---

【都市別安全情報(トラベルサポート)】- オセアニア/ポリネシア

オーストラリア [ Commonwealth of Australia ]

オーストラリアの国旗

国別トラブル事例集

若い女性を狙った詐欺師に注意

掲載日時:0000年00月00日

情報提供:JNTO シドニー事務所

" シドニー総領事館から、最近シドニー市内で、若い日本人女性を狙った東洋系の中年男による善意を食い物にした多額寸借詐欺事件が連続的に発生。巧妙な手口のため、現状では当地の警察が事件として扱ってくれないので、思わぬ被害に遭わないよう十分注意するように との情報。
犯人は35〜40才位で東洋系、中国語、英語を話す。
 手口は市内のバックパッカー宿泊施設や書店、駅等で若い日本人女性に声をかけ、 飲食を したり、観光案内をして親しくなると巧妙な演技と話術で、高額の銀行口座残高記載の紙を 見せて信用させ、「入金するはずの金が入らず因っている。滞在していたホテル代が払えず追 い出される」などと現金を2〜3千ドル出させる。すると、次々と「仕事の支払い、株式投資の金が払えない。破産する。」などと同情心に訴え、「入金したらすぐ返す。」などと何回に も渡って現金をだまし取る。ほとんど借用書は書かず、連絡先携帯電話は1週間ほど通じ、「お金は返す。」と言いながらやがて不通となる。

 事例1.2万豪ドルをだまし取られた女性の場合

 日本からシドニーに到着したばかりで、YHAを探していたら声をかけられた。慣れない土地だったし観光地を案内すると言われて親切な人と思い、ついて行ったことから親しくなった。
そのうちに、次々と嘘の口実を述べ立てられ、すぐ返すと言われて信じ、約一ケ月の間にワーキングホリデーで絶対必要な2万豪ドルをすっかりだまし取られた。

 事例2.300万円以上だまし取られた女性の場合

 渡豪歴2度目でYHAに滞在中、廊下で声をかけられ食事に誘われた。親切な人と思い、食事をともにして市内を観光などして親しくなった。そのうちに、次々にすぐ返すからと金を貸すよう依頼され、断り切れず、返してくれると信じて、窮状を助けてやろうと日本にいる親から口座に現金を送ってもらい用立てるうち、泥沼にはまった状態となり300万円以上を騙し取られた。

 当地には世界各国の若者がたくさん来ているが、このような被害に遭うのは、決まって日本人である。「因っている人に頼まれたら、ノーと言えない」日本人の心の優しさを逆手に取った犯罪。日本総領事館の再三に渡る申出により、当地の警察も重い腰を上げて一旦はこの犯人を逮捕したものの、2-3日の拘留後、保釈してしまった(当地では「詐欺罪」が成立せず、「男女関係のもつれ」と理解し、事件として扱ってくれない)。

 そして、この男は前と同じように、日本人の女の子を見つけては、犯罪を繰り返している。
警察が当てにならないこのような場合、被害者にならないためには、「まず、相手を疑って見る」心構えが必要であり、軽々しく後に付いていったり、食事をおごってもらう等も慎むべきであろう。"