑や、なだらかな丘陵、清らかな小川のせせらぎ、ひっそりとたたずむ教会や家々などが点在する様子は、まさに緑豊かな別天地です。
多くの人々の心を魅了し、歌や物語に幾度となく語り継がれてきたウィーンの森。徐々にロマンチックな彩りを見せるこの季節、絵画のような自然に、じかに触れてみるのも楽しいものです。

まずは、ウィーンの森の北部、中心街から最も近いカーレンベルクへ。
ドナウ河とウィーン市街を見下ろすように盛り上がった海抜484mの山で、気軽なハイキングを楽しめます。
カーレンベルクから東南へ歩き、森やブドウ畑を抜けると、ベートーヴェンゆかりの地・ハイリゲンシュタット。カーレンベルクからハイリゲンシュタットに入る少し手前の林の中にベートーヴェンの像があり、ベートーヴェンが田園交響曲の楽想を得たと伝えられる小川のほとりの小道「ベートーヴェンの小道」がここからはじまります。
中心地のプロブスガッセ通りにある「ベートーヴェン記念館」は、31歳のベートーヴェンが悲痛な遺書を書いた家で、直筆の遺書が展示されています。

一方、ウィーンの森の南西部は、古い歴史を持つ教会やハプスブルク家のゆかりの舞台が点在するエリアです。
マイヤーリンクは、ハプスブルク家のルドルフ皇太子と男爵令嬢 マリア・ヴェツェラが1889年に心中した「皇太子の狩りの館」がある地。この館は、今は修道院となっています。
マイヤーリンク近辺には、オーストリア最古の修道院があるハイリゲンクロイツや、シューベルトが「菩提樹」などを作曲したとされる「ガストホーフ・ヘルドリッヒスミューレ」のあるヒンターブリュールなど、見どころがたくさん。ヒンターブリュールには、ヨーロッパ最大の地底湖・ゼーグロッテがあり、観光船が出ています。

忘れてはならないのが、古くからの温泉保養地 バーデン・バイ・ウィーン。ウィーンの森の東南端にあり、モーツァルトなど多くの著名人が好んで訪れています。とりわけベートーヴェンはこの地を気に入ったようで、1821〜23年にはラートハウスガッセ通りのパン屋の2階を借りて住んでいました。そしてこの家で、有名な「交響曲第9番」や「荘厳ミサ曲」を生み出しました。

秋にウィーンに滞在されるなら、ぜひ足を延ばしてみてはいかがでしょう。
自力での交通移動に自信がない、または時間のない方には、定期観光バスで効率的に回れるエリアもあります。(所要時間約4時間)