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エジプト / 最高考古庁は密輸された4,000点に及ぶ考古品回収に乗り出す

掲載日時:2003年11月26日

情報提供:エジプト大使館エジプト学・観光局

最高考古庁(SCA)は、ドイツ人科学者がSCA事務総長ザヒ・ハワス博士宛に送った考古品密輸に関する手紙の内容を調査しています。
その手紙には「重要で急を要す」と記載され、S.シュツズ博士はドイツ人観光客とその娘によって運び出された、いくつかの考古品の密輸に関する詳細を明らかにしています。

S.シュツズ博士はハワス博士に、ニュルンベルグに住むドイツ人旅行者E.ストロイベルが娘と共に20年間に渡り、年に1度エジプトを訪れ、4,150点にも及ぶ密輸した考古品を入手していたことを告白しました。

週刊誌「Rose el-Youssef」に掲載された記事によると、S.シュツズ博士はエジプトより密輸された美術品を証明する書類を持っていると話しています。
密輸された美術品の中に、ストロイベルが自白したカイロとルクソールのエジプト人仲介人から入手した美術品があると話しています。

S.シュツズ博士は最高考古庁にこれらの書類を送る意思があることを明らかにしました。この手紙には密輸人の住所及び密輸人の娘の自宅に保管してある考古品のリストも記されていました。

密輸人たちはスカラベ 1,000点、シャブティ像(副葬人形) 1,000点、黄金の宝石 1,500点、宝石類・いろいろな大きさの像 3,000体、アラバスター 300点、80cmのピンクの花崗岩製の像と5つの壁画を含むその他55点の考古品を手に入れていました。

ハワス博士は早速、密輸人たちの調査を要請しました。
驚く事に密輸人は、考古品を保護するため1983年に制定された法律117条の3年前の1980年に、カイロで密輸の罪で告訴されていたことが、観光・考古品警察の記録に残っています。さらなる調査でストロイベル家族が定期的にエジプトを訪問していることがわかりました。その後、エジプト当局は国際警察に連絡して、調査協力を要請しました。

考古品を回収する行政委員会は、考古品が密輸されたことを証明し、エジプトの密輸人仲間を暴く書類を得るため、S.シュツズ博士と早急に連絡したいことを要求しました。文化大臣の顧問ガバラ・アル・ガバラ博士は、登録されている考古品は容易に識別でき、取り戻すことができると話しています。
発掘作業中に盗まれ登録されていない考古品については困難を要するでしょう。

考古品返還の国際協定が結ばれた1972年以降に生じ密輸品として証明する見通しです。